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「今だったら100%の自分で発信できるかな」 時間が形にする自分らしさ - Seigo&Brenインタビュー <前編>

アメリカで結婚し、YouTubeを通して国際結婚や同性婚生活について発信しているSeigo&Brenさん。10万人以上のチャンネル登録者数を持つ人気YouTuberでもある二人。自分らしい関係を紡ぐ「人」にフォーカスを当ててきたREINGでは2年前からインタビュー取材一緒にイベントを開催してきました。

今回、彼らの帰国のタイミングに合わせて、数年が経つ結婚生活や、数年ぶりに会った家族との話について聞きました。飾らない姿で多くの人に勇気や癒しを感じさせてくれる彼らならではの視点を、前編と後編に分けてお届けします。

セイゴ / Seigo(写真右)
1994年・埼玉県出身。2017年にアメリカで結婚するためパートナーであるブレンと渡米。趣味は美味しいものを食べることと昼寝。

ブレン / Bren(写真左)
1995年・アメリカ・ペンシルバニア州出身。趣味は音楽鑑賞と料理。夫夫でゆる〜くYouTubeやってます。

Instagram:@seigoandbren


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- 今日はSeigoとBrenが来てくれました。REINGが指輪を作ったりする活動をちょうど始めた頃からだから、もう長い付き合いだね。

Seigo : 長いですよね、ここは。2年前に大谷さんからメッセージいただいて、ちょっと話してみない?ってかんじで。その時はまだインスタグラムも鍵付きだった。そこでREINGと繋がれて、自分たちの動画を見てくれる人もだんだん増えてきて。
YouTubeはその頃からやってたんですけど、最初に会った頃は登録者1000人もいってなかったし。

- 当時と比べて、他の同性カップルがやってるYouTubeコンテンツは変わってきてると思う?

Seigo : 最近は「他の人と変わんないよ」って、日常の一部を切り取ったようなブログ形式のものが多いかな。
当時は、自分たちが始めたいなと思った時にいろいろ検索するじゃないですか。そしたら視聴回数を稼ぐためにサムネイルを設定しているものが多かった。「ゲイの発展場にいってみた」とか、ゲイがゲイ自身を低めてる感じがあったんです。

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- 「結婚してる」とか「付き合ってる」とかって、その人たちにとっては普通の関係性であるわけで。二人は「今は『ゲイ』って自分たちのことをラベリングしないと伝わらないからそう言ってるけど、いつか二人のことを二人として見てくれる人が増えるといいなと思って始めてます」って言ってて、ほんとにそうだよね、って思った。

Seigo : 嬉しかったです。初めてブランドの方からそういう声かけてもらって、しかも向かって行く方向も一緒だったのは心強かった。

Bren : 緊張したよね。

Seigo : 緊張した。でも長いメッセージを送ってもらって、読んで、「熱量が…!」ってうれしかった。

- アメリカではYouTube100%でやってるの?

Seigo : いや、お互い仕事をしながらやってる。二人で仕事の時間が結構バラバラだから、僕が午前中編集して、仕事いってる間にブレンが字幕つけてくれたり。隙間時間でやってる。

Bren : 英語字幕をつけるのがめっちゃ大変。

Seigo : 日本人しかわかんないようなギャグを使っちゃった時とか、訳すのが大変。

Bren : 日常のコミュニケーションでわかんないことはないかな。

Seigo : ただ疲れてるときは、YoutTubeの動画作ってる時に「今日は疲れたから…」「でもみんな待ってるからやんなきゃいけない」ってお互いそういう葛藤があったりする。

Bren : 「字幕やだ〜」とか(笑)。

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- お互い関係が長いけど、今もドキドキしたりする?

Seigo : うん。

Bren : する時はするね。

- 時間が経ってもそれを保てるのはなんでなんだろうね…?

Seigo : 思うに、全部言葉にするってのがいいのかも。自分よりブレンの方が愛情表現を言葉にしてくれる。朝起きて"love you"みたいなのをブレンは積極的に言ってくれるから、自分もそれを影響受けて言ったりとか、そういうのが結構大きいのかなあ。喧嘩もやりたくないけど、仲直りした時はアップデートされる。だからたまにはいいのかなって感じはするよね。

- 総じて、「ちゃんと言う」のと「スキンシップ」。コミュニケーションをとるのが大事なのかもしれないね。

Seigo : お互いに溜まってるものがない状態。自分もブレンに不満が出たら全部言う。「これ嫌だ」とか「なんであの時こう言ったの」とか。そういうの全部言って解消していくからね。

Bren : セイゴは最初言わないから、「なんかあるでしょ?」「なんもないなんもない」「絶対あるから」みたいなやりとりする。

Seigo : 「ないない」って言って…でも後で言うんだよね(笑)。

- ところで、今回日本に帰ってきたのは理由があるの?

Seigo : 今回の旅は鹿児島に住んでるおじいちゃんおばあちゃん、いとことか親戚にブレンを紹介するのがメインだった。
鹿児島って結構田舎だし、自分の家族も田舎の方に住んでたから、自分で勝手に偏見があったんです。「言ってもわかんないだろうな」とか「結構拒絶されるかな」とか。カミングアウトしたときにお母さんとも喧嘩しちゃってましたし。

- そういう家族との関係があった中で、ブレンを実家に連れて行くのは結構勇気がいることじゃなかった?

Seigo : それ…が日本に帰りたくない原因の一つでした。日本に帰って、日本に住むってなったらいつかはブレンを家族に会わせないといけない。これは隠しきれることじゃないから、それがすごいストレスだった。でも、ブレンはセイゴの家族に会いたいって言ってくれたし… 時期だったね。これを機に会いに行こっかってなった。ほんとに行ってよかったです。

- 家族って生まれた時からすでにあって、選べないもの。血縁とは別で新しい家族をつくっていくって選択がありながら、やっぱり自分の家族も大事にしようって思えたことががすごくいいなと思って。

Seigo : やっぱりすごいつらいですよね。あの時の自分は、もう家族との縁は切れるかなくらいの気持ちだったんですよ。だから新しい家族を自分で探してて。友人の「のんちゃん」の家族、ブレンの家族がいてくれたからよかったんですけど。でも心のどっかでは「自分の家族とうまくいったら…」って思いがあって、やっぱり完全には割り切れない

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- 自分の家族を大事にしようって思うまでにはどれくらいかかったの?

Seigo : 2年前に喧嘩してアメリカに行っちゃって、2年間家族とは話してなかったんですね。こないだ帰って、僕とブレンとお母さんの3人で話す機会があって… 時間が解決してくれたかなって感じですね。

Bren : お母さんも色々考えて、自分で調べてて。2年ぶりだったけど、話したら「LGBTQとかこういうのあるよね」って自分から話してたんだよね。今までLGBTについて話したこととかなかったのに、お母さんの口からそういうのが出てくるのがすごい「えっ」って。お母さん調べてるんだって。

Seigo : 「最近はQとかあるんでしょ?」とか。

Bren : 「イベントあるでしょ。プライドのとき帰ってくるの?」とか。

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Seigo : 自分は「お母さんが認めてくれないならもういいや」って思って、ブレンと二人でアメリカに行ったんですよ。実は、その当時、お母さんは僕の中学校の卒業アルバムを見返したらしくて。卒業アルバムには『自分の息子に書く手紙』みたいなのが貼ってあって、それを見返したいと思ったみたいで。中学生のセイゴに何て書いたんだろうと思って見てみたら、「自分が信じた道を進みなさい」って書いてあった。
お母さんはそれを見た瞬間、「セイゴたちがカミングアウトしてくれたその時に、自分がその言葉をかけてあげられればよかったんだよね…」って思ったって。その話を聞いて、自分もお母さんも泣いて。あんまり話さないで急にアメリカに行っちゃったりとか、自分たちが悪かったところもある。お母さんも大変で、色々考えてくれてたんだなって。

Bren : 新しいスタートだよね。急に日本での家族が増えたって感じ。

Seigo : カミングアウトする前はお母さんともお姉ちゃんとも友達みたいな感じでほんとに仲よかった。それがカミングアウトしたのをきっかけにプツンって切れちゃった。それがやっとね、元通りになれるかなって。
(後編に続く)

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YouTube動画製作の裏話から、数年ぶりの実家帰省の話まで盛りだくさんにお話ししてくれました。後編では実家での親戚とのやりとりや、パートナーを家族に会わせたことで変わりつつある「家族」の実感についてお伝えしていきます。



Interview : Asuka Otani / Edo Oliver
Writing : Maki Kinoshita
Editing&Photo:Yuri Abo

REINGは「自分との関係性を、大切に築く人」が集まる場をつくっています。好きなものを、自信を持って“好き“と表現できる場所。インタビューでは、自分自身と向き合いながら関係性を紡ぐ人たちの生き方を通じて、自分らしい“好き“を見つけるヒントをお届けしています。

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コメント (2)
このお二人、本当に素直で真っ直ぐで人を惹きつけます。
自分に正直って言葉でいうほど簡単ではないです。
これからの二人にたくさん幸せが訪れることを願ってます。
田中さん、心温まるコメントをありがとうございます。
真っ直ぐさの奥に立ちのぼる優しさが、大きな安心感と居心地の良さをもたらすのでしょうか。REINGとの関わり合いが、彼らの、そして田中さんの、幸せに繋がることを願っています!
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