見出し画像

別れさせ屋の心理学⑥-スマートなコントロール術-

別れさせ屋の心理学 第6回のテーマは【スマートなコントロール術】についてお話します。

相手を変えようとすればするほど、反発されるのは当然の反応です。相手の潜在意識に働きかけて、スマートにそして相手が気がつくことなく誘導できたら、あなたはどんな人にも駆け引きで勝つことができます。

今回は相手をスマートにコントロールするために、ラポールという言葉を覚えていただきたいです。

聞きなれない方もいるかもしれませんので、言葉の意味からご説明しますね。ラポールは心理学の世界で使われる言葉で、信頼関係ができていてお互いが気持ちのよい関係の状態のことを指します。

一緒にいてなんとなく安心できるとか居心地がいい人、逆にこの人とはなんかあわないな…といったように感じることはありませんか?これはラポールが成立しているかしていないかの違いです。

人は言葉を交わさなくても、潜在意識下でたくさんの情報処理をしています。かんたんに言うと、この人は味方かな敵かなということを潜在意識下で常に考えているんですね。

これは思ってる以上に強力に作用するので、日常生活でさりげなく試して効果を実感していただけると嬉しいです。


呼吸を合わせる

【息が合う】とは、物事を行う調子や気分がぴったり合うという意味です。

実はこれ、本当に文字通りの言葉なんですよね。呼吸のリズムが合っている人と一緒にいると、その人を同じタイプの人間だと感じて安心する、【安心できる=自分の味方】と感じて信頼関係が生まれて物事がスムーズに進むようになります。

赤ちゃんとか小さな子供を寝かしつけようとするとき、子供の呼吸に合わせてリズムを取ったり揺らしたりする。人間は無意識に呼吸を合わせることが安心につながることを知っていて、それを実行しているのです。

本当にそうなの?と思われる方、実際に試してください。電車に乗っているときなんてどうでしょうか。あなたが呼吸を合わせようとしていることに気が付かれたら、おしまいなので真正面の人は避けてその隣の人をターゲットにしましょう。

相手の呼吸のペースを観察して真似してみましょう。このとき胸とか口元を見てしまうと距離があっても相手に意識されてしまいます。視界の隅でぼやっとみるイメージです。

だれかと話していたり、スマホを見ている人だと意識が特定の方向に向いているので、ターゲットから外しましょう。なにもしていないでぼーっとしている人を対象にするのがいいです。

相手の呼吸のペースがわかったら、あなたもそれに合わせます。相手が吸う時に自分も吸って、相手が吐く時に自分も息を吐く。

しばらく続けると、相手がソワソワしだします。誰かに見られている気配を感じることはありませんか?それです。でも失敗したなんて気にしなくて大丈夫です。あなたが視界の隅で相手を見ているなんて気がつくはずがありません。

呼吸を合わせはじめて5分~10分くらいすると、相手がうとうとしだします。中には居眠りをする人もいます。何の接点も会話もない人でもコントロールすることができる、息を合わせるのは潜在意識へ働きかける初歩にして土台のテクニックになります。

息を合わせるだけなので、使い方はたくさんあります。恋人と一緒にいるときにさりげなく呼吸を合わせれば、恋人はあなたに安心と居心地の良さを感じます。これを会うたびに積み重ねていけばどうなるでしょうか。


YESセットでラポールを築く

YESセットとは、相手にたくさん「YES」と言わせ、それを積み重ねる会話のテクニックです。

そんなことに意味があるの?と思われるかも知れませんが、YESという肯定的な概念を何度も繰り返すことで、目の前にいるあなたのことも肯定的に見るようになるし、YESと言いたくなる気分が定着するんですね。毎回これを積み重ねていると相手のマインドもコントロールできるようになります。

では具体的にどんな会話をすればよいか、ご説明しますね。話題はなんでもいいんですが、相手が会話に乗りやすく簡単に答えられるものだと実践しやすいです。

「今日はいい天気ですね」
「そうですね(YES)、明日も晴れるみたいですよ」
「明日も晴れるんですね、良かった。明日も暑すぎないといいですね」
「そうですね(YES)、どこかに行くんですか?」
「買い物に行きたくて。暑くて荷物が多いと大変じゃないですか」
「そうだよね(YES)、涼しくなるといいね」

YES=はい、じゃなくていいので相手に「そうですね」のように肯定してもらえばOKです。なんとなく想像してほしいのですが、YESが続く会話だとお互い息が合うのかなと肯定的な気分になりませんか?

YESセットという方法論は簡単なのですが、実際にやってみるとYESを積み重ねるのは難しいです。

「時間ぴったりですね、迷わずに来れましたか?」
「はい(YES)、地図を送ってもらえたので大丈夫でした」
「良かった。今日のランチ楽しみですね」
「そうですね(YES)楽しみです」
「事故があったみたいですけど、道路混まなくてよかったですね」
「いえ(NO)、今日は電車できたので」

いつも車で移動する人だったので、車の話題を出したんですが今日は車移動ではなかったようです。今まで積み上げたYESがリセットされてしまった…
なんて考えなくても大丈夫です。理想は連続してYESを取ることですが、予想外のNOが出た場合は、次のように返しましょう。

「今日は電車で来たんですね」
「そうなんです(YES)車を車検に出していて」
相手がNOと答えた話題をそのまま返すことで、YESを簡単に取ることができ、NOを打ち消すことができます。

これからは練習として、YESを5回とってから本題に入るよう心がけてみましょう。おどろくほど会話がスムーズに流れるようになりますよ。


NOセットで相手を操作する

相手がYESと返答する言葉をかけて、YESを積み重ねるとだんだん肯定的なマインドになってあなたとの信頼関係も強まっていくYESセットですが、中には何を言ってもNOと反応する人がいます。

本人は意識してやっていないのですが、いつも否定で答えているので会話がスムーズに流れない…
そんな人、あなたのまわりにもいませんか?

「いい天気で気持ちいいですね」
「いや(NO)明日から週末まで雨が降るみたいだよ」
「そうなんですね、週末の天気を気にしているってことはどこかに出かけるんですか?」
「いや(NO)どこにも行かないよ」

これ本当に悪気がなくて、癖なんです。
こういう人にYESセットでマインドをコントロールしようとしても、できないんですよね。

じゃあ、どうするか。NOを積み上げてしまえばいいのです

あなたはAさんを明日のミーテイングに参加させたいとします。Aさんはそのまま伝えると、NOと言ってきそうだから…

「明日の午後、時間ありますか?」
「明日はきびしいな(NO)」
「ミーティングの聞いていましたか?」
「いや(NO)、聞いていないよ」
「ですよね、Aさんは忙しいから絶対参加しないってみんな言ってたし…」
「そんなことないよ(NO)、参加するよ」

NOで答えてしまう人には思う存分NOを言わせて、最後に「絶対に○○しない」とか「絶対に○○できない」といった感じで、あえて否定形で提案します。絶対なんて言われると【絶対】反発したくなるのが、この人達の特徴なので気持ちよくNOといってもらって、あなたの提案をさりげなく通してしまいましょう。

潜在意識へ働きかけるテクニックのポイントは相手を変えようとしないことです。変えようとすると相手の潜在意識は必ず抵抗します。たとえ上司と部下の関係でも、潜在意識を敵に回したら絶対に思った通りに動いてくれません。NOと言いたい人には気持ちよく言わせる立ち回りをする、相手の悪いところを変えるのではなく利用する。それがスマートなコントロール術です。

私のnoteがみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
もしよろしければコメントやスキしてもらえると励みになりますのでよろしくお願いします。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,563件

私のnoteを読んでいただきありがとうございます。これからも有意義な情報を発信します。