人生諸君。


人生は宵もほどろ

薄い莫大なハンカチで、ありますと。


皆さん、じぶんの前にある

おおきなおおおおおきな

ハンカチを、

その端と端を、

指でつまんで

持ってみてください。


おおおおおきすぎて持てないでしょう、
初っ端はそれが当たり前ですとも。

ハンカチをじゃあ、半分に手折ってください。
ゆっくりでいいよ。

半分の半分に手折ってみましょう。
間違えても大丈夫。

んなら半分の半分の半分に手折ってみようか。
ええ、まだまだおおきすぎるね。

手折って手折って、
折って折ってってってって

その末、

手のひらに乗っかった、

さあ乗っかりましたか?

まだか

もうあと何度か手折ってごらん

そらどうだ

ほうら、

ずいぶんと厚みのある
人生じゃないか。


いちばん最初期のハンカチで、
最初期のまんまのまんま、
一度も手折られないその上に、
大の字なって寝ている人間なんてのは
細胞^999分の1くらいのもんだ。


じんせいはたおられた

そのハンカチのなかで

しぶとくいきながらえる



そういうゲームなのだよ、
諸君。



それでは健闘を祈る




以下同文










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