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28)片方が独身である不倫ほど、相手の人生を狂わせちゃう気がするのは、私だけ?

独身時代

実は私、20代前半の頃にも、不倫していた時期があったの。

その時の彼は、官公庁に努めている、5歳年上のおとなしいタイプの人。

飲み会で知り合ったんだけど、たまたま最寄り駅が隣りの駅で、同じ電車で通勤するようになって、告白されて、付き合うことになったの。

でも、冷静に考えてみたら、わかることだったんだけど、土日のどっちかは会えなかったり、お泊りは出来なかったり、今思えば、怪しいところ、いっぱいあったんだよね。

でも、20代前半の、まだ純粋で、可愛かった私は、人を疑うこともせず、私を甘やかしてくれて、可愛がってくれて、優しくしてくれる、素敵な年上彼氏の。ハルヤに、すっかり騙されてしまっていた…。

てっきり独身だと思っていたんだよね、私。


そんな彼から衝撃的な、報告を受けたのは、、GWを過ぎたあたりの事。「GW何してたの?」みたいな話の流れだったと思うけど、急に彼が、しどろもどろになり…。「実は…」と衝撃的な事実を私に伝えてきた。


二股

ハルヤの告白は、23歳の私には、かなり衝撃だった。

「実は、GW中に、結婚式を挙げたんだ」

えっ……?

えっ……??

えっ……???

ハルヤの言葉の意味が理解できずに、しばらくフリーズする私。そして、ぽろぽろと大粒の涙が、目から溢れてきた。


実は、付き合い始めた時から、ハルヤに彼女がいたのは聞いていた。でも、ハルヤは別れたいと思っていて、彼女が同意しないだけで、会っていない…というのが、ハルヤの言い分だったのだが…。


早い話が、二股かけられてたんだな…私。だけど、私と付き合うことを選んでくれたんだと、そう思っていた。だから、何の躊躇もなく、普通に付き合っていたんだけど…実は、しっかり二股かけていて、本命の彼女と、結婚式しましたーみたいな。


そんな、勝手なカミングアウトを、私は、ただ黙って、聞いているしかなかった…。


ハルヤの告白を受けた私は、あまりのショックに、言葉を失い、涙が枯れるまで、泣いた。そして、一言。

「別れてください」

そう伝えた。それを聞いたハルヤは、

「別れたくない」

と、自分の行為を棚に上げて、私に懇願してきた。

「私、不倫する気、ないから」

私も、頑として流されないよう、努めた。大好きだった人の裏切りは、とてもショックだった。できることなら、私を選んで欲しかった。そんな甘いことを考えている自分自身が、すごく嫌だった。

「友達に戻ってもいいから。彼氏じゃなくていいから。」

そう言われて、私はついついぐらついてしまい、とうとう、

「友達でいいなら…」

と、告白を断る文句のような、曖昧な返事をしてしまった。


それまでも、同じ沿線で、一緒に通勤したり、仕事帰りに待ち合わせして、一緒にご飯食べたり、飲んだり、カラオケしたりしていたから、遊び友達、飲み友達、のような感覚でなら、付き合えるかなと思っていた。


衝撃の告白を聞いた後も、なお、私はハルヤと一緒に通勤電車に乗り、勤務後に待ち合わせして、一緒にご飯を食べに行っていた。

彼は、私と手を繋ぎたがったけど、私は、決して手を繋いだりはしなかった。


一緒に満員電車に乗った時、私を混雑から守ろうと、私の体に触れてきたりしたけれど、なるべく背中を向けるように…彼と密着しないように…私は、意識して、彼を遠ざけようとした。

お酒を飲んで帰ったときは、彼は私をハグしたがり、キスもしたそうにしていたけれど、それらもすべて、私は拒否した。


私の気持ちの中で、少しずつだけど、ハルヤの事を割り切れるようになっていた。

彼は、私に美味しいものを食べさせてくれる、都合のいい男。

カラオケ行きたいときに、付き合ってくれる、都合のいい男。

そう思うようになったら、すごく楽になった。ハルヤにしてみたら、私と過ごす時間は、自分の欲望を満たすことが出来ずに、悶々としていたと思う。それでも、そんな関係を1年近く続けていた。

そして、ある時、彼から「相談があるんだけど…」と相談を持ちかけられた…。

旅行

「レイナと温泉旅行に行きたいんだけど…」

ハルヤに言われたのは、旅行の提案。旅行ってことは、お泊り…だよね。一緒に寝るのはちょっと…だよね。


どうしよう。

どうしよう。

どうしよう。

旅行に行くってことは、一線を越えてしまう可能性が、一気に高まるという事?

うーん…困るなぁ。せっかく一線を守ってきたのに。

不倫に発展するようなこと…、「体の関係」だけは、避けたかったのに。


そっか!完全に拒否すればいいんだ。部屋を分けてもらえばいいんだ。うん、なんとかなる。温泉には行きたいしね。

「いいよ。行く。でも指一本触れないで」

こうして、私は、ハルヤと、温泉旅行に行くことになっちゃって。


ハルヤとの旅行は、別室…なわけもなく、同室だったけれど、本当に指一本触れさせずに、日中を過ごしていた。

「貸切風呂行かない?」

そう、ハルヤから声をかけられ、私は、一度は断った。けれど、何だろう…。何を思ったのか…。

何度目かの誘いの時に、「触らなかったらいいよ」って答えちゃった。

まー、普通に考えたら、裸同士でお風呂に入ってて、触らないなんてこと、ありえないって、分かるよね…。

私、少しは期待してたのかな…?

二人で貸し切り温泉に入って、最初は離れて入っていたんだけど、やっぱり、ハルヤは近づいてきて、触られて…

少しは抵抗したけど、今まで我慢してきてくれた、ハルヤへの感謝の気持ちもあったので…(笑)

とうとう、受け入れてしまいました…。

約1年ぶりの、ハルヤとのエッチは、貸し切り風呂でした…(笑)


だけど、そこの貸切風呂は、混浴温泉を見下ろせる位置にあったので、ガラス越しには、他の人たちの姿が見えちゃうの。

そんな状況の中、ガラスに手をついて、後ろからハルヤに攻められて、激しく腰を打ち付けられた私は、久しぶりだったこともあって、何度も何度も、立ったままの姿で、いっちゃった❤︎


そのあと、ハルヤとは、どうしたかなー。案外、すぐ別れた気がする。「やっぱり、不倫は良くないよねっ!」と、その時は、本気でそう思っていたのに…。

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