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素直と正直はちがう

人の気持ちに私は正直になれない。
自分の気持ちにすら正直に慣れないのだから、他人のいろんな感情を真正面に受け止める力量なんかない。
だけど、ひとってもんは他人にいろいろ話したがる。
そして、肯定して褒めちぎってほしくて誰かに話をする。
私はそれに正直になれない。
素直には発言することは、まあ、ある。
でも、それは正直じゃない。
その時に思って発言したことが正直なのかどうかなんて。ずっと生きていくつもりの人間ならそれがほんとうかどうかは判断つかないと思う。
素直と正直がイコールじゃないことは、まあまあの大人ならわかることだ。
だけど、みんな、それがその人の本音だとか本心だとか正義っぽい感じで割り切って咀嚼する。
だけど、それがそのひと自身の発言だと思ってしまうと絶対に失敗する。
みんな、素直。だけど、正直じゃない。

私は取り繕うようにそのときに出た言葉で相手をおさめようとしてしまう。

感情を伝えたり、抑えたり、考え込んだり。
ひとは自分の感情と本音の間でブレブレになりながら、取り繕ってしまうものだ。

そうやって生きていけば辛くないのに、意外と人間は単純にできていて、危うい方に考えてしまう。

自分の発言に自信を持って話す人ほど疑って、相当の想像力を働かせないと。

好きなことを言えないひとにも、私は寄り添いたいし、好きなことしか言わないひとをある程度疑いたい。

想像力のない浅い人間にはならないように、今年は生きていこう。

双方向、コミュニケーション。
自分の半生はそれ。
反省でもある。

#随筆 #エッセイ #2019年の抱負