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怖がりな私の乳がん生きのばし日記 ⑯運命の日? オンコタイプDX結果発表

2021年8月24日

今日、オンコタイプDXの結果が出る。行きたくないな……フェイドアウトしたら呼び出されるのだろうか。でも40万払ったのだから、やはり結果を聞かないともったいない。それに、先生に悪い。

病院は午後からだけど、家にいても落ち着かないので、映画『ドライブ・マイ・カー』を観に行った。村上春樹の短編「ドライブ・マイ・カー」(『女のいない男たち』所収)を原作として、『寝ても覚めても』『スパイの妻』(脚本担当)などで国際的にも評価が高い濱口竜介監督が手がけている。

原作はすでに読んでいるので、いったいどんな仕上がりになっているのか? けど三時間って長すぎちゃう?? なんて思っていたら、期待をさらに上回る傑作で、三時間まったく退屈することがなかった……って、ここは映画の感想を書くところではないので、これ以上立ち入らないけれど、気になっている人はぜひとも観てください。西島秀俊と岡田将生のファンの方も必見。

しかし映画に満足しても、結果を聞くのが怖いのは変わらない。受付を済ませたあと、約一か月ぶりの病院の中をうろうろしながら順番を待つ。

例のごとく、一時間くらい待たされる……
が、病院の待ち時間というのは、気持ちを落ち着かせる効果があるので、
「笑けてしまうくらい再発スコアが高くても、それはそれで仕方ない」
と、心の準備ができてくる。
少なくとも話のネタになる。そもそも40万の検査というだけで、友達や後輩ちゃんも驚いていたのだから。結果がどうあれ、話のネタにさえなれば元が取れると考えるのは、関西人の習性かもしれない。

そうしてついに呼び出し音が鳴る。診察室へ入ると、先生が「誕生日おめでとう」と言ってくれる(25日が誕生日なので)。誕生日を祝ってくれるのは、先生のほかにはモスバーガーと阪急阪神カードと、あとANAからもおめでとうメールが届いていたっけ……有難い、でも目の前に検査結果が差し出されると、そんな感慨も頭から消え去る。

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再発スコア18。化学療法の上乗せ効果は「1.6%以下」。
まさに「低リスク寄りのグレーゾーン」という結果になった。

下記のサイトのレポートにあるように、一般的に化学療法の上乗せ効果があるボーダーラインは、25とされている。ただし、閉経前(50歳以下)の患者の場合、再発スコアが16-25(特に21-25)までならば、化学療法の上乗せがもう少しあるのではないかというデータもある。

しかし、乳がんプラザの記事にもあるように(このサイトは江戸川病院の先生による個人の見解ですが)、この上乗せは化学療法による卵巣抑制(閉経)のためと考えられるので、閉経前(50歳以下)で再発スコアが16-25(特に21-25)の患者に対しては、卵巣を抑制する注射(つまり、閉経後の状態にする)+ホルモン剤で事足りるのではという見方もある。

なので私の場合も、「リンパ転移もなかったし、ホルモン療法と卵巣を抑制する注射でいいと思いますけどね」と、先生が言う。
高リスクを覚悟していたので、身体の力が抜ける。これでいいのだろうか? 

胸に異変を感じて以降、悪い結果ばかり考えてしまう癖がついてしまったので、ほっとするという感覚をなかなかすぐには受け容れられない。
とりあえず、この場では結論を出さずに、一週間考える時間をもらった。

帰ってから、まずマークに「マークのおかげで低リスクだったよ」と報告し、それから父ヒロシや友達に「思っていたよりも低リスクだった」とメールやLineを送る。友達から「検査受けといてよかったね!!」「いやー良かったですー!」との返事が届く。父ヒロシからは「先生の言うとおりでええんちゃうか!」と返ってくる。

なにはともあれ、検査しといてよかった(高かったけど)と思いながら、ひさびさにちょっぴり晴れやかな気持ちでベッドに入った。

(↓胸にまつわる曲として。名曲だけど、やたらとインパクトのあるPVだ)



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