見出し画像

もの(小説)書きのススメ

京都芸術大学一日体験「文芸コース」というオンライン講座に参加しました。
そこで思ったことを書いてみます。

振り返ってみると、大学時代というのは、とても貴重な時間だったと思います。
社会に出てからは 、最短で効率的に成果を上げなければいけない、という思考回路に染められます。
大学のころは「こんなのめんどくさいし、関係ないし、興味ないし、時間の無駄」と思っても、その課題を通して考えることや行動することが身についたり、他の思考回路ができたり、競争ではないから単純に他人の興味や関心を尊重したりすることができます。急かされることもないし。
社会に出てからの生活は急ぎ過ぎていて、スキルは育っても深みというか、うちに落とし込むことができないように思います。
無駄にするということは必要なこと、つまり無駄なことはないのでしょうね。自分で勝手にそう信じてしまうだけで。
社会人ほど、心の余白を保つため、プロになることを目的としない活動が必要なのかもしれません。

本日の講座。小説の書き方。

まずはワークショップ。
1.他人の中に入って自分を見て、他人がどう感じるか思っているかを表現してみる。
2.いろんな設定の人物をその状況に置いてみて、どう感じるか思っているかを表現してみる。
3.普段からこの人は何を思っているのだろう何をしているのだろうと妄想してみる。

そしてレクチャー。
小説を書くとは、いきなり物語を書くことではない。
そういったひとつひとつのパズルのピースを組み合わせて世界を作りきること。
なのだそうです。

今日の体験を通して、小説を書くと、
自分の感情から切り離されて物事を冷静に俯瞰できるようになる。
他人に寛容になる。
自己肯定感が高まる。
日常がつまらなくなくなる。
何があってもネタにできるタフさが身につく。
そんな気がしました。

以前、シナリオを書く講座を受講したことがあります。
小説と違ってセリフを羅列するだけでいいので、さほど言葉が豊かでなくても書けます。
私の場合、頭の中で登場人物が動くので、それを聞いて書きおろす、そんな書き方をしていたので、尺が決まらないし、自分でも先がどうなるかわからないし、無理にまとめようとしておかしくなりました(;^_^A
今日の講義を受けて、プロの方はきっとこんな風に、登場人物の内面から世界を見て、一場面ずつ蓄積していって、後からここは要る要らない、ブロックを入れ替えて…そんなふうに緻密に構成して作成するのだということがわかりました。

小説も、生涯かけてひとつくらいは書いてみたい。
もう働かなくてよくなったとき?
身体が思うように動かなくなったとき?
そんな時がきても、書くことができたら、救われるような気がします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?