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現実問題(働かない弟⑧)

警察のお世話になって帰ってきた弟は、普通じゃなかった。
親が泣くようなことをしでかしていた。

借金だ。

借金を抱えて戻ってきたのだ。その額は150万円
複数のキャッシング会社からお金を借りていた。

うちは貧乏なのだ

150万円をどうやっても返せる訳がない。
仕事もしていないのに、どうやって返そうというのか。
奨学金の返済もあるのに。
親は絶望に近いものを覚えたに違いない。
働いたお金が只々、息子の借金の返済の為に消えていく…

これはもう自己破産の手続きをさせるしかない。
それを実行にうつした。

車や家を持っているわけではなかったので、弟が生活をする上で困難なことは特別見られなかった。

が、山形という土地は、車を持っているのが当たり前なので、車がないと移動手段がないのだ。

自己破産したくせに、お金がないとわかっているくせに、車がないと仕事ができないと言い出した。

近所のコンビニでバイトでもしたらいいのに。
仕事を選んでる場合ではないと誰もが思った。

働き口を早急に探すかと思いきや、電気関係の仕事をしたいと言い張りながら、パソコンをいじったり、テレビを見て笑ったり、好きな時に寝て、好きな時に食べて、特に何をするわけでもない毎日が続いていくことになる。


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