新しい本を読むきっかけって何だろう。

本を読むのが好きだ。ライターという職業柄、ニュースやWebサイトの記事などは毎日大量に目を通すが、本はまた別だ。

作者ならではの表現。世界観、風景。作家さんがつくり出す環境は、それぞれまるで違う。そしてその世界に入っていく(フィクションの)本が好きなので、私にとって読書は、「お家にお邪魔します」といった感じなのだ。

そういった具合なので、当然「知らない家」に行くよりかはもちろん、「すでに知った家」に行く方が私にとっては安心できる。新しい彼女よりも昔からなじみのあるセフレの家に行くようなものだ。始まりも終わりも知っているから、裏切られることもない。

話しを戻そう。
私には好きな作家さんが何人かいる。宮部みゆき、村山由佳、湊かなえ、山本文緒…。ミステリーも大好きだ。青山剛昌も。それらの作家さんをぐるぐると訪問していれば、満足できる。し、「さ、私も書こう」という気分にさせてくれる。

だからなのか。
これまで読んだことのない本を読むきっかけが、私にはなかなかめぐってこない。もちろん本屋に行けば山ほど新作は並んでいるし、本を紹介するポップもこれでもか!というくらい目に飛び込んでくる。図書館で立ち読みすることもある。

だけど引っ込み思案の私は、なかなか「はじめまして」が言えない。結局好きな作家さんの新作が出ていると、そちらを手にして、帰ってしまうのだ。

いけないいけない。私が本を買わねば本屋さんがつぶれてしまうんだぞ。とりあえず積読でもいいから何か本を手に取って帰ろう。今後の出版業界のために。
…とはほとんど思わないのであって、ただただ好きな作家さんだけを読みたいという単なるオタク気質なのかもしれない。

読書家のみなさんはどうなのだろう。次から次へと作家さんを変えて読み漁るのだろうか…?


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