2019年日本のラップで良かったやつ10選

2019年12月31日 21:27

地獄川ブルーです。

2019年も終わるので、今年を振り返って個人的に思い出に残った日本のラップをランダムに書き残しておきます。

¥ellow Bucks & Playsson - “Ninja”

ブランコと訪れたクラブで、DJがこの曲を流した。「シュッシュッシュ」という¥ellow Bucksの忍法がマキビシのように耳にこびりついた。

重たくてタイト、妖しくてスモーキー。Playssonの間違いないノリもあいまって夜を歩く時のBGMになった。

バックトゥオールドスクール。幽玄でオリジナルなアルバム「KESHIKI」のあとにDropした新曲は正攻法で度肝を抜かした。

同時代性は手段であって目的ではなかった。逆もまた。イントロからスケボーの音が泣かせる。「俺になりたい奴を黙らせる」一曲。

グルーヴやメロウによって彩られるいたって都会的な夜。俺たちが憧れ、やがて倦んでゆくあの深夜の喧騒に形を与える曲。新しい世代と呼ばれるよりはただ現在を生きていただけだったはずだ、彼もこれからの彼らも。

この短いシングルはすべてが完璧で無限にリピートした。壊れていく景色のブルース。法律の線を超えないと物理的に不可能な発声というものがあって数多のラッパーが色々なものと引き換えに手にしたと思うのだが、その完成形。

いまマジで俺が、いや俺以外の誰もが待ち望んでいるOMSBのファーストアルバム。その兆候がさまざまなバイブスで噴出したのが2019年だった。

Norikiyoの"春風"客演のフロウも意味わかんないくらい最高だったけど、この曲の哀愁も最高。というかアルバム"Think Good"以降のOMSBはほぼすべて最高で、早くまとまった作品を聴きたい。

悪夢的でfree jazzっぽいトラックといい、かっこよすぎて意味不明なリリックといい、パワー系とテクニック系が合わさった少年漫画のかっこいい敵キャラみたいなバイブスでどう考えても聞かずにいられないイケイケのクルーこそDos Monos。たぶん2020年も燃える。

たぶんだけど2019年はみんなが「舐達麻」と言っていた。当たり前だ。良すぎるから。同年代の追随を許さないリリシズムと重たいフロウ、何億回聴いても飽きないトラック。舐達麻がいる前提で動かないと2020年は永久に始まらない。

音作りにもPVにも、宅録やDIYが醸し出す戦慄が潜んでいる。リリックもフロウもつまづきながら進まなくちゃいけない私たちの魂を美しくオーバーソウルしている。

これはYouTube上ではアップされてないんだけど、↑のGYAO!ページでPVが公開されてます。めちゃくちゃ芯にくるリリックでおなじみのZAOさんが映画『五億円のじんせい』に寄せた主題歌「みらい」。泣かせる。

最後は手前味噌のオチってことで。

では2020年でお会いしましょう！良いお年を！

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