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「Bibe no aozora」公開に添えて


旧友であり日本舞踊藤間流のプロフェッショナルでもある藤間さくら女といつか映像作品を創りたいね、なんて話をしていたらあれよあれよという展開で話が進みパートナーのDie-co★が衣装製作と監修を引き受けてくれたり映像のプロである水内宏之氏が偶然街中でバッタリ再会したのを機に手伝ってくれることになったりとどんどん大掛かりになって行きました。

これまで街中やレンタルスタジオなどで割とゲリラ的に撮った素材をiPadで簡易編集した作品ばかり作ってきましたが、今回ちゃんとした撮影スタジオを借りて本格的な撮影を敢行することになって自分の新調した一眼レフカメラだけではなく水内氏のプロ仕様カメラにて撮影したところ、使用撮影機材の向上に伴って撮影データが従来の比ではないほど重くなってしまいテスト版すら製作不可能となってしまったこともきっかけの一つではあることに加え、今後質の高い映像作品を生み出していくためにはパソコンは必要不可欠と判断し今回人生で初めてまともなパソコンを購入し映像編集ソフトで自分でもパイロット版を作ってみたのですがこれが本当に大変な作業で、こんなことを生業としている映像クリエーターの方々を改めて尊敬したのは言うまでもありません。

水内氏には有り難いことに編集作業まで手伝って貰ってこのように今皆様にご覧頂ける運びとなりました。

さて、作品自体のお話を少々させてください。

藤間とは音楽の趣味が似ているところがあり、惜しくも今年他界された坂本龍一氏の音楽に関してはとても共感出来る部分が多く今回選んだ「美貌の青空」という曲はオリジナルも含めてタイムレスで聴きたくなる名曲と感じていました。まだ何も決まっていない時点で「曲はどんなのがいいかなぁ?」と彼女に尋ねると間髪入れずこの「美貌の青空」のピアノソロバージョンを推してきて僕も何故か異論無く自然と受け入れていました。

この曲のタイトルには舞踏家の土方巽氏の言葉に感銘を受けた坂本氏が自身の曲のタイトルとして冠したというエピソードがあり、両者が見ていた青空を僕達二人も見てみたいね、なんてロマンチックな事を考え藤間の衣装は品の良い青をあしらった夏の着物、そして僕は対照的に黒とグレーの正装の出で立ちをDie-co★にスタイリングして貰いました。

この作品に込めた想いは二人それぞれありますが、皆さんの目にはどのように映るのか、そちらの方が楽しみでなりません。

最後になりましたがこの作品を教授の後を追うようにして三日後に天に召された叔母に捧げます。

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