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自分に優しくできるようになりました

自分を責めずに優しくできるようになったなと実感した出来事がありました。朝、お弁当のたまご焼きを作ろうとしていたときのことです。

たまごをボウルに入れて砂糖と麺つゆを入れてかき混ぜていたら、ボウルを持っていた手がすべってひっくり返してしまいました。見事に溶きたまごはキッチンにぶちまけられました。

目が点になるとはこういうことですね。3秒くらい動けませんでした(笑)ようやく事態を理解した僕は、こぼれた溶きたまごを拭き始めました。あまりのショックに言葉が出ません。食料を無駄にしてしまったときの切なさって何なんでしょうね。悲しくなります。

せっせこせっせこたまごを拭き取りながら、がっかりしている自分に対して「まあ、こういうこともあるよ」と優しく声をかけました。そのときふと気づいたんです。

以前の僕だったら、「何やってんだよ!このボケ!だからダメなんだよ!」って、怒りに任せて自分を責めていたんじゃないかって。以前の僕は自分の失敗が許せなかったんですね。

そもそも、手がすべってボウルをひっくり返してしまったことは別に失敗ではないんですが、以前の僕はそれを失敗だと思っていました。ちょっとしたミスですら失敗であって、しかもそれを許せなかったんです。

そんな僕が今は自分に優しくしています。人って変わるものです。僕は自分に優しくできるようになりました。

覆水盆に返らずとはよく言ったもので、自分を責めてもこぼれた溶きたまごは返ってきません。ただでさえたまごをこぼして落ち込んでいるのに、わざわざ傷口に塩を塗らなくてもいいと思います。

どれだけ自分に厳しかったんでしょうか。厳しいというよりは理不尽という表現のほうが的確かもしれません。そこまで自分を責め立てて、僕はどうしたかったんだろう?

今なら何となくわかりますが、当時の僕はその時の自分が受け入れられなかったんだと思います。本当の自分はもっとできる人であって、何もできていない今の自分をダメだと思っていたんです。

見方によっては向上心があるように見えるかもしれませんが、今の自分がダメだからそこから抜け出すためにがんばるというのは、うまくいかないんですね。

なぜかというと、努力の方向が間違っているからです。本当は自分を変えるよりも前に自分を受け入れる方が大切なんですね。

自分を責めずに受け入れて、自分に優しくできるようになったことから、人生が変わってきたような気がします。人は自分に接するように周りの人にも接するものです。

自分に厳しいと周りの人にも厳しくなります。自分に優しいと周りの人にも優しくなれます。

自分を受け入れるって意外と大変だと思います。人によっては過去の傷を癒すことも必要でしょう。だけど、等身大の今の自分をそのまんま受け入れられるようになると、生きるのが楽になります。

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