見出し画像

「REICOの読書日記」No92

4C速読法 67 「安心して、死ぬために」
                            矢作直樹著     2019年

② 3Point
1.「努力」「一所懸命」を目的にしない
 日本人が好きな「一所懸命」や「努力」には、ちょっと注意が必要です。もちろん、それらを否定はしないのですが、目的を間違えてはいけません。ー---
 幸せに生きるとは、本当の自分に一致しして生きるということです。自分に一致していることをやっている時は無心になっています。ですから、何かを我慢したり努力しているという気持ちはありません。無心になって取り組んでいますから、ストレスがないのです。ー---
 小さい子どもが遊んでいる姿を思い浮かべてください。努力して遊んでいますか?ただただ、無心に遊んでいるのです。お母さんが迎えに来るまで、時間も気にせず遊んでいます。この気持ちが「中今」です。ー----
 「中今」を生きていない大人は、過去のことや将来のことで悩んでしまうのです。
 過ぎてしまったことをあれこれ考えても、なかったことにはできません。ー---
 今いるメンバー、今ある環境で、できることを無心にする。我慢や努力ではなく、「中今」の気持ちで取り組むのみです。
 今、この瞬間には後悔も心配もないからです。

2.ピンピンコロリと逝くために
 ピンピンコロリというのは、多くの人の理想ではないでしょうか。昨日まで普通に暮らし、次の日の朝、起きてこなかった。私もそれが理想です。しかし、そうならなくても、もちろんいいと思っています。ー---
 ところが、皆さんが望むピンピンコロリはなかなかできないというのが、今の日本です。介護がいらない健康寿命は男性で72歳、女性は75歳です。平均寿命は男性81歳、女性は87歳ですから、介護が必要になってから男性で9年、女性は12年あることになります。これは、世界でも類を見ない数字です。ー---
 健康寿命を延ばすポイントとして、みなさんご存じのとおり、食事、運動、睡眠が挙げられます。私がここで重ねていうことは避けますが、ひとつだけアドバイスがあります。
 それは食事についてです。ー---
 食事は何を食べるかではなく、どう食べるかです。なにを食べても感謝の気持ちで味わっていただく。これが食事の基本だと思います。よく噛むことも無料でできる健康法です。

 どう食べるかをおろそかにしてなにを食べるかだけにこだわっている人はかえって病気を引き寄せるかもしれません。なにを食べるかという「こだわり」は不要なのです。大切なのは感謝の気持ちを持ち、おおらかな気持ちで、味わっていただくことです。

3.食べられなくなったらお迎えのサイン
 繰り返しになりますが、食べないから死んでしまうのではなく、死ぬ準備ができているから食べたくないのです。それを強引に時間をかけて口の中に押し込むのは、善意での行為ではありますが、食べさせられているほうは、ちょっとした苦役です。意志の強いお年寄りは口を一文字にきゅっと結んで、断固拒否するそうです。また、無理に食べさせても吐いてしまうかもしれません。ー---
 自分の足で歩けて、自分の口から物が食べられる。これは動物としての基本ではないでしょうか。もちろんケガや神経のマヒで、歩けない人、食事が困難な人はいます。そういう障がいを持った人は、福祉の力で、援助するべきです。
 しかし、もう十分自分の役目を果たした高齢者は、目の前にお迎えが来ているのです。歩けない食べられないのに強引に生かされてしまうのは、かえって気の毒ではないでしょうか。ー---
 いずれにしても、亡くなる間際の栄養や水分は、本人にとっては余計なものです。文字どおり枯れるようになくなると、脳内モルヒネが出て気持ちいいといわれています。また、呼吸が不安定になれば、酸欠状態になり、これも気持ちのいい状態を作ります。ですから、食事ができなくなったら、自然のまま、何もしないことがいちばん亡くなる方にとって気持ちのいい逝き方なのです。なにも心配せず、家族の方はただ見守ってあげればいいのです。

③1Action
 最近、ちょっと色々なことに、今までのように一生懸命取り組むことができない気分なんですが、 今一度、本当の自分と向き合ってみたいと思いました。
 また少し前から、食事の時ゆっくり噛んで食べようと決心したのに、最近また少し早食いになっています。これからは感謝を込めて、しっかり噛んで食べるようにします。
 そして最後に、あとのエピソードにも書きましたが、「終末期医療に関する事前指示書」を作ってサインしておきます !

④1Episode
終末期医療に関する事前指示書》
 私は自分自身の終末期の医療・ケアについて私の意思を明らかにするため、下記の通りの指示を致します。この指示は私の精神が健全な状態にある時に私自身の考えで書いたものです。
(延命措置)
私の傷病が不治の状態であり、死が迫っていると判断された場合には、延命措置をしないでください。私の意識がなくなった場合や、はっきり意思表示はできない場合も同様にしてください。
●私が自分の力では水も飲めず、食べ物も食べられなくなったら無理に飲ませたり、食べさせたり、点滴や栄養補給をしないでください。
●胃管を入れたり胃瘻を作ったりしないでください。
●私が自分の力で呼吸ができなくなっても、人工呼吸器をつけないでください。
●昇圧薬の投与、輸血、人工透析、血漿交換をしないでください。
(苦痛の緩和)
私の苦しく見える状態を緩和する治療をして下さるなら、ありがたくお受けします。
私の要望を受け入れてくださった方々に深く感謝申し上げるとともに、その方々がなさってくださった行為の責任は全て私自身にあります

*********************************
前回と同様、友人に勧められて、読んだ本ですが、本当にいろいろ考えさせられました。健康寿命は伸ばしたいけど、単に寿命を延ばしたいとは思いません。心から「ぴんぴんころり」と逝きたいです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?