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シルク・ドゥ・ソレイユに思う「みんなでできるすばらしさ」

おかえりなさい、シルク・ドゥ・ソレイユ!
5年ぶりの日本公演「アレグリア -新たなる光-」のフィナーレを目の前に、わたしの心はとてつもなく震えた。

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2020年3月、パンデミックの影響によりシルク・ドゥ・ソレイユ全公演の中止が決定。そして、全体の95%に当たる4,500人のパフォーマーと技術スタッフを一時解雇のニュース。同年6月の経営破綻。

世界中のファンが、シルク・ドゥ・ソレイユの再建を祈った。

2021年4月21日、ついにその時がやってくる。

THE SUN RISES
CIRQUE DU SOLEIL ENTERTAINMENT GROUP PROUDLY ANNOUNCES RETURN TO STAGE

INTERMISSION IS OVER!!
https://www.cirquedusoleil.com/press/news/2021/the-sun-rises

「陽が昇る。幕間(まくあい)は終わった!」

公式ホームページに再起のメッセージ。
そして、YouTubeにてこちらの動画が流された。

https://youtu.be/hPNqua1tg3E

2023年2月、待望の日本公演がはじまる。
演目は、『アレグリア -新たなる光- 』。

お台場ビッグトップ
数ある作品の中で、5年ぶりの来日公演に「アレグリア-新たなる光-」が選ばれた理由は、「どんな状況でも希望を見つけることができる」というメッセージが込められているからだという。ポスターに描かれた鳥は平和と希望の象徴であり、不透明で先行き不安な今だからこそ、可能性を信じて限界に挑戦し、境界を超えていくことの大切さを、このショーは示してくれる。

アレグリアには、そんな想いが込められていた。

こちらは、西元まりさんの記事。長年シルク・ドゥ・ソレイユの取材をされているだけあって深い理解と愛がある。ショーの魅力がとてもわかりやすく紹介されているので、観劇前にぜひ読んでほしい記事だ。

かつて、糸井重里さんがシルク・ドゥ・ソレイユの魅力を素敵に表現していたのを思い出す。

まず、ひとりでできる、すばらしいことがある。
それと同時に、みんなで力を合わせて
はじめてできるすばらしいこともある。
誰かの得意なことが、ほかの誰かの
不得意なことをおぎなうこともある。
この、シルク・ドゥ・ソレイユという会社は、
「ひとりでできるすばらしさ」と
「みんなでできるすばらしさ」のバランスを
非常にうまくとっている組織だと思うんです。
https://www.1101.com/cirque_de_soleil/gilles/2008-04-16.html

そうなんだよなあ。

シルク・ドゥ・ソレイユは、アーティスト然り支えるスタッフ然り、個の能力がすばらしいのは間違いない。

でも、この組織の魅力は、最高の「クリエイション」を追い求めるチームワークでもあるんだよなあ。
ステージでパフォーマンスをするアーティストだけではなく、ショーを支える音楽、衣装、舞台技術、教育、食事管理、バックオフィスなどなど、全てのスタッフを含めたチームワークなんだよなあ。

糸井さんのコメントを受けて、創設者の一人であるジル・サンクロワさんはこう続ける。

私たちが、基本的な性質として
「取り込んでいく組織」だったからでしょう。
協力してくれる人々を取り込み、
アーティストたちを取り込み、
いっしょになって私たちは大きくなってきた。
そして重要なことは、
大勢の人々が、いっしょに働けるやり方で
仕事をしなきゃいけないということです。
https://www.1101.com/cirque_de_soleil/gilles/2008-04-16.html

シルク・ドゥ・ソレイユの世界観は、一人のカリスマが創っているものではなくて、ショーに関わる一人ひとりの想いと体から創られているものなんだ。

多様な民族で構成されたとてもユニークな組織であるシルク・ドゥ・ソレイユ。
人間が生みだす創造力、肉体が創りだす表現力。
そのポテンシャルを信じて、変化し、生まれ変わり続けている。

シルク・ドゥ・ソレイユは、
一人ひとりの才能と情熱が解き放たれている。
そして、その集合体が唯一無二の世界観を創りあげている。

ああーーーーーーーー、なんて尊いのでしょうか。

日本に戻ってきてくれて、ありがとう。

このすばらしい組織が創りだす世界最高峰のパフォーマンスが、多くの方に観てもらえますように。

アレグリア、感動のフィナーレ(このタイミングのみ撮影OK)

=   お わ り =


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