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親のくせにって、思い込みでした

私は子供のころから、親に対する反発心が強かった。
特に中学生から始まって、結構長く親に対する不満を抱えていた。
学生の頃は、友達の家に行くと「いいお母さん」がみんないて、うらやましかった。なんでうちの母親はこういういいお母さんじゃないんだろうって、
ずっと思っていた。

変なところで、ものすごくうるさいし、そこは親だろう!と思うところが思いっきり抜けている。私が激怒したことがり、そんな母親が私に泣きながら言った言葉を今でも覚えてる。
「私、大人になんかなりたくなかったの!」
当時高校生の私は、これを聞いてなんて答えればいいんだよ!と、
ただただイラついた。
親のくせに、何言ってんだ!だったら、子どもなんか作るんじゃない!
結婚なんかしなきゃよかったんだ!子どもにそんなことを言って、どうしたいんだよ!
そんな風に、ずっと母親をダメ親としてレッテルをはっていた。
そこから母親を名前で呼ぶようになった。とてもじゃないが「お母さん」とは言えなくなってしまった。

今考えれば、当時彼女は45歳くらいだろうか。もう少し若かったのかな?
自分がその年齢を過ぎてみて、45歳の自分を振り返る。
仕事上上に立つ人間としてなかなかうまくいかなくて、大泣きしたこともあったし、心の中に子どものままの自分がそこにいた。
大人はしっかりしているものだと思い込んでいた、若かりし頃。
自分は全然しっかりなんかできていなかったし、今も気持ちは20代より
ちょっとお姉ちゃんくらいだろうか。そんな風に思うこともある。

親だからって完璧なんかになれないし、大人だからって立派にもなれない。
みんな必死で大人になろうとしているだけ。
80を過ぎた親は、いまだにその時と大して変わっていない。
できない人はできないまま。
でも、それでいいんだと思えるようになった。それが彼女のありのままなのだから、一人の人間としてありのままを受け入れよう。
親のくせになんて思い込みは、自分が作り出した幻想でしかない。
ようやく、思いが変わったら、気持ちが穏やかになれた今日この頃。

#思い込みが変わったこと

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