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母とじゃがいも掘りとパンパンのビニール袋
小学生の頃、自然教室とかいう
名前の授業内でじゃがいも掘りをした。
収穫したじゃがいもを入れるビニール袋を持参とのことを告げた母が用意してくれたのはクラスで誰よりも大きいビニール袋だった。
スーパーでよく見るサイズの子が殆どの中、
確か45Lくらいの他の子の3倍はある袋に込められた期待。
「気合い入ってるね〜」
と担任の先生に言われたのが恥ずかしかった。
あまりの恥ずかしさに何故か友達に袋を交換して欲しいと告げ、母の期待は友達が埋めることとなった。
けれど、帰宅して1/3の大きさになった袋を見ても母は何も言わずにその中にパンパンに詰められたじゃがいもを見て嬉しそうに笑ってくれた。
じゃがいも祭りの日々だった。
小学生だったあの頃から15年近くの月日が経って、今度は母と一緒にじゃがいもを掘った。
ビニール袋の用意をお願いしようとしたら、
農園の方が既に用意してくださっているとのことだった。
用意がなかったら母はあの頃のように巨大なビニール袋を用意してくれただろうか?
2人で1つの区画をスコップで、手で交互に掘った。コロコロと出てくるじゃがいもに
「なんか、農家さんがこの体験のために埋めておいてくれた感があるね」
と言い出した。たまにちょっと捻くれた発言をする母らしいと思いながら、農家さんにそんな暇あるかい(笑)とツッコんだ。
3kg掘れたら上等と言われる中で、
4kgジャストだったことにすごく喜んでいた母。
ビニール袋はパンパンだった。
半分の2kgを持ち帰る時の袋はもうパンパンじゃなかったけれど、一緒にじゃがいもを掘れた嬉しい記憶で頭も心もパンパンだった。
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男爵系統のじゃがいもでした🥔
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