②好きな子の名前が言えない〜ある吃音者の悩み〜

暗黒の中学校時代、、、

思えば小学校の低学年は
まだ良かった。

小学校3年生の時、
クラスの男子から
喋り方を真似される
ようになった。


「き、き、き、今日の献立は〜」
「ぼ、ぼ、ぼ、ぼくの 名前は〜」
何や、その喋り方!
わざとなんかぁ?


悪気はないんだと思うけど
恥ずかしかった。
悔しくて、泣きたくなった。
言い返すこともできなかった。
だってまたどもるから、、、

うちに帰ってすぐに
お母さんに言いつけた。
お母さんはすぐに
担任の先生に電話した。

翌日真似した子が
昼休みに呼ばれて
先生はその子に謝るように
言った。


2度とその子は真似することは
なかった。
そんな事が何度かあった。



小学校では目立つ方ではなく、
ぶっちゃけ居てもいなくても
よい存在だった。


勉強も運動も普通。

習い事も水泳、ピアノ、野球、
公文、英会話、習字、、、
どれも続かなかった。
でも算数たけは得意だった。


友達の気を引きたくて、
親にねだってDSのゲーム機
を買ってもらった。
放課後家で遊ぼうと誘った。


友達は来てくれた。
ぶっちゃけ、そんなに
楽しいわけではなかったけど
頑張った。


皆んなが羨ましがってくれたり、
スゲーと言ってくれるのは
すごく嬉しかった。


でもダメだった。
僕に注目してくれるのは
最初だけだった。
友達は増えなかった。

ゲームなんかで誘わなくたって
目立つ奴はやっぱり目立つ、
自然と人が寄ってくるんだ。


そのうちカードゲームが
流行りだした。

僕はよく分からなくて、
ついていけなくなった。


そのうちに誰も僕の誘いには
のってくれなくなった。
僕も誰からも誘われなくなった。

そんなのは嫌だ!
また無理して
好きでもないカードゲームを
覚えようとした。

お母さんにねだって
一式買ってもらった。
1万くらいしたんだけど、
お母さんは買ってくれた。


あとからお父さんに
「お前は甘い」とか
怒られているのを
聞いてしまった。


悪いなとはチラッと思ったんだけど、、、

カードゲームを覚えて
何とか友達とまた一緒に
遊べるようになった。


でもまたすぐにカードゲームの
流行りは終わってしまって
再びDSが復活した。
Wiiもチラホラ流行り出した。


そんな小学校時代、、、
吃りながらも
まだ子供だったから良かった。

ただ今思えば
僕はどうにも
人の気持ちに敏感で
左右されやすかった
ように思う。




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