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ネパールで一本取られた話

ネパールネタはいくつもあるのですが、今日は「うわ、やられたー。」と相手を思わず褒め称えてしまったお話を。

僕は父親がネパール人、母親が日本人のハーフだが、ネパールに住んだことはなかった。遊びに行ったことも数回で、多分最長でも2週間ほどしか滞在しなかった。そんな僕が、「自分の血を確かめたい」そんな一心で親友と二人で海を渡った。

まあお分かりの通り、日本とネパールは全てが真逆と言っても過言ではない。バスの時刻表はないし、食事は毎日カレーだし、Wi-Fiの電波は突然悪くなるし電車もない。

緩やかに時は流れ、道ゆく人も超マイペース。
そんな国ネパールに住み始めて3ヶ月ほど経った頃、事件は起きた。

僕は革靴が大好きだ。というより靴が好き。夏でも冬でもお構いなしに革靴を履きその度に足は臭くなるのだがそんなことは関係ない。ネパールでも毎日のように革靴を履いていた。

ネパールでは、革靴を磨くおじさんが大量にいる。というのも靴磨きセットを持ってうろちょろしているおじさんがめちゃくちゃいるのだ。その日僕はお気に入りの革靴を履いていた。いつもなら無視をするのだが、その日は革靴おじさんに

「いい革靴履いてるな」

と褒められた。
ちょっと気分が良くなった僕の顔をおじさんは見逃さなかった。

「革靴磨いていく?」

と。悪い気はしなかった。
まんまと営業トークに乗せられた自分。
いくら?と聞くと

「100ルピー」

と。まあ100ルピーならいいかと承諾。
※100ルピーは日本円で100円くらい。

真面目に磨いてくれてピカピカになった革靴を見て満足した。
ネパールはほぼお札社会で、その日100ルピー札は財布になく500ルピー札しかなかった。

ありがとうと言って、500ルピー札をおじさんに渡した。おじさんはゴソゴソと財布を取り出しお釣りを僕に渡してくれた。

「ん・・・・?」

お釣りが足りない。100ルピーに対して500ルピーを渡したのでお釣りは400ルピーのはず。小一でもできる計算。なのにお釣りは300ルピーしかなかった。

僕「100ルピーって言ったよな?」

おじ「言ったで」

僕「ほんならお釣り400ルピーやん」

おじ「いや、300や。」

僕「いや、おかしいって!」

おじさん「お前さ、足何本ついてる?」

僕「二本」

おじ「片足100ルピーに決まってるやろ」

僕「・・・・・・。」

僕「・・・・お・・・O・・・・OK・・・・。」

完璧にやられた。とんちがしっかりきいてました。
こんなことがネパールでは日常茶飯事で、まあイラッとすることも多々ありますが今となってはめちゃくちゃいい思い出です。(笑)
またネパールネタも書いていけたら!おわり!

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