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最高に美味しいパンが自分で作れてしまった話。

いきなりですが最近、天然酵母にハマっています。笑

パン作りを初めたきっかけ

僕は、離島で仕事をしていたときにパンづくりをはじめました。

日本最東端の南鳥島。

南鳥島
美しい海

そこでは、海上自衛隊の方が
とても美味しい食事を作ってくれるのですが、
ひとつ不満がありました。

パンがなかったんです。

パンを食べたいなと思っても、
パンが食事に出てくるのが週に1回くらいでした。

どうすればいいものか?

となんとなく考えていたある時、
パン作りの本を見つけました。

昔の人が置いていってくれていたものでした。

そのとき、

あ、そこに無いなら自分で作ればいいだけじゃないか!

ということに気づきました。

この発想、意外とできないもんで、
結構な時間がかかりました。笑

それまで、パンというものを作ったことがなかったので、
専門的な知識とか技術が要ると思っていて、
自分じゃ到底できないと思いこんでいたのです。

そこで、まずやってみよう!
ということで、本に載っているレシピを見て作り始めました。

パン作りって、小麦粉の中でも強力粉を主に使用するのですが、
その時、薄力粉しかありませんでした。

そこで、材料が無いから作れないや...とやめていたら、
おそらくずっと進まなかったと思います。
でも、

「よくわからないけど同じ小麦粉なんだから、なんとかなるだろう」

そう思って、思い切って作ってみたのです。

初めて島で作った薄力粉パン

すると、普通に食べられるパンができました。
ただし、パッサパサでしたけど。笑

でもその体験から、
自分が勝手にできないと思ってることって、
ただの思いこみなんじゃないか?!?!

という気づきを得ました。

のちのち、薄力粉じゃなくてきちんと強力粉をこねて作ったパンは、
めちゃくちゃ美味しくて、

「自分でできるじゃん!」

とさらに自信が付きました。

島で作ったナッツパン
島に余ってた栗とくるみを入れたパン

天然酵母パンへの挑戦

それからパン作りが楽しくなって、
よくパンを作るようになったのですが、
パンを膨らせるための酵母として、
「ドライイースト」
というものをずっと使っていました。

いつもパン作りをするときは、
スーパーでドライイーストを買ってきて、
パンを作っていたのですが、
「天然酵母」を使うと、
パンが膨らむということを本で読んでいました。

ただ、天然酵母の作り方をみると、
なんか工程が長くて、
「面倒そうだな」
という気持ちが先行し、ずっとやってませんでした。

でも、天然酵母って果物や野菜から作れるので、
「ドライイースト」を買わなくて良いし、
なんかナチュラルな感じがするし、
やってみたいなと思っていました。

で、あるとき、そろそろやってみよう!
と思い立ちやることにしたのです。

リンゴ半分をカットし、
煮沸消毒した瓶に入れて、すこしだけ砂糖を入れて、
残りを水で満たす...

そのまま放置すると、数日後からブクブクし始めました。

「お!これはうまくいってる!」

そのまま1週間おいておくと、かなり泡立ち、
蓋を開けて匂いを嗅いでみると、
リンゴの香りと、すこしアルコール臭がしました。
その後、その酵母液と強力粉を1:1で混ぜて、
「元種」というものを作っていき、
それを日々増やして1週間後に完成しました。

リンゴの天然酵母液(半分使用後)

その後、その酵母液と強力粉を1:1で混ぜて、
「元種」というものを作っていき、
それを日々増やして1週間後に完成しました。

リンゴ天然酵母の元種

元種は酵母と小麦粉を混ぜ合わさったものなので、
すこしずつ膨らんでいきます。
ある朝、入れていたタッパから元種が溢れ出ていて、
びっくりするとともに、きちんと膨らんでいることが確認でき、
とても嬉しくなりました。

溢れていた元種!

そして、その元種を使って、パンを焼いてみたら、
めちゃくちゃ美味しいパンができたのです!

リンゴの天然酵母パン

今までで一番美味しいパンでした。

自分で作った桑の実ジャムとともにいただく

はじめて天然酵母を使って、自分で焼いたパンに、
最高に感動しました。

リンゴの天然酵母で作った食パン

「ドライイースト」を買ってこなくても、
パンをふくらませるための酵母って、自分で作れるんだ!
という感動も同時にありました。

このとき使用したのが、リンゴの天然酵母だったのですが、
次はヨーグルト酵母にチャレンジすることにしました。

リンゴの酵母をの残りを使って初めたヨーグルト酵母

そして同時に、ブルーベリー酵母、もも酵母をはじめたところ。

ブルーベリー酵母、もも酵母作成中。

それぞれの酵母で作ったパンがどんな味になるのか?
とても楽しみです。

天然酵母ができたので、次は、
自分で作った窯でパンを焼く
自分で作った小麦を使ってパンを焼く
・・・
と自分でできることを増やしていきたい思っています。

2年後には達成している自分を頭にイメージしながら。

何でも、やればできるのかも

さて、やったことがないことに対して、
人間は必要以上に大きな心理的ハードルを持ちます。

ただ、その心理的ハードルを超えて、実際にやってみると、
「意外とできるじゃん」
ということって意外とあるのです。

頭の中で、自分ではできないと思っていること。

それはただの幻想に過ぎないものなのかもしれませんね。