筋トレするとモテる理由〜女性が好きな筋肉ランキングを知っておこう!
「筋トレをするとモテるようになりますか?」
この問に現代の進化心理学はこう答えています。
「モテるようになる」
「なぜなら、ヒトのこころは石器時代のままだから」
女優やモデル、アイドルが男性に人気があるように、多くの男性は若くて美人な女性を好む傾向にあります。
なぜ、男性が若い女性を好むのかというと、若さが出産可能性の高さを示す指標になるからです。
200万年以上の長い石器時代の過程で、若い女性に惹かれた男性は子孫を多く残すことができ、出産適齢期を終えた女性に惹かれる男性はそれほど子孫を残すことができませんでした。若い女性に惹かれる男性の遺伝子が進化の過程で受け継がれ、その末裔である僕たちは若い女性を好むようになったのです。
これが、男性が若い女性を好む理由です。
では、男性が美人を好む理由は何かというと、それは「健康度」にあります。
美人の特徴として挙げられているのが顔の「左右対称性」と「平均度合い」です。男性は左右対称性であり、平均的な顔を美人と認識しやすく、これは発達過程で感染や病気の影響を受けず、また突然変異などの遺伝的な影響のない健康度の高さを示す指標になります。
そのため、美人に惹かれる男性は健康的な伴侶を得ることとなり、美人に惹かれない男性よりも子孫を多く繁栄させる可能性が高くなります。進化の過程で美人に惹かれる男性の遺伝子が選択的に受け継がれ、現代の僕たちは美人な女性を好むようになったのです。
これが、男性が美人を好む理由です。
このようにヒトの好みや感情といった「こころ」のあり方を進化の側面から考える学問を進化心理学といいます。
進化心理学では長い石器時代の過程で、喜びや悲しみ、不安や怒りといったすべての感情が生存や子孫繁栄のために受け継がれ、現代の僕たちに生得的にインストールされていると考えます。
では、女性が好む男性の特徴もあるのでしょうか?
もちろん女性はイケメンで高身長の男性を好みます。これにも進化論的な理由があります。そして、もうひとつの特徴があります。
それが「筋肉量」です。
さらに最新の研究報告では、女性が魅力的に感じる「筋肉の部位」も明らかになってきました。
今回は、女性が魅力的に感じる「筋肉の部位」についての最新の研究結果をもとに、女性が好む筋肉ランキングを作成してみました。魅力度が高い筋肉を知って、モテるボディになるためのトレーニングメニューを作ってみましょう。
◆ 女性は上半身の筋肉を評価する
女性は子どもを生むとしばらくの間は子育てに追われるため、女性が一生に産める子どもの数は限られます。そのため、女性は数少ない子どもになるべく良質な遺伝子を受け継がせ、子どもが成長するまで十分な食料や安全な住処を与えたいと考えます。
石器時代では主に狩猟によって生活してきました。狩猟は男性の務めであり、また肉食獣から家族を守るのも男性の役割でした。そこで女性が男性を評価するポイントとなったのが「狩猟の能力」や「家族を守る能力」、「健康度」でした。
その身体能力の高さを示す指標が「筋肉量」だったのです。
生んだ子供に十分な食料を与え、子供が成長するまで肉食獣から守ってくれる筋肉量の多い男性に惹かれる女性は、進化の過程で選択的に生き残ることができました。そして、その末裔である現代の女性にも筋肉量の多い男性を好むプログラムが生得的にインストールされていると進化心理学は言います。
これは本当なのでしょうか?
女性が魅力的に感じる西洋人の男性の体型は、BMIが25.9、胸囲とウエストの比率が0.69であり(Crossley KL, 2012)、脂肪量が少なく、筋肉量の多い男性を評価することが示されています(Brierley ME, 2016)。
カリフォルニア大学のFrederickらは、UCLAの女性(平均19歳)を対象に、筋肉量が異なる男性の体格が描かれたシルエットを見せて、魅力的に感じる体型を選択させました。
その結果、筋肉量の多い体型ほど魅力的に感じることが示されました。また、国籍による特性があるのでは?との疑問からアメリカ人だけでなく、ウクライナ人、ガーナ人、中国人を対象に同様の調査を行った結果、同じように筋肉量が多い体型ほど魅力度が増すことが示唆されたのです(Frederick DA, 2007a,b)。
Fig.1:Frederick DA, 2007a,bより筆者作成
このように、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアを対象にした調査においても、筋肉量が多いほど女性が魅力的に感じることが示唆されているのです。
これが、女性が筋肉量が多い男性を好む理由であり、筋トレをするとモテる理由でもあります。
『筋トレをするとモテる本当の理由』
さらに、女性は上半身の筋肉量が多い男性を評価する傾向にあります(Franzoi SL, 1987)。
グリフィス大学のSellらは、オーストラリアとアメリカの大学生を対象に行った研究では、女性は上半身の体格(筋肉量)から筋力を推測し、筋力の推定値が高いほど魅力的に感じることが示唆されています(Sell A, 2009、2017)。
石器時代、ヒトは肉食動物に比べて、力も弱く、爪や牙などの身体的な武器もありませんでした。しかし、ヒトには武器を作る知能があり、削った石や木片を武器にして狩猟活動を行っていました。そこで重要になったのが上半身の筋力です。腕力が強いものは狩猟能力も高いと判断され、その指標となったのが上半身の筋肉量なのです。
ここからわかることは、女性が評価するのは、下半身の筋肉量ではなく「上半身の筋肉量」であるということです。
そして最新の研究報告では、女性が好む「詳細な筋肉の部位」までも明らかにしています。女性がもっとも魅力的に感じる筋肉はいったいどの筋肉なのでしょうか?
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