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『Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~』は「再会」と共に、「ここに、今、確かにAqoursがいた」証を残す、タイムカプセル的ライブだった。

note、はじめてみました。
レと申します。

いつもはTwitterという140文字の媒体でひたすら壁打ちをしてますが、
少し、整えた、『文章』という形で普段から熱狂させていただいてる、Aqoursのライブ、
『Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~』に関して、あの日抱いた感情を残して置きたいな、と思い筆を取っております。

1.はじめに

『Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021〜』
去る2021年12月29、30日に行われた、
2021年最初で最後のワンマンライブであり、『Aqours、2年半ぶりの有観客で開催されたワンマンライブ』。

最後のワンマンライブはナンバリングライブでもあった2019年6月に開催された『Aqours 5th LoveLive! Next SPARKLING!!』以来、
この時と比べ、
『世の中の状況』はもちろん、
それぞれの『キャスト』一人ひとりのソロ活動をはじめとする周りの環境、
そして「劇場版」を終えて大きな大きな一区切りがついた『千歌たち Aqours』。
Aqoursが思うように動けなかった間も懸命に物語を紡いで行った後輩たちをはじめとする『ラブライブ!シリーズ』
そういったラブライブ!サンシャイン!!を取り巻く要素、どこを切り取っても、月日の重み以上に変わらざるを得なかった2年半だったと思います。

「変わってしまう」ものを受け止めつつ、
それでも「変わらない」ものを探しに、

そして、2年半前の伊波杏樹さんが残した言葉。

「好きなものをずっと好きでいることが難しいっていうことくらい誰だって知ってるかもしれないけれど、Aqoursのことをずっとずっと!それでも好きだと言ってください!!」
伊波杏樹

この言葉を思い出して、
「好き」を失わずに心に持って、
少しだけいつもより、2年半前よりも胸を張って、
横浜に向かったことを覚えてます。

2.セットリスト

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『Aqours EXTRA LoveLive!〜DREAMY CONCERT 2021〜』
2021/12/29  Day1 セットリスト

01.smile smile ship Start!
02.Wake up, Challenger!!
03.Dance with Minotaurus

04.JIMO-AI Dash!
05.冒険Type A, B, C!!

05.青空Jumping Heart
06.ハミングフレンド
07.Pops heartで踊るんだもん!

08.待ってて愛のうた
09.HAPPY PARTY TRAIN

10.Fantastic Departure
11.Deep Resonance

12.Jump up HIGH!!
13.心の羽よ君へ飛んでけ!

EN:01.DREAMY COLOR
EN:02.ユメ語るよりユメ歌おう
EN:03.Future flight

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『Aqours EXTRA LoveLive!〜DREAMY CONCERT 2021〜』
2021/12/30 Day2 セットリスト

01.smile smile ship Start!
02.Wake up, Challenger!!
03.Dance with Minotaurus

04.JIMO-AI Dash!
05.冒険Type A, B, C!!

05.青空Jumping Heart
06.ハミングフレンド
07.Pops heartで踊るんだもん!

08.待ってて愛のうた
09.恋になりたいAQUARIUM

10.Fantastic Departure
11.Deep Resonance

12.Jump up HIGH!!
13.心の羽よ君へ飛んでけ!

EN:01.DREAMY COLOR
EN:02.勇気はどこに?君の胸に!
EN:03.Future flight

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ここからは各セクションごとに、感覚的に感想を書き殴っていきます。

01.smile smile ship Start!

「再会」の1曲目、
しっとり再会を味わいに来るのか、ロケットスタートで来るのか、選んだ答えは全速前進、初っ端から最高速度「smile smile ship Start!」
幻の「つま恋」、『Aqours 5th Anniversary LoveLive! ~LET'S GO WONDER TRIP~』のテーマソングかつ、5周年5大ドームツアーのテーマソング、『Main theme of Aqours 5th anniversary』が元となった楽曲。
初めてお披露目されるsssS衣装を身に纏い、"9人"でステージに立つAqours。
「止まってた時間が動き出すような」っていう慣用句はこの日この時のために作られたんじゃないかってくらい、そんな言葉がぴったりな1曲目でした。この曲から夢のようなパーティが開幕します。

02.Wake up, Challenger!!
03.Dance with Minotaurus

間髪入れずに、2曲目は「Wake up,Challenger!!」
9人では初の有観客披露であり、自分の中では『ポストスリワン』とも言えると思う盛り上げ曲であるこの曲。2曲目に更なるアクセルを踏み切るこのセトリは前回ナンバリング、5thの「僕らの走ってきた道は…」→「スリリング・ワンウェイ」を彷彿とさせる並び。

ご時世上、声を出しての参加は叶いませんでしたが、最強の『盛り上がり曲』であり、『クラップ曲』でもあるこの曲を2曲目に据えることによって、「声は出せないけど、今日の盛り上がり方はこれね!👏と「クラップ」という新たな盛り上がり方を提示してくれているような、そんな印象もあった「Wake up,Challenger!!」でした。
さらにそこから「Dance with Minotaurus」
これも9人では初の有観客披露のアクセル曲。
この辺りから再会の感動を味わう暇もなく怒涛のアクセル曲をかましてくるAqoursの「らしさ」に驚きもありつつも「そうだよな、これがAqoursだよな」という懐かしい気持ちもあり、それと同時に「今日という日は、間違いなく最高に楽しい再会の日になる」と確信を持てていました。

04.JIMO-AI Dash!
05.冒険Type A, B, C!!

5曲目までの第1セクション、「smile smile ship Start!」衣装で歌われた5曲は全て、「9人での有観客初披露」の楽曲でした。
MC中に自然な流れでメンバーがステージ上段と下段に分かれてフォーメーション移動を行う茶番、もとい小芝居を挟んでの「JIMO-AI Dash!」
ファン人気も高い爽やかな疾走感が人気の「冒険Type A,B,C!!」まで駆け抜けた第1セクション。
年末の屋内会場でのコンサートでしたが、
どこかこの疾走感と爽やかさに「青空の下」を感じさせるセットリスト。
おそらく、青空の下が想定された「つま恋」が原型にあるんだろうな、とも思える今のAqoursが詰まった全速全進の第1セクション。
「再会」にして、まだ見ぬAqoursがたくさん詰まったライブ前半は、もうすでに「DREAMY=夢見心地」になるには十分でした。

楽しい、楽しい、楽しい。

幕間:≪きょうのAqours≫
05.青空Jumping Heart
06.ハミングフレンド
07.Pops heartで踊るんだもん!
08.待ってて愛のうた
09.HAPPY PARTY TRAIN⇄恋になりたいAQUARIUM

オンラインライブの「WHITE ISLAND」でもお披露目されたお姫様のような冬衣装で披露されたこの第2セクションは、有観客初披露楽曲のみで構成された第1セクションから一転、2016年〜2017年のプロジェクト黎明期とも言える期間にリリースされた、往年の名曲で構成されたセクションとなっていました。

直前の幕間で挿入された、今回のコンサートの肝とも言える仕掛けの一つ、
「きょうのAqours」

「10年後みんなで開けるためのタイムカプセルに入れる10年後の自分への手紙」の内容を考える、千歌たちAqoursのある日の日常が切り取られたストーリー。

このコンサートは、2年半ぶりの再会となった「伊波さんたち Aqours」の物語と、

10年後の再会のためのタイムカプセルを埋める「千歌たち Aqours」

この二つの物語が並行して進んでいきます。

そんな「きょうのAqours」の後に歌われる、この往年の名曲と共に送られる第2セクションは、

「これまでのAqours」、もっと言うなら「2016年〜2017年のAqours」を追いかけてた人にとってこれ以上ないんじゃないか、ってくらいの思い出が詰まったセットリスト。

「名刺代わり」と言う言葉が何よりも似合う、TVアニメ第1期OP「青空Jumping Heart」

そのc/wで、ライブ披露回数の希少性からも、話題を呼ぶ「ハミングフレンド」

2017年2月、同じ横浜の地で行われた1stライブのアンコール曲として歌われた記憶も蘇る、「Pops heartで踊るんだもん!」

「夢のような瞬間がここにあるよ!」
Pops heartで踊るんだもん!

と歌うこの曲が「DREAMY CONCERT(夢のようなコンサート)」を冠するこのコンサートで歌われることの運命性も、感じ入るこの選曲。

「待っててくれるかい?」「信じてくれるかい?」
待ってて愛のうた

の問いかけに手拍子で応えるような、そんな想いを伝え合うような「待ってて愛のうた」も、

2年半ぶりのこのコンサートでまた違った想いと共に聞ける一曲でした。

諏訪ななかさん、斉藤朱夏さん、それぞれがソロシンガーとしての力をつけ、ますます圧巻のパフォーマンスになった日替わり曲「HAPPY PARTY TRAIN」「恋になりたいAQUARIUM」の2曲でこのセクションは幕を下ろします。

幕間:≪きょうのAqours≫ 
10.Fantastic Departure!
11.Deep Resonance

幕間の「きょうのAqours」を挟み、

本編最終セクションである、第3セクション。2020年以降のAqoursを象徴するとも言える「Fantastic Departure!」衣装で登場した9人。

「Fantastic Departure!」の特殊イントロと共に深海をサーチライトで照らすようなライティングと共に現れるAqours。

「LOST WORLD」では映像演出なしの真っ暗なステージからのパフォーマンス、

「WHITE ISLAND」では過酷で凍てつくような氷河を突き進むような映像演出と共に歌われたこの楽曲。

二つのオンラインライブでそのような演出で披露されたこの曲ですが、元々のこの楽曲がたどるべき運命は「5周年の5大ドームのテーマソング」としての運命でした。

6thライブで逢田梨香子さんの口からも出た、「楽曲が成長する」というワード、

「Fantastic Departure!」に関しては、きっと他のどの曲よりも、「当初の予定」とは違った形の育ち方をした楽曲だったと思います。

凍てつくような氷河を突き進む冒険、

その暗闇の切れ間にわずかに差し込む光に手を伸ばすAqours。

二つのオンラインライブを経て、そんな風に成長したこの楽曲を見れて、とても心が動かされましたし、「if」の世界線である「5大ドーム」の「Fantastic Deperture!」よりも、きっと「強い」と心の底から思えました。

矢継ぎ早に繰り出されるのは「Deep Resonance」
 Guilty Kissの最強必殺技、通称「ディープディープヤスキ」の中の一角にも数えられる一曲。
Aqours9人での披露となるとまた一味も二味も違う破壊力。
LOST WORLD、オダイバ‼︎超次元音楽祭でも歌われた「Fantastic Departure!」→「Deep Resonance」の流れは、「デイドリ→スリワン」をも彷彿とさせる王道コンボ。

「痛みが嘆きが君の夢を貪る
 でもまた光が君の夢を照らすよ」
Deep Resonance

の歌詞は前述の氷河を征く「Fantastic Departure!」に続くからこそ生まれる文脈も多々あり、この2曲を続けて披露する意味は非常に大きかったと思います。

「壊れそうなこんな世界」「誰にも届かない声が」響いていた無観客のLOST WORLD。
その景色が脳裏に焼き付いていたからこそ、有観客で白色に埋め尽くされる会場で見た景色は、非常に、クるものがありました。

12.Jump up HIGH!!
13.心の羽よ君へ飛んでけ!

そして、そこから披露されたのは、Aqours CLUB 2019テーマソングである「Jump up HIGH!!」。

最後のナンバリングである5thライブで先行披露され、フェスやL.A.単独ライブ、ユニットでも披露はあったものの、中々「9人」での披露には恵まれなかったこの曲は、所謂「大人Aqours」路線の走りだったかも知れない少し大人びた音作りの楽曲。

そんな楽曲に合わせて、ステージ下部ではCYaRon!とGuilty Kissが「いらない物語」を繰り広げます。直前のMCにおける「ブラックダイヤ CV. 小林愛香」含め、幕間「きょうのAqours」がエモーショナル要素が強い分、心なしかいつもの幕間の「狂気」の部分をキャストが一身に背負ってるような気がしました。

でもここで、ステージ下部で暴れ狂うCYaRon!とGuilty Kissを横目に、
ステージ上部で、やっと揃った3人が、3人のための、3人だけの時間を過ごして、歌っていたようにも見えたAZALEAが凄く、凄く眩しかったのも同時に覚えています。

これが... これがAqoursなんだよ...ッ!!!!!!(笑い泣き)

高熱の時の夢に出てきそうな「Jump up,HIGH!!」が終わり、
クライマックスは「心の羽よ君へ飛んでけ!」

この曲って究極的なまでに「祭のあと」の曲なんですよね。

「音楽ずっと鳴りひびき 
誰もがはしゃいだそのあと
静けさ感じてしまった 太陽が沈むそのあと」
心の羽よ君へ飛んでけ!

この曲を端的に表すには、この言葉以上のものはないって思っています。
開幕曲の「smile smile ship Start!」が「パーティの始まり」だとすれば、
本編最後に位置するこの曲は究極的なまでに「祭のあと」

Aqoursの楽曲の「祭のあと」ソングは、個人的には他にもございまして、
その一曲がこのDREAMY CONCERTの中盤にも歌われている「Pops heartで踊るんだもん!」です。

「楽しい日はあっという間に終わるってことを
今はまだ言わないでいて」
Pops heartで踊るんだもん!

そう歌っていたAqoursが、ライブの終盤の「心の羽よ君に飛んでけ!」で、本当の「祭の終わり」を歌う。

「07:Pops heartで踊るんだもん!(2016)」から「13:心の羽よ君へ飛んでけ!(2021)」、この2曲間の歌詞の変化は、そのままAqoursが歩んできた5年間の「成長」そのものであったと思いますし、

そして、何よりも、世界がいっぺんするような事態が起こったとしても
「今日ここで、確かに、また会うことができた」から、
「今日という日が終わったとしても、また会える」ということを、このDREAMY CONCERTというコンサート自体を通じて証明できたから。であるとも思ってます。

今日という日は必ず終わってしまうけど、来年は名古屋、埼玉を周る6thツアーでまた会える。
「5大ドームツアー」や「つま恋」、奪われたものもあったけど、でも、今日、確かに会えたんだから。

「つま恋」の中止の際は、「慰め」のような、根拠のない「祈り」のように聞こえていた「心の羽よ君へ飛んでけ!」は、今日この日、間違いなくまた会う日までの「約束」の歌となっていました。

「smile smile ship Start!」で幕開けた夢のようなパーティは
「Pops heartで踊るんだもん!」で歌われるようにあっという間に終わってしまう。
でも、また必ず会える。すぐに会えるんだよ。と約束する「心の羽よ君へ飛んでけ!」で一旦DREAMY CONCERTは幕を閉じます。

アンコール
幕間:≪きょうのAqours≫
EN01:DREAMY COLOR

後から「浦の星女学院Radio」にて語られたことですが、
この「Aqours EXTRA LoveLive!〜DREAMY CONCERT 2021〜」自体は「キャスト発信」から生まれたコンサートでした。

のちの6thライブのMCで降幡 愛さんからも語られた言葉。

「『ラブライブ!サンシャイン!!』が『Aqours』の物語を作ってきたけど、今度は『Aqours』が『ラブライブ!サンシャイン!!』の物語を作らなきゃと感じました」
降幡 愛

その想いがたくさん詰められていたのが、
今回の「DREAMY CONCERT」でしたし、シリーズ初のキャスト実写MVという手法が取られた「DREAMY COLOR」という楽曲自体だったのかもしれません。

「DREAMY COLOR」という楽曲は、
Aqours CLUB 2021のテーマソングであり、
キャストにとっても「地元」である沼津で撮影されたミュージックビデオとなっております。

思うような活動ができなかった2020年、2021年を経て、それでも「2021年、春の桜の季節に、確かにあの9人は『沼津』にいた」
作品としてのクオリティ自体もさることながら、
ひとつの「思い出づくり」のような、2021年のAqoursを映像として残した「記念碑的作品」になっていたと思います。
あの映像に残されている景色の中には「東海バスの大瀬崎行き」や「長井崎中学校バス停」など、
2022年現在、すでに現存していないものも多く、
それだけにますますあの作品が「2021年のAqours」を「タイムカプセル」のように閉じ込めた、そんな作品であったことを時が経つごとに実感しています。

そんな「キャスト」発信の「DREAMY COLOR」、「DREAMY CONCERT」でしたが、
並行して繰り広げられるストーリーである「きょうのAqours」によって、この二つの物語が交わります。

10年後の自分への手紙の内容を1人最後まで悩む千歌、
「今、この瞬間の想いを手紙にしよう」と筆をとり、手紙を綴るその姿が
「DREAMY COLOR」のミュージックビデオの伊波杏樹さんの姿に重なっていきます。

そして披露されるアンコール1曲目、このコンサートの表題曲とも言える「DREAMY COLOR」

いや、もう泣くじゃん。

「きょうのAqours」で千歌たちAqoursの10年後の姿を想像させるような流れになっていてからの、高校生である千歌たちとほぼちょうど10歳歳上である伊波さんたちAqoursの姿が交わって、重なっていくような演出。

高校生という限られた時間の中を生きるスクールアイドルと現実という時間が絶えず流れる世界を生きるキャスト。
その開いていく「時間差」、「年齢差」が、
「10年後のAqours」としても伝わってくる、これもまたひとつの「シンクロ」。

10年後の高海千歌は、伊波杏樹さんのように誰よりも優しく強く、
10年後の黒澤ダイヤは、小宮有紗さんのように、美しくもどこかおちゃめで可愛くて、
10年後の国木田花丸は、高槻かなこさんのようにやんちゃで、
10年後の津島善子は、小林愛香さんのようにどこまでも善い子で…、

みたいなことを1人ひとり考えながら聴いてた「DREAMY COLOR」は、そんな二つの物語の合流地点であり、千歌たちAqoursの未来を解き放ってくれるような、そんな「DREAMY COLOR」に思えました。

EN02:ユメ語るよりユメ歌おう⇄勇気はどこに?君の胸に!
EN03:Furture flight

その後、TVアニメシリーズのED曲である「ユメ語るよりユメ歌おう」「勇気はどこに?君の胸に!」が日替わりで披露されました。
どちらの曲も久々の披露でしたし、特に「やり残したことなどない!そう言いたいねいつの日にか!」と歌う2日目の「勇気はどこに?君の胸に!」には、2年半ぶりのこの有観客の単独コンサートの最終幕を飾るにあたって、これ以上に相応しい曲はない、と思いました。

初のオンラインライブ、「LOST WORLD」で歌われたTVアニメ2期OP「未来の僕らは知ってるよ」
当時、今以上に、世界の誰一人として、「未来」が見通せなかった時期でしたが、「未来の僕たちはきっと答えを持ってるはずだから本気で駆け抜けて!!」と叫ぶAqoursに、
同じ時代を生きる一人の人間として、強く励まされたことを覚えています。

その一つのアンサー、たどり着いた一つの「未来」であるこの「DREAMY CONCERT」で、
「やり残したことなどない!そう言いたいね
いつの日にか そこまではまだ遠いよ
だから僕らは頑張って挑戦だよね!」

と新たなる「未来」を提示するAqours。

2年半ぶりの有観客ワンマンライブが実現した「今」だけど、まだ「終わり」じゃないじゃん!
「つま恋」も「5大ドーム」も「大合唱」も取り返せてないじゃん!「やり残したこと」まだあるじゃん!だから僕らは頑張って挑戦だよね!
という、一つの大きな夢が叶ったからこそ、次の夢を叫ぶAqours。
2ndライブ最終幕の「Landing action Yeah!」
5thライブ最終幕の「Jump up HIGH!!」を彷彿とさせるような、新たなる未来の提示である「勇気はどこに?君の胸に!」だったと思いました。

そして、こちらも新たなる未来の提示である、
みんなで作るAqoursの歌、「Future flght」でこのコンサートは幕を下ろします。
「心は希望だらけさ!!」って本当に強い言葉ですよね。
でもそんな強すぎるような言葉ですら、似合ってしまう、そんなAqoursをたくさん感じれたステージでした。


3.総評

2020年以降の思うように動けなかった時期の楽曲や、2016年〜2017年のプロジェクト黎明期の楽曲も披露され、一曲一曲がまるでタイムカプセルに詰め込んだ宝物のような、セットリストでした。
「2年半信じて待ち続けた僕ら」はもちろん
「あの頃、全力でAqoursを追いかけていた僕ら」。
そして「これからAqoursを知ることになるかもしれない未来の僕ら」。
いろいろな人にいろいろな通じ方をするコンサートだったな、って思いました。

特に、「あの頃、全力でAqoursを追いかけていた僕ら」に見て欲しいコンサートだな、って個人的には思っていて、
だって、劇場版や5thライブまでで追いかけるのをやめた人は、知らないんだぜ??、
「きょうのAqours」で明かされた「浦の星女学院の校舎は資料館として取り壊さず、保存される」って事実、このコンサートを見ないと知れないんだぜ????もったいないよ!!!!
って思ってしまいます。

ご時世上、どうしてもコンテンツから心が離れてしまったり、疲れてしまったり、って人が多いのもファン活動の中で感じます。

でも、2021年のAqoursはこのDREAMY CONCERTというタイムカプセルの中に全部詰まっていると思います。

まだパッケージとしてのリリースは発表されてませんが、それぞれのタイミングで、いつか絶対開けて欲しいタイムカプセルです。

メンバーのMCにもこの「2020〜2021年」への想いがたくさんたくさん詰まってました。

「当たり前」が「当たり前」じゃなくなったこの時代に、
「Aqoursでよかった」
「Aqoursを続けてきてよかった」
「Aqoursと過ごしたこの時間が私の日常だった」

この「当たり前」への想いを改めて言葉で聴けたことが、どれだけ嬉しくて、どれだけ支えになったか。

「9人でなければAqoursじゃない。」
「9人でなければAqoursである意味がない。」

そう自らにも問いかけるように反芻する伊波杏樹さん。

「Aqoursはこれからも走り続けます!」の言葉の土台にある、「当たり前」じゃない「当たり前」に、改めて感謝をしながら、
続いていく9人の奇跡の日々を、ずっとずっと追いかけて行きたい。心の底から思いました。

そして、またいつか、この素敵な素敵な「再会」の時を、
タイムカプセルを開けるように、懐かしむように眺める日々を、楽しみにしています。


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