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運動習慣の有無による睡眠への影響

はじめに

こんにちは!REGBODY新宿店の信澤です。
私は普段、広告のプロモーションやマーケティング業務を行っております。
本日は『運動習慣の有無による睡眠への影響』についてお話していきたいと思います。

外出自粛により在宅勤務を余儀なくされている方も多いですが、
以前に比べて睡眠が浅くなったり、夜中に起きてしまったり、、、なんて方はいませんか?

それはもしかしたら、運動をする時間が総合的に減っていることが原因かもしれません。普段通勤や通学で歩いたり、階段を使ったり、電車で立っている時間等で簡単な運動をする時間が意外にも貴重だったことに気づきますね。

この機会に自分の運動習慣と睡眠について、振り返ってみましょう!

1,日本人の睡眠現状について

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・日本人の平均睡眠時間は?

日本人の睡眠時間は平均7時間42分。厚生労働省の調査によると過去20年間にわたって減少傾向にあるということです。
高度経済成長期以降の働き方の変化によって、生活リズムも大きく変わってきていますね。

・睡眠不足な年代層は?

40代・50代の働き盛りの年代層の睡眠不足が顕著のようです。平均睡眠時間は7時間そこそこ。
データが少し古いので、近年の働き方改革などを見ていると、30代から既に睡眠時間が短くなる傾向がありそうですね。
皆さんも休養が取りにくい平日の代わりに、週末に目覚ましをかけずに多めに寝ることで、
睡眠の帳尻を合わせていたりしませんか?

・性別での睡眠時間は?

意外にも女性で睡眠時間が短縮化が目立つようです。
特に最近では共働き世帯が増え、育児をしながら働くスタイルが女性の中では当たり前になってきました。お子様のいる家庭では、子供の遅寝が原因で、母親の睡眠時間が削られてしまうことも課題です。
仕事をしながら育児と家事を両立している女性にとって、睡眠時間の確保は死活問題だと言えそうですね。

出典
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-001.html
厚生労働省
e-ヘルスネット


2,睡眠の役割

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睡眠の役割は十分な心身の休養です。
睡眠不足は意図せずに、産業事故や病気の悪化等を引き起こし、日中の心身の調子にも支障をもたらします。
人生の3分の1を睡眠に使う私たちにとって、睡眠は自分の人生を大きく左右する重要な要素であることは間違いありません。

出典
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-001.html
厚生労働省
e-ヘルスネット


3,運動と睡眠の質の関係

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ここで中年女性(40代~60代)に実施し睡眠と運動に関する興味深い研究データがあるので、ご紹介します。
日頃の運動実施可否によって、睡眠にどんな影響があるのでしょうか?

・調査対象
調査対象は40代~60代の中高年女性(283名)
その中を2つのチーム(群)に分けて、データを取ります。
1つが運動群、もう一方が非運動群です。

【運動群】:スポーツクラブに通う女性(運動が低~中強度の有酸素性運動を実施)ジョギング、ウォーキング,自転車、水泳、水中ウォーキング、水中エアロビクス、エアロビクス、ステップ

【非運動群】:習慣的な運動をしていない女性

・調査項目
調査項目は主に2つです。

A 睡眠習慣調査
(2因子:①平日の起床・就寝時刻睡眠時間 ②それらの規則性を調査するもの)

B 睡眠健康調査
(5因子:①睡眠維持障害関連,②睡眠随伴症関連,③睡眠時無呼吸関連,④起床困難関連,⑤入眠障害関連を調査するもの)

・調査方法
調査方法は、群間並びに年齢階級別のデータ比較です。
また群と年齢階級の交互作用についても、優位な影響があることを確認します。

・調査結果
いずれの研究でも、運動を習慣化している人の方が、運動を習慣化していない人に比べ、睡眠の質や習慣に関する結果が良いことがわかりました。

A 睡眠習慣調査について
② の因子に関して、運動による睡眠への有意性が認められました。

②平日の起床・就寝時刻睡眠時間の規則性を調査するもの
➡この研究では、全年齢で運動軍の方が規則性が高いことを示しました。
途中で目が覚めてしまったり、眠りが浅くて起床時間になっても起きられないと不規則な睡眠をしている人は、運動を習慣化していない人に多い、ということですね。
また睡眠習慣に関して、①②の因子共に、加齢とともに悪化する傾向があるというデータも出ています。


B 睡眠健康調査
①と⑤の因子について、年齢と群間での有意な影響が認められました。

① 睡眠維持障害関連
睡眠維持の障害となる指標を以下の通り分類できます。

⑴夜間中途覚醒回数
⑵夜間排尿回数
⑶熟眠感
⑷早朝覚醒


➡運動軍、非運動軍共に加齢とともに悪化する一方で、運動軍の方が夜間排尿回数が少なく、熟眠度が高いことがわかりました。
夜にトイレへ行く回数が多くなるのは、運動不足も1つの原因因子となっているようですね!

⑤入眠障害関連
眠りに入るときの障害は以下のように分類できます。

⑴ 入眠潜時
⑵ 眠剤の服用

➡こちらも加齢とともに直線的に悪化するものの、運動軍よりも非運動軍の方が短い入眠潜時を示しました。寝つきが悪い、というのは身体を昼間に十分動かしていないことが大きな要因のようですね。


4,考察

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以上のことから、睡眠に対する加齢の影響は避けられないことが分かります。
一方で、運動を習慣化していることで、睡眠習慣とその質は可変であるということも理解できましたね。

冒頭でも説明したように、睡眠は心身の休養を支える重要な習慣です。
睡眠の質向上は、私達の日々の選択と行動を変えます。その積み重ねは、最終的に自分の人生を良くも悪くも変える程の偉大な影響力がありそうです。
ということは、そんな睡眠習慣と質を向上させる運動は、もはや一石百鳥くらいあるのではないでしょうか?
軽中度でも構いません、今日から自分の運動習慣を見直してはいかがでしょうか。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm1949/53/5/53_5_527/_pdf/-char/en
中高年女性におけ る運動習慣の有無 と睡眠習慣 および睡眠健康度との関係 水 野 康1)国 井 実2)清 田 隆 毅2) 小 野 茂 之3)駒 田 陽 子1)白 川 修 一 郎1) EFFECTS OF HABITUAL EXERCISE ON SLEEP HABITS AND SLEEP HEALTH IN MIDDLE-AGED AND OLDER JAPANESE WOMEN KOH MIZUNO, MINORU KUNII, TAKAKI SEITA, SHIGEYUKI ONO, YOKO KOMADA and SHUICHIRO SHIRAKAWA

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