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青い銀行#1

こんにちは!
(株)REGATEの金城です。

本日お届けするテーマは
「青い銀行」
です!

私のnoteを読む方は同業者さんが多いと思います。
みなさんも少なからず金融機関の融資担当者にイライラしたり、ムカついたり、腹が立ったり、殺意が芽生えたりしたことがあると思います。

私はある銀行とのいい思い出がありません。

今日はそんな私の思い出話を共有します。




◆青い銀行


事の発端はとある中古住宅の購入者の金森さん。

「申し込み銀行って指定とかありますか?」

「いえ。特にありませんよ、もし必要でしたらご紹介もできますよ?」

「あ、だったら私の弟の嫁さんが働いているところに申し込んできますね」

「ちなみにどちらの銀行ですか?」

「青い銀行です」


あ~・・・・。
金融機関の指定は無いけど青い銀行だけは嫌なんだよなw
過去にまともな担当者に当たったためしがないというか・・・


「・・・青い銀行さんもいいですが、他の銀行も念のため行けます?」

「え?何でですか?」

「いえね。過去に何度か青い銀行さんに申し込むお客様がいたんですが、ほとんどの案件で90%くらいの確率でトラブってしまって周りに迷惑がかかる事が多いんですよ」

「そうなんですね~。弟の嫁さんだとしてもトラブりますかね?彼女は結構しっかりしているんだけどな。確か仕事ができて結構なポジションまで登っていたはずだし、本店に居るって言ってたような・・・一応別の銀行も並行して申し込んでみますね」

「是非よろしくお願いします!!」


・・・できるだけ青い銀行以外でお願いしたいのが本音だ。

金森さん的にはしっかり者の義妹さんの方が親近感もあって安心かもしれん。だけど青い銀行にしっかりものがいたためしが無いんだよ。
あと、仕事ができていいポジションに上がって本店に勤務するような人はローンの窓口とかをしないと思うけど・・・


◆受付完了


後日、金森さんから融資の申し込みが完了した旨の連絡が入る。

「金城さん。前回頂いた資料を全て持って行って青い銀行さんに行ってきました。明日、別の銀行にも行ってきます」

「ご連絡ありがとうございます!義妹さんには資料の不備などがあれば直接私宛に連絡を貰えるようにお伝えください!その方が審査がスムーズなはずなので」

「はい。あ、でも妹は担当できないらしくて別の担当者が付くことになりました。引き続きよろしくお願いいたします。」

うん。金森さんはすぐに行動してくれるし進捗連絡もマメだ。不動産屋としてとてもありがたいお客様だ。

あと、優秀で本店勤務をするような義妹さんが担当できないのもやっぱりかという感じだから仕方ない。

決済予定は6月末。
いくら青い銀行とはいえ、今からだと一か月半もあるから何かイレギュラーがあっても修正できるだろう。。。多分。




ヴーーー・ヴーーー・ヴーーー・・・・

ん?見慣れない番号

「はい。(株)REGATEの金城です。」

「あ、お世話になっております。青い銀行本店の金森と申します」

え?金森?本店?
あ、そっか。金森さんの弟の嫁さんだから同じ苗字かw
電話口の印象はまともそうだ。この人が担当だったらよかったのに。

「うちの義兄の住宅ローンのお申込みの件なんですが、大変申し訳ございませんが私は部署が違っていて住宅ローンを取り扱えないので、支店の担当にお願いをすることになりました。先ほど担当が義兄の申込受付を終えたと連絡がありました。
私が担当出来ないという事は義兄にも了承を貰ってますが、一応金城さんにご連絡をしておいた方がいいと思いまして」

「はい。金森さんから伺っておりました。わざわざご連絡ありがとうございます。」

「では後程担当から改めてご連絡させますのでよろしくお願いいたします」


聞いた通りのしっかりした人だ。
過去の担当も義妹さんだったら私の青い銀行に対する印象も変わったかもしれない。
いや、青い銀行の教育が変わって今ではちゃんとした人ばかりになっているのかもしれない。だいぶと長い間使っていなかったし、ずっと避けていたからなw

とりあえず担当者の連絡を待ってどんな奴か見極めるか。




・・・・・。


後程、という言葉はあいまいだな。
担当者からの連絡を待ってから一週間も経つんだもん。
たしかに一分後でも一時間後でも翌日でも【のちほど】ではあるし。。。

義妹さんが担当変更の連絡をしろと言わなかったのか、それとも担当が連絡を忘れているのか。

ま、銀行の審査で担当から連絡が無いというのは問題なく審査が進んでいるという事だからそれに越したことはないが・・・




◆資料が無い?



それから更に一週間。
決済予定まで残り一か月。

ヴーーー・ヴーーー・ヴーーー・・・・


「はい。金城です」

「あ~金城さんですか~?初めまして~私青い銀行〇支店の真田と言います~」


担当を変わったという連絡もなしでいきなり馴れ馴れしい喋り方のおばちゃんか。やっぱり青い銀行はブレないな。
多分、こいつが担当変更の連絡を怠ったんだと確信した。


「あのですね~金森さんの申込の件ですが~、資料で足りないモノがあるんですね~、それで~その資料をFAXしていただきたくて~」


ん?基本的に全ての資料は金森さんに渡したはずだが。。。
にしてもイライラする喋り方だ。
だから青い銀行は嫌なんだ。

「はい。どの資料ですか?」

「はい~、増築部分の図面ですね~」

増築部分の図面?それなら一式コピーで渡しているけど。。。平面図も立面図も確認申請も全て渡した。なんなら完了検査済み証も。
何が足りないんだ?

「増築の資料って全て金森さんにお渡ししているんですけど、何が足りないんでしょうか?」

「はい~、私が受け付けた時にコピーを取ったんですけどね~、どれも図面が半分しか写っていないんですよ~。」

は?

「半分しかってどういう状況です?」

「あ~さっき気が付いたんですけどね~私A3の資料をA4でコピーしていたみたいですwww
なので改めて資料を~と思いまして~、ごめんなさいね~www」


いや、笑い事じゃねえし。A3の資料をA4でコピーしたことに気が付かないって相当ヤバくない?半分見えないってことは縮小コピーでも無いってこと?
あと”さっき”気が付いたって?こいつ受け付けてから二週間も案件放置していたってこと?

不安は一気に増幅する。

「申し込んでから二週間経っていますけど、さっき気が付いたんですか?決済は一か月後だけど大丈夫ですよね?」

「え~っと~大丈夫かどうかは審査次第なので私の方から申し上げる事は出来ないんですよ~すみません~」


いや、審査が大丈夫かって聞いたんじゃない。
お前が大丈夫かって言いたいのよ。

そして嘘でもいいからこういう時は「大丈夫です」って言うもんなんだよバカ。。。


くそ青い銀行め・・・




◆越境??



それから一週間。

ヴーーー・ヴーーー・ヴーーー・・・・

着信名は【真田アホ 青い銀行】

なんか出たくない。

「あ~金城さんですか~?青い銀行の真田です~」

金城さんですか?携帯にかけてきといて本人確認?
いちいちイライラさせるな~w

「あの~金森さんの申込の物件ですけど~お隣さんとのブロックが越境しているのでこれを解消しないと融資が出来ないんですよ~、うちは越境には少しシビアなもんですから~」


は?越境?
何が?
隣のブロック?

「え?越境ってどういうことですか?」

「はい~重要事項説明書に書かれていて隣のブロックはお隣さんとの共有ってなっているじゃないですか~、これを解消してもらう為に~既存のブロックを壊してもらって~敷地内にブロックを積み直すか~お隣の敷地で積んでもらうとかしないといけないんですよ~」


・・・何言ってんだこいつ。

「すみません。それは越境じゃなくて芯積みの境界壁の事ですよね?ブロック共有で芯積みって日本中のあらゆるところにあると思うんですけど・・・」



「はい~、でも共有ってことはお隣さんの所有権の構造物がこちらの敷地内にあるってことですよね~?それを越境と言いますが~」

いや、それを越境と言いますが~じゃねえ!www

隣と芯積みにしているブロックを越境って言いだしたらそこら中で越境だらけじゃ!

「真田さん。すみません。それを越境って言われるとは思いませんでした。というよりも今までも芯積みブロックの案件があったんですけど、どこの銀行でも一回も引っ掛かったことはないです。青い銀行さんではこれは融資が出来ないという結論ですか?」

「え~っと~、結論というか~銀行の判断というかまだ私の判断なので上司に確認してみないと何とも言えませんが~」


イラ。。。私の判断?お前の判断でこんな当たり前の事でつまずいてるん?
おい、まじで大丈夫かこいつ・・・

「じゃあ上司にすぐに確認してもらっていい?
あとね、芯積みのブロックを共有している事が越境っていうんだったらマンションの区分所有の壁芯は?マンションの区分界壁は全て越境扱いですか?共用部は?マンションは窓もドアも基本的に管理組合との共有ですよね?それともお宅は芯積みのブロックにまで抵当権打とうとしているんですか?」

「またまた~wwwこの物件はマンションじゃないじゃないですし~wあとブロックに抵当権って打たないですよ普通~」


ブチ。。。
おま、ちょ。。


嫌味を言ったのに通じていない。。。
こんなバカを相手にしてたら話が進まん。


ここで怒ってはだめだ。俺は大人だ。
こんなおばちゃんに怒っても何も得られるものはない。

落ち着け。俺。

「とにかく上司に確認してください」

「わかりました。チ・・・」

最後は不貞腐れた態度で電話を切られた。
舌打ちのようなものが聞こえたのは気のせいだろうか。

なんだこいつ。
ヤバすぎだろ。。。

金森さんにすぐに連絡する。

「この担当だと審査もまともに進まない可能性が高いです。
別の銀行さんの審査はどうなっていますか?」

「金城さん。ご連絡ありがとうございます。別の銀行も審査を進めていてまだ返答が無いんですけど、青い銀行さんは義妹の絡みで別件でも融資を受けていて金利の優遇があるんですよ。支払い先を一括でまとめたいというのもあるので私としてはできれば青い銀行で進めていただきたいと考えています。すみません。」


畜生。すぐにでも別銀行に切り替えたいが、買主がそこまで言うなら付き合うしかないか。
義妹さんが本店勤務じゃなくて支店長とかならよかったのに。。。
せめて担当を変えてもらうとかできんかな。。。
いや、青い銀行の過去の担当者を思い出しても似たようなもんだ。
この銀行自体がこういうヤツを窓口に置く体質なんだ。
もしかしたらアホな対応をしないといけないというマニュアルでもあるんじゃないか?クソが。。。


それから一時間。

・・・・。

あいつ、上司に確認って言ってから折り返し無いけど。。。

こっちから電話をしてみる。
「すみません。真田は席を外しておりますので戻り次第折り返しさせます」


畜生・・・・。

夕方まで何度かかけるもずっと外出中。

「すみません。真田は本日は戻らないと先ほど電話がありました」


ブチ!!!!


いい加減にしろよな!
なんなんだお前は!!!!


血圧も上がって長くなってきたので続きは次回。

では~

次回↓
青い銀行#2


沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!