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#46:腰痛・・・なぜ、何もしていないのに痛くなったの?

腰痛というと、重い荷物を急に持ち上げようとした時や、引越しで慣れない荷物運びをして痛くなったりと、その原因を、「何かをしたせいで」という方向ばかりに考えがちです。しかし不思議なことに、ただ普段の生活をしているだけで、特に何かをしたというわけでもないのに腰が痛くなってしまうことがあります(実はギックリ腰のような急性腰痛よりもこのような腰痛の方が多い)。これは、いったい何故なのでしょうか?

私達は、地球上で生活しているわけですが、日常的に、『重力』というものに逆らって生活しなければなりません(寝ている時が一番かからない状態)。そのため、体のどこかしらの筋肉を常に緊張させた状態にしているのです(逆に宇宙空間は、無重力なので宇宙飛行士は航行中に何かしらのトレーニングをしておかないと、地球に戻ったときに筋力が衰えてしまっていて、歩行にも困難をきたすといいます)。

ですから、例えば会社で毎日デスクワークしているだけでも、腰や背中の筋肉は、その姿勢を維持するために常に緊張しているわけで、その結果、腰にジワジワと疲労が蓄積していくのです(あまりに少しづつなので疲労の度合いもわかりません)。そうして腰の痛みを自覚し始めた時には、かなりひどい状態になっていて、湿布したくらいでは治らないというわけなのです。

「何もしていないのに・・・」ではなく、「何もしてないから」こそ起こり得る腰痛もあるということを頭の片隅に入れておきましょう。そして、そうならないように、適度な運動やストレッチなどを習慣づけて、筋肉の血液循環を常によくしておきましょう。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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