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くるたのしい武蔵美 CL一期生修了制作展!

●自己紹介 

社会人大学院生として入学して、いきなり新設されたCI学部生から入学前の集まりでヒーローインタビューをうけた。つい最近まで高校生だったことも影響しているのか、これまで関わってきたプロジェクトの内容よりも、母がお花の先生をしていて残った花材で子供の頃に遊んでいたことや、高校では園芸の授業を楽しんだことや、雑草ラ部で皇居の勤労奉仕に参加したことをフォーカスされ、自分のルーツを改めて発見
文系大学時代は、体育会のホッケー部に女子のチームを発足させ初代主将となり、珍獣の様なユニークな創設メンバーを操縦すべくビジネスマンの父の本棚からカーネギーの「人を動かす」をヒントに、チームワークを実践し、スティックで土を耕した日々だった。ホッケー部の初代OGとなり、初代好きなので一期生が響いた気がする。
大学卒業後は商社と外資系企業の合弁会社で社会人生活をスタートし、同じ職場のデザイナーの活躍ぶりから元々興味があったデザインに刺激を受け、入社2年目から夜間の専門学校に2年通い、卒業後は留学を目指して相談にいったデザイン事務所Concerrtinoに転職し、海外に日本美を紹介する展覧会デザイン、日本文化のデザイン、指輪、玩具、グラフィックデザイン、オフィスデザイン、五感のデザイン教育法など領域を超えたデザインに携わり、現在は改名した五感のデザイン研究所に所属。
文化学園大学特別外部講師、東京インテリアプランナー協会国際委員

●入学の背景

そろそろバトンタッチしたいと言われたのがきっかけ。
「人を動かす」習慣や行動変容を促すデザインについて研究したかった。
これまで実践してきたデザインを体系的に学び直して、建築・インテリアを学ぶ学生向けだった五感のデザインワークブックでの教育法を普遍化して、日本文化のプロジェクトにもつなげていきたいと。
そんな時に、日経新聞か何かで武蔵美が社会人も通いやすいようにと市ヶ谷キャンパスを新設し、求めていた大学院ができると知り、鷹の台で開かれていたオープンキャンパスに参加して、まず長澤学長のトークに魅了された。相談テーブルではCL仕掛け人の井口先生と話をした際に、ホッケー部創設の経験もいかしていけると背中を押していただき一緒に新しい大学院を作っていきたいという思いを強くした。まさに私の為に作ってくれた様に感じて、面接で伝えたところ、長澤学長が笑顔で「あなたの為に作りました!」と!
美大らしいエンターテイメントの入学式では、中央で回る回転台から学長の心の音というメッセージと、会場に舞うサクラの花びらに美大生になったということ実感し、社会人大学院生ライフがスタートした。

MAU入学式パンフ

●社会人大学院生として

人生100年時代となり、社会人の学びなおしの機会が増えているとはいえMUSABIにとっては初めての試みということもあり、入学式では社会人大学院生仲間で座っていたら、保護者はこちらへと言われたり・・・
スケジュールも鷹の台キャンパスの学部生と同じで、文化祭に参加する為の説明会なども社会人が鷹の台キャンパスまで行けない平日の時間帯に何度も設定されていたり、修論制作展も備品を借りられる時間帯が平日の限られた時間帯のみだったり、まだまだ社会人向けには対応が追いついてないことも多々あり・・・
「一期生は全てがプロトタイピング」と言われるように、大学側も先生達も試行錯誤しているのが伝わってくる中、社会人慣れしていないMUSABIへの新しい風とはなり、M1や後輩たちの為にも、M2が開拓しているイメージ。
二期生にも実社会ではなかなか出会えないような経歴の方々が入ってきて、ご一緒できる機会は本当に素晴らしく、これからも大切にしていきたい。

MAU夜

●学んだこと

一年目はまるで二年目を予測していたかのように授業をとりすぎて、ゼミの井口先生にも「二年目にとる授業がなくなりますよ」と言われたほど。
守衛さんに追い出される23時まで市ヶ谷キャンパスに残っていることも多く鷹の台キャンパスで学部生や留学生と一緒にグループワークをする長澤学長ことテディ唯一の授業で土曜日も通学し、どっぷりMUSABI菌(ワールド)に醸されながら、入学式にテディに言われた心の音をきく日々だった。
今までクライアントさんの声に耳を傾けていて、自分の心の声をきくことはあまりなかったことに千本ノックの様な課題の数々から気づかされた。
大学院に入学することを報告した恩師から大変だと言われた通り、一年目は詰め込みすぎたのもあって、キッチンに立つ時間も少なくなる日々だった。人生や仕事のパートナーにかなり負担をかけながら続けられたことに改めて感謝し、MUSABIの学びやネットワークを今後の活動にいかしていきたい。ちなみに、3/21に予定している市ヶ谷でのイベント企画では、院生を支えてきた家族の裏話も聞きたいそうだ。(裏で支えて大変だったのは自分だけでなかったと思いたいのかも・・・お弁当も作ってくれて母の様だったので)
クリエイティブリーダーシップ特論に登場された第一線で活躍する先生方はこちらから↓2年目はオンラインとなり、リアルで会えない寂しさはある中全国の先生のお話しが聴ける利点も!初年度からオンライン化されていたら一期生で通えなくなった仲間も一緒に卒業できていたのではと思うと無念。

●ゼミ

入学当初は全ての先生が担当するという予定だったのが、途中からはゼミを選ぶ形式となり、入学前に相談していた井口先生のゼミを迷わず選択した。それぞれにキャッチコピーをつけてくれてスタートした。私は、パートナーからそろそろバトンタッチしたいと言われた経緯からか、赤い鳥(作戦)。一緒に仕事をしていて歌って前に出ているのは奥さんの方ということから、ご主人より前に出るというメッセージとして。前に出ることが多くなってはきているので、先生の作戦通りともいえる(笑)ゼミメンバーは、一期生の縮図と先生が表現する構成で、夏に井口先生が学部時代から取り組んでいる千葉県いすみ市でのゼミ合宿も実施。いすみ市役所ではインタビューをし、ペンション前の夜の海で花火もして、青春気分も味わえた。普段は人通りが少ないいすみ市にもたくさん人が集まるはだか祭りも見ておくべきだから、ご主人と行ってみてはとオススメされ、結婚記念日でもあり一緒に行った。先生から「観客席が大事」だというアドバイスで撮影していた写真を題名にした「いすみ市引き寄せ波 海岸は観客席」が新鮮であっと驚く構図として特選に選ばれ、表彰式で再びいすみ市を訪れる機会となった。灯台に行ってみたり、いすみや大多喜で仏像修復をしている方とツアーの視察をしたり、いすみ市商工会の新規事業創造委員会に院生仲間や企業の方と参加したりとコロナ前までは活発に行き来していたのがコロナで自粛ムードとなったが、産学プロジェクトとしてM1が引き継いでくれていて今後の展開も楽しみ。
井口ゼミは、入学前から計画していた研究計画ではなく、CLらしいテーマにチャレンジしてほしいというハードル設定や、絶妙なタイミングでの的確なアドバイスで最後までゴール設定を引き上げながらの苦楽しい時間だった。

●産学連携プロジェクト

必修ではないものの、産学連携プロジェクトではオフィスデザインの経験も元に、夏の海外特別研究前に終わる予定だったリクルートのプロジェクトを選択。人材紹介の NEXT DESIGN 「キャリアアドバイザーの未来」について考察した。社会人経験のあるAdultことAチームと、学部卒BABYことBチームとに分かれて、Aチームは未来の CA(人)の役割とは何か?について提案。
修論の行動変容を促すデザイン研究につながる文献もお世話になったsouya先生がタイムリーに翻訳担当していて参考文献となり、改めて実社会で実践されている先生方に恵まれていることを実感。
産学は授業スケジュール後も継続されているプロジェクトもあり、期間的に夏の海外特別研究時期と重なっていて諦めていた竹プロジェクトにゼミ合宿でも訪れていたいすみ市プロジェクトに絡められそうだと途中から参加し、コロナ禍前に大分まで竹視察に行けた後は、台湾視察からは延期になり残念だったものの、M1に引き継がれオンラインイベントとして開催された。

●海外特別研究

夏休み期間は中国の美大で一ヶ月滞在するプロジェクトも用意されていて、そちらも興味はあったものの、社会人の既婚者で一ヶ月間も不在にするのはさすがにOKが出なかった。学長の授業で度々紹介されていて先生もゲストで登場されたイギリスのロンドン芸術大学のセントラル・セントマーチン校でエクスペリエンスデザインコースに個別で参加し海外特別研究として報告。世界中の仲間と様々な課題に取り組み、講師の先生達が実際にデザインした展示空間にも行き、キャンパス外にも出る実践的な内容だった。学長の英語での授業でも慣れていたおかげで参加もしやすかった。一年間有効なパスで他の授業もとりやすいシステム。印象に残っているのが、学食とは思えない多国籍で様々なニーズに合わせて対応の充実したメニューの数々。しかも、センスもいいので、食からもクリエイティビティが刺激されているのが伝わってきた。MUSABIの学食も途中から市ヶ谷キャンパスにはMUJIが入り期待していたが、まだ限られたメニューなので、学部生も今年の春からは加わり学生数も増えるので、今後に期待していきたい。

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●授業以外のワークショップ

イギリス帰国後にフランス発のArt Thinking Improbable Workshopアート思考を体験的に学ぶワークショップにも参加し、同じテーマを選びグループになった高校生や学部生と院生仲間で「健康」について、物々交換では、チラシと「ありえない」課題の連続の中、携帯電話との関係性を再考し忘れがちな携帯電話への感謝を込め、健康を願い、祈祷を行う体験型の環神社を実施した。

フランス発のArt Thinking Improbable Workshopというアート思考を体験的に学ぼうというプログラムが、講師にHEART CATCHの西村真里子さんを迎えソーシャルクリエイティブ研究所の山﨑和彦先生とのコラボレーションで行われました。さらに講師として、ポートフォリオワーカーとして7つの職業を持つ飯田さやかさんと、現代美術家・3Dモデラーとして活躍されている山口典子さんにも来ていただきました。

●卒制の内容

入学前は、これまでのプロジェクトで日本文化のデザインや五感のデザインについて研究するつもりだったのが、井口ゼミは新しいことにチャンレンジするようにという先生のお達しもあり、人と人、人とコト、人と地域をつなぐ井戸端会議や祭りの調査をしていたところに、コロナ禍で緊急事態宣言が発令された。様々なスポーツイベントが中止されていた中、リモートとセットにして開催できると運営側や参加者の行動変容を促すきっかけとなった。

環境と呼応する日本ならではのウェアラブルデザインの研究と実践
〜人や地域を繋ぎ行動変容を促すスポーツシールドと社会〜

2021CL卒展ポスター

●今後の展望

MUSABIに入ったことで、デザイン全般の相談を受けることが多くなった。よく考えると、デザインが細分化されているのも生活者の視点から見ると、どこまでがプロダクトデザインで、どこまでがインテリアデザイン、というのがわからない様に境界線はない。五感のデザインで感じるをカタチにしてきた。在学中から周辺を巻き込み、院生仲間のワークショップやイベントに招待し、新しい試みについて伝える機会を増やしてきた。
有志で日本の発想研究会にも所属し、昨年は「日本の美意識とクリエイティブ発想」をテーマにオンラインイベントを開催し、アーティストのミヤケマイ先生に展覧会会場から特別講演とトークセッションにも参加いただいた。


今年も「日本の美意識でリフレームする」ワークショップを開催し、今後もメンバーと研究を続けていきたい。


デザインの相談窓口として企業とデザインやデザイナーとつなぎ、授業以外でも一期生仲間とコラボレーションのプロジェクトにしてきたので、今後も引き続き、MUSABIネットワークや一期生仲間や後輩と展開中のワクワクなコラボレーションを続けていきたい。


●いよいよ修了制作展@鷹の台キャンパス

いよいよ集大成の卒制展が鷹の台キャンパスで開催されます。
今年は予約制となりますので、予約がとれてない方は、バーチャルの展示もお楽しみください!
市ヶ谷キャンパスが会場ではありませんので、お気をつけください!


トークイベント「Creative Leardership×Innovation 2021 ついに、はじまった物語」オンライン開催決定!

3/21の午後には、市ヶ谷キャンパスでのオンラインでのトークイベントも!市ヶ谷にキャンパスができるまでは東京ミッドタウン内にあったD-LOUNGEが市ヶ谷キャンパス内に移転したことをお知らせする意味も込め一期生主催企画。一期生や二期生に3年生になって市ヶ谷キャンパスで学ぶ学部生とのタテもつないで、生の声もお届け予定なので、お楽しみに!



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