不透明な貴金属業界に革命を起こす「REFINE METAL PROJECT」
こんにちは。REFINE METAL PROJECTの小西です。
前回の記事では、貴金属の流通が非常に不透明な状態にあり、ほとんどの人がその実情について知らないという事実をお伝えいたしました。
今回は、その不透明さがもたらす問題点についてお話ししていきます。
【発端】
現在REFINE METAL PROJECT(RMP)で活動しているメンバーは皆、元々同じドメスティックジュエリーブランドに勤めています。
「ジュエリーブランドとして、もっと社会的意義に紐づいたアクションができないか?」
このように考え始めた事が、RMPを立ち上げるきっかけになりました。
社内で議論を重ね、色々な調査を進める内に、「地金」について下記のような事実が明らかになりました。
・自然の鉱山から採掘された金属と、「都市鉱山」から回収された金属が、混ざって流通している
・現在流通している貴金属の大半は都市鉱山由来のものだと考えられる
・回収した金属だけを扱っているサプライヤーであっても、イメージが悪いという理由から、それを表立って言っていない
「都市鉱山」とは、廃棄されたスマホや小型家電の中に含まれる有用な金属資源を表す言葉です。
都市鉱山から回収された金属は、精錬という工程を経ることで混合物が取り除かれ、ピュアな金や銀、プラチナに生まれ変わります。
私たちは、今の世論がリサイクルされた地金にマイナスイメージを持つとは決して思いませんでしたし、もし都市鉱山由来の地金だけでジュエリーを作り続けることができたら、本質的なサステナビリティの実現に繋がると考えました。
そこで、国内の都市鉱山から精錬された貴金属を「REFINE METAL」と名付け、その存在と価値を広めていくことにしたのです。
【貴金属業界の問題点】
先程述べたように地金の流通過程では、様々なところから集まってきた金属が一緒くたに混ざります。
どの鉱山から来た金属であろうが廃棄物から精錬された金属であろうが分子レベルで同じなのだから、という理由で、「どこから、どのようにやってきたのか」というような事は全く意識されていませんでした。
ですが、特に金に関しては近年マネーロンダリングなどの悪用が社会問題化しており、「出処がわからない貴金属」の存在について政府が警鐘を鳴らす事態にまで陥っています。
貴金属においてもトレーサビリティが求められる時代になってきたという事です。
更に、持続可能な社会の実現に向けて、ひとりひとりに具体的な行動が求められる時代になっています。
自然の鉱山を採掘する行為には、労働力の搾取などをはじめ様々な懸念があります。このような状況を逆手に取って、特定の鉱山と独占契約を結び「フェアトレード」を謳う企業もありますが、本質的な問題の解決にはなっていません。
本当に世の中を良くしていきたいと考えるなら、一社で独占するのはおかしくないでしょうか?業界全体が一丸となって取り組める方法を考えるべきではないでしょうか?
【REFINE METALが世間の価値観を変える】
REFINE METALは、サステナブル且つトレーサブルな価値のある貴金属です。私達RMPは、誰もがREFINE METALを選択できる世の中を作っていきたいと考えています。
貴金属業界やジュエリー業界でも、本質的なサステナビリティ・トレーサビリティを実現すべき時が来ています。
実は、既にREFINE METALだけを使ったジュエリーが世に出始めています。
回収した金属を専門に扱うサプライヤーから、「REFINE METAL」である事の証明を得た地金を仕入れることが可能になった為です。
REFINE METALでジュエリーを作る事。
REFINE METALのジュエリーを選ぶ事。
これからの時代のスタンダードになり得る選択肢を、私たちは啓蒙していきます。
【REFINE METAL PROJECT公式サイト】
【プロジェクトレポート】
Facebookのプライベートグループで、RMPに関する未公開の最新情報をお知らせしています。私が所属するジュエリーブランド「hum」での出来事も綴っています。お気軽にご参加ください。
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