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私のフォーカルジストニア体験記その2

回復へ向かったキーポイント

 前回のその1では、私の発症時のことについて綴りました。
今回はフォーカルジストニアと向き合う約10年間の中で、回復に向かい始めた頃のことを綴ります。

 回復に向かい始めた一番の大きなきっかけは、「フォーカルジストニアの症状を冷静に受け入れること」
戦うのではなくて、そのままを受け入れる」
そのことが感じられるようになれたのは、NLP心理学を学び自分を少しずつ知ることができて、自分と周りを客観的に見れるようになれたことが大きかったと思います。そして、自分をただ承認する。(今でも難しいですが…)
     
      例えピアノが弾けなかったとしても、私は私。
      ピアノが弾ける私が良いのではなくて、私は私で良い。

諦めるのではなく、自分の状態や状況を明かに観るという感じです。
どんなに辛い状況でも私は、生きているのですから。

また、ピアノ以外にやりたいことや、自分の人生のビジョンに焦点を向けてみたり、今までの自分の人生を振り返って「私は困難な状況から何を学んだのか?何のために逆境は与えられたのか…?」などなど…
NLP心理学を学び始めてから内観することが多くなりました。
そんな日々の中で、私は、ピアノに対する執着がどうしてこんなに強いのか?
ピアノが弾けない自分はどうしてダメなのか…?
問いを投げかけて過ごしていました。頭で考えてではなくて、感じたかったのです。思考を巡らしても本当の思いはわからないからです。だから、感じる。

 そんな日々を過ごしていたら、心理学やコーチングをもっとしっかり学んで心理支援の仕事ができたら、今までの自分の人生を糧にした生き方ができるかもしれないと思い始めたのです。ピアノは大好きだからいつかは弾けるようになりたいし、作詞・作曲も続けたいから自分のできる範囲でやっていけたらそれでいい…
問題なく動く左手と動く右手の1指、2指はあるし…
そんな風に人生の選択肢が増えて、視野が広がってきた時期は、ピアノに座って鍵盤上でのリハビリの回数は週2回くらいでした。

 ただ、体の使い方は毎日意識していました。例えば、ジムで筋トレをしている時に左右の違いを感じたり、パソコン仕事をしている時に右手が使いにくいのはなんでだろう?と意識してみたり…
生活の中で自分がどうやって体を使ってるのか…?
意識しないと重心が右によってしまうな〜とか、腰痛や故障が右ばかりに出るな〜という感じにしていたら、自分の身体の使い方のクセに気付けるようになってきました。
すると、積極的に自分で感じたことをアレクサンダーテクニーク教師の土橋さんに質問して教えていただいたり、土橋さんから教えていただくエクササイズに対する体の反応も敏感になっていきました。そして、回復のスピードは自然と上がっていました。

 何がなんでも治さなくてはいけない!と強い執着になっていた頃は、全身が過緊張になっていました。そのことに気づけたのは、視野が広がって心に余裕ができて
思うように動かない指に対しての気持ちが変わってからです。

この記事を書いている今現在も、この気持ちや感覚をうまく言語化することは難しいのですが…
今現在、私が辛い状況や、落ち込んでしまう時に自分にかけてあげる言葉は、
「この出来事は私に必要だから起こっている、だから大丈夫!この出来事から私が成長したり、学ぶことって何?」って言ってあげます。
すると、本当に安心するんですよ。というか、今までの人生で立証済だから。

だから、私のフォーカルジストニアが回復に向かったキーポイントは、状態や状況を冷静に受け入れたことなのです。今でも、指の調子が悪い日もありますが、こんな時もあるよねって心を緩やかにします。
今ふと思ったのですが、「軸はしっかりありながら竹のようなしなやかな心」
柔軟でゆとりある心を持ちながらリハビリに望めたら、効果は加速して行くと感じています。




現在、アレクサンダーテクニーク教師の土橋健一さんと「フォーカルジストニア快福堂」を共同主催しております。私は、心のケア(カウンセリングやコーチング)を担当させていただきます。無料のライン相談室もありますので、お気軽にご連絡ください。

●こちらは音楽家のジストニア、フォーカルジストニアにお悩みの方専用の無料ライン相談室です。フォーカルジストニアでお悩みの方でご質問やご相談がある方は気軽にメッセージしてください。
https://djq30f6d.autosns.app/line



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