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患者教育について考え直す!

こんにちは!

理学療法士の前です。

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今回の記事のテーマは、
『患者教育』についてです!

僕は学生の頃、
この患者教育というものに重要性を全然感じていませんでしたが、臨床で患者さんと関わっていく内に患者教育の重要性というのを凄く実感しました。

この記事を読んで患者教育について考え方が変わってくれると嬉しいです。

◎患者教育とは

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患者教育とはその名の通り“教え育つ”ことです。

子供の頃に親や色んな方から教育を受けてきたと思います。

『宿題やりなさいよ~』
『廊下は走ってはいけません』

皆さんはこの教育に対して100%守ってきましたか?

僕もそうですが、100%守れる人は中々いないと思います。

これをリハビリの自主訓練に言い変えても同じです。
『アイシングをしてくださいね~』
『部屋での自主訓練を頑張ってくださいね』

そんなことを言っても100%守れる人は少ないです。(中にはもちろんしてくれる人もいます)

患者教育を行うにはまず患者教育について知って置く必要があります。

言ったことが守れない、行ってくれない原因としては大きく2つあります。

まず1つ目は、言っていることが正しいと思えなかった。

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これは自主訓練を指導されていたのにも関わらず、行っていないということになりますね。

なぜこうなってしまうのかというと、
指導を受け入れられなかったいう風に言うことも出来ます。

その原因としてはセラピストと患者間との信頼関係、指導方法が悪い、患者の理解力の低下が考えられます。

このとき患者の理解力が低くても繰り返し分からない所があればセラピストが分かりやすく説明する、確認が不十分だったということはセラピスト側に問題があるということです。

2つ目は、言っていることが正しいと分かっていても、その時は出来ていない、していなかった

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1つ目の場合は、言ったことに対しての重要性を理解出来なかったということになりますが、この2つ目は言ったことに対しての重要性を理解しているが行っていない場合を指します。

この行わなかった理由を探るには、行動変容アプローチを理解していかないといけません。

その上での傾聴や指導方法、質問方法が重要となってきます。

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今患者がどのステージにいるのかを把握、理解しないと指導した内容を実施することは難しいということです。


◎指導内容を正しく理解してもらうには?

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指導内容を正しく理解してもらうには、以下の3つの項目が重要になってきます。

①患者目線で考える
患者はいわば一般人です。

医学的な知識を持っているケースは少ないと思います。

医学知識をある程度持ち合わせていると理解が容易、持ち合わせていないほど理解が不良ということになります。

そのため医学知識を持ち合わせていない患者に対しては専門用語をあまり使わず分かりやすい用語を使用して患者の理解度を確認しながら指導していく必要があるということです。

②自分の常識が他人の常識ではないこと

例えば膝OA患者を例に出してみると、
手術適応例で主治医は手術をした方がいいと勧めるが、患者自身は手術に対しての抵抗があるためしなくても大丈夫と断固拒否している場面が多く見られますよね。

これは主治医と患者の常識にギャップがあると言えます。

こういった医療従事者側が自身の常識に当てはめようとしても、患者にとっては常識でないことが多いので、臨床においてはよくあることだと認識する必要があります。

③多角的な視点をもつ

視点を変えると見えてくることがあるということです。

運動をどう捉えるかです。

例えば認知症患者を担当するとき、痛みがあるのに歩きましょうと言っても歩いてくれないことが多くあると思います。

この時、『歩きましょう』を『あの椅子に座りましょう』と言葉を言い換えるとどうでしょうか?

同じ歩くという動作を行っているのにも関わらず伝わり方が全然違いますよね?

あそこまで歩くと椅子に座って休憩ができる。といった目的をリハビリ内容に入れると患者自身の運動に対しての捉え方ががらりと変わると思います。

◎コミュニケーションの方法を考える

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相手の自発的行動を促進するためには、セラピスト側が一方的に指導しても促進しないことが多いです。

自発的行動を促す方法としては、
①傾聴、②質問、③同意を得る

これらが重要になってきます。


①傾聴
相手が言っていることに対して最後まで聞くことも大事です。

相手のペースに合わせる、目線や声などを合わせることで患者自身が自分の話をしっかり聞いてくれているという気持ちになり、セラピスト側の指示も自然と聞き入れてくれるケースが多いです。

②質問
国試でも習いますが質問方法は大きく分けて
クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンに分けられますよね。

クローズドクエスチョンは、はいorいいえで答えれる質問である方法、オープンクエスチョンは相手に考えや感情などを自由に話させる質問方法だったと思います。

この質問方法を考えて質問することで、患者自身の質問に捉え方が変わってきます。

例えば、
『自主訓練をしていないですよね?』
というクローズドクエスチョンは患者の意欲を下げる可能性があります。

ここで、
『なぜ自主訓練が必要だと思いますか?』
とオープンクエスチョンに変えてあげると伝わり方が全然違いますよね?

最近は僕自身こう言ったことを考えながら指導しています。(たまに口走ることはあります。笑)


③同意を得る

許可を取るということです。

理解しているかどうかは患者自身にしか分かりません。

そのため理解しているかどうか確認をとることも重要です。

理解出来ていない場合は、なにが理解出来ないのか、どうやったら理解してくれるのかを考えて指導することも重要ということですね。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

今回は、患者教育について記事を書いてみました。

リハビリにおいて自身訓練は欠かせない要素の1つです。

『あの患者は自主訓練をしてくれない』
『理解力がない』

こういったケースももしかするとセラピスト側に原因があることが多いです。

この記事を読んで患者教育に対しての考え方が変わると僕自身大変嬉しく思います。


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