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Sugarpractice、撮って出しでその場で写真を完成させよう

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はいはーい、初めましての人もこんにちわ、私は登山ブログを書いたり山岳写真のWeb記事を書いたりしているRedsugar。
この記事はSugarpracticeっていうRedsugarがTwitterでやっている365日毎日写真撮影を続けるよという企画の週刊まとめだよ。
コロナで在宅期間が長引いたし、GWもなくなってちょっと気分転換気味にこの記事を書くことにしました。

今回は2本立て、FF7Rもクリアしてまた写真撮影の日々に戻ってきて、4月の間惰性で撮り続けてきたんだけど、その中で意外に身体が覚えてたり、思ったことを今週は話していくよ。
このnoteは、なんで最近撮って出しばっかりやってるのかっていう話だよ。

結論から言うと、撮って出しでその場で写真を完成させれるようになれば、あとからRAW現像で迷子になったり、記憶と違う想像の景色を作ることもないよなって考えてるから、ちなみに別にRAW現像が悪いとは思ってないよ。
人は人、自分は自分で、自分なりに好きな表現やワークフロー、撮影行為を考えていった結果そうなったというわけです。
景色を見る→感動する→それをその場で思ったままの絵に残す
この一連の行為自体に価値を見出しているから、撮って出しをしています。


カメラの中の画像エンジンはそれを補助してくれるための機能がたくさん入っているけども、メーカー側の写真作成に対する考え方が、カメラ内の画像エンジンのUIとかに色濃く出ていると思っていて。
僕のような考え方をする場合とばっちり同じ感じで取れるのがPENTAX、なので最近はK-1mkIIとD850を併用することが多いです。
個人的にこの感覚から最も遠いところにあるのがSONYとFUJI、調整項目が少ないのと、メーカーの考える色が最初から用意されてるのパターン、これはあんまり肌に合わなかったです。

とまぁそんな前置きで、今週の撮影分見ていきましょう。
今月はsugarpractice7か月目です。

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雨の日からスタート、雨の日は車の中から撮影することが多く、撮るものも水滴や草、反射光のある地面から始まり霞む遠景含めた景色なんですけども、ちょっと頭をひねったり工夫しないとだめだなと感じます。
PENTAXがある場合はキーを下げて銀残しを使って陰鬱な雰囲気を目指して撮るのがいいかもしれません、Nikonの場合はLSやSDで彩度を下げて空が映らない場合は明瞭を上げて、空が映る場合は明瞭を下げてコントラストを上げて、PENTAXの銀残しをイメージして陰鬱にとるって感じですかね。

どちらも、陰鬱というキーワードをもとにカメラの画像エンジンをそっちに向けるという感じです、テクニックよりは、このキーワードとか雰囲気(イメージ)を何となく持てるかどうかっていうところが、モノづくりでは大事かなとデザインの仕事やゲームのアートディレクターしてても思います。

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何でもない道をなんでもなくとるときも、そういうイメージを持っておけばちょっと引っかかるかも。映画で雨のロンドンをフードを被った主人公がぬれながら歩いていくシーンとか、やたら暗くてじめじめしてたりする絵ってあるじゃないですか。映画作ってる人にできてるんだから、できるはずです。
銀残しとか、彩度を落としたCI/ピクコンを使えばある程度はそういう雰囲気はできるかなと、こういう場合Lrで明暗別色補正で暗部に青入れる人とかいますけども、PENTAXなら調色でシアンかグリーン入れれば似た感じになります。

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雨粒は確度によってきらりと光るので、それを探しながら道端を歩いているだけで、いくらでも撮影ができてしまいます。
撮影する気で外に出ればいくらでも撮影はできてしまうので、天候やコンディションによって写真が撮れないなんてことはないかなと、それはただの甘えで撮る気がないだけです。

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最近はどれがK-1とD850といわなくなりました、見ればわかるでしょっていう。ニコンかペンタックスを使いこんでる人なら、僕のあげるもののどっちがどっちかはわかるかなと思うし。
という程度にはこの2機種は色が違います、Lrを使って写真を作っていたときはそういう差異には気が付きませんでした。
撮って出しをし始めて面白かったのは、Lrっぽい写真の見分けがつくようになったことです、色のバランスが悪い部分が見えるようになったんだろうなと思います。

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イメージがあれば、あとはそれに合わせてカメラの設定を変えるだけ。
イメージを探すようにすれば、散歩していても「あれだ!」となる瞬間が増えるようになります。
この写真は大理石でできたベンチが道端に合って、そこに映ってた桜だったり。

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道端を歩いていて、本当にただのタンポポとか、雑草をとる機会が増えたのですが、それを見て何を思ったか、どうしたいかというイメージを持てるかどうか。持てたら撮れる。
逆にそれがないと、記録が撮れるという感じかなと。
そう考えると、必要な時はイメージを織り込んで、記録っぽくしたいときはそういう風にって使い分けができるようになる。

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イメージがあれば、ただの草でも何となくしゃれたものになったりする。

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その場で出たイメージをその場で固めるという、撮って出しができると撮影枚数や撮影チャンスが増えました。その場で色を作りこめるので、その場で絵を捕まえられるからです。
こういう写真とかは、撮影した後に部屋に帰ってLrで作る気がそもそも起きないだろうし(ただの車に映った雲と木かと思うだろうし、色もこんなに出てないRAWを見てどう思うかっていう話)

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Lrで現像するときはとりあえず構図と露出があっているものをいじっていきました、でも撮って出しで撮影していたら、構図も露出も色もその場でイメージをもって追い込めます。
RAWをいじるにしてもそのリファレンスがあったほうが、よいと思うんですよね、あとからトリミングすればいいや、あとから変えればいいやっていうことも考えなくなるから、構図力も安定するようになるし。

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その場でイメージをもって追い込むことに慣れてくると、絞りの選択なども必然的に洗練されていきます、何枚も絞りを変えて撮ったりすることもなくなるし。
あれを見ているからここはぼかしたい、背景はこれくらいかな?
と完成品を見ながらその場で微調整を試すのはとても楽しいことです、その場で楽しくて5枚10枚と撮り始めたりもしちゃうんですけども。

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撮って出しに特化しているPENTAXのシステムのいいところは、絵作りの自由度が高いから天候や光によって、イメージが浮かべばそれに追いついてきてくれるということです。
曇りの日、雨水がたまったバケツなんか普通に見ても撮ろうとも思えないけど、K-1だとなんとかできるって思わせてくれる。

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K-1べた褒めですが、D850でも同じようにイメージに追いついてきてくれます、K-1ほど過敏な色が出ないので破綻しずらいところが特徴でしょうか。
この記事の6割くらいの写真はD850で撮影されています。

イメージを持つということが影響してくるのは色以外にも縦か横か、これはもう一つの方に思ったことを書くのですが、イメージを抽出するのに縦ってめちゃくちゃ楽だしやりやすいです。
僕の普段の写真は縦7割くらいで、横はそんなにありません、被写体が縦だから縦ではなく、縦で撮ることによりイメージが強調されるということがあります。

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最近の晴れた日の朝は湿度が高く、菜の花に水滴がたくさんついてきれいな景色が見れるということが多いです。
GWが過ぎれば見れなくなる景色だとはもうから、今のうちにたくさん見る時間を持っていたいです。

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今週特にイメージをもって撮影して2機種の違いを感じたのは晴れた日のこの朝もや、今時期特に見やすい景色かなと思います。
気温の上昇に伴って大体朝の4時半~5時半くらいまで見れる景色です。
最初は見たまんまの雰囲気で、水面側を青くするように撮影をしていました、斜光のイメージが黄色くて、金色に輝いているようなイメージ。

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朝もやを強く出したりしたいので、明瞭を上げたいのですが明瞭を上げると地平線や右上の木と空の境界線が白くなります。
なので明瞭をー3にしながらコントラストでさわやかな朝っぽく画面を作っていきました。

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次の日はもう少し早く同じ場所へ、朝もやの量が少し少ないのですがまだ空が暗い時間帯、前日よりももっと大人しい、幻想的なイメージを抱いたので
それに合わせてK-1側を調整することにしました。
調色に目星をつけてWBのパターンを試しながら追い込みます。

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似た感じでD850で追い込むと、朝もやの色が全体的に変わってしまいました、PENTAX以外のシステムだと画面全体の明暗同時に色が変わる感じです。よく作用するところもあるし、こういう画面内の輝度差、色相差があるときは限界が見えやすい。

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同じポジションでK-1を利用して撮影です、調色などで画面勢体をコントロールしやすいので、落ち着いた風景画をイメージして色を作って設定を作りました、なんか、ここまで出たらもうこれでいいんじゃない?というくらいのものは出せる。
けどここからさらに先があるので、RAWを使うなりさらに追い込むとかはさらに考えないといけません。

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ちなみによく登山では太陽入れてたんですけど、最近太陽を入れることによるデメリットしか感じなくなったので、太陽を入れた逆光はあんまり取らなくなりました。
どこの山頂でも朝焼けの太陽は気持ちがいい、けど抱くイメージも確かに同じだなっていうのが絵を見ていても同じだったからです。

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太陽側を向いていてもこういう感じで奥に向かう明暗明を意識したり、スポットライト的に主題が見えるものとかを意識するようになりました。

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スタジオ撮影とかで、フラッシュと正対して撮ることって少ないと思うんですね。太陽は巨大なフラッシュなので、その光が当たっているところを見たほうがいいよねって、そういう感じで撮影をしています。

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6時を回るともう神秘的な朝は終わり、さわやかな朝です。
さわやかな青い朝の雰囲気、冷たい空気感。

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朝は太陽光が金色、夕方は赤みを帯びる、微妙な色の差異ですが
それを理解したうえで色を作れるようになりたい、いやでもマイケルフリーマンでも「朝と夕方の写真を見てそれがどっちかわかるやつはほぼいない」って言ってるからなぁ……。

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今できることは体調を整えて、朝起きて楽しく撮影に集中することです。
体調が整っていないと集中力や欲がわきません、イメージが浮かばなくなっちゃうから。
体力が少ないとすぐに満足しちゃうから、結局早く帰りたくなる。
太陽が画面上部に光をもたらしている、カメラの角度をもう少し太陽側に正対させてフレアを発生させてみるとどうなるんだろう?などと考えるのにも、体力がいります。

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この写真とかはアイレベルを変えて何枚か撮りましたが、前述のような試行錯誤が回っています、結局これ以上カメラをx軸回転で+y側に向けるとフレアがきつくなるのでこれくらいかなって。
色づくりに関しても調色を3パターンくらい試して、このビロードみたいな質感のある色づくりが上品で、ここに落ち着きました。
ただの畑を撮影しているだけなのに、中景の草がまるでファーみたいになっていて、それが無駄に高級感があっていいなって。

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朝もやが立つくらい冷え込んでいると、朝の草木には霜が降りていたりします。
さらに日が傾いていればフキの葉には陰影の差が出たり。

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7時が近くなって、帰り道。
水面に映る緑が素敵だなと思って撮影をしてみても、緑が足りない。
ココは思い切って緑に振り切って、青々とした生命力あふれる感じにしたいなというイメージをもってCTE緑、ほのか調色シアン/グリーン、雅色相-で色合いを左右に振って撮影をしてみました。

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黄緑なのか、ターコイズなのか、そういう調整とかもやりやすいのはPENTAXです。

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やりすぎるとこんな感じに画面全体が転んじゃうんですけどね。


ちょっと言葉も強めな感じでしたが、今週のsugarpractice思ったことまとめでした。2月末にK-1を購入してから撮って出しに関してはレベルが上がったと思います、D850の撮って出しすらよくなったと思う。
これまで撮れなかった象徴的で雰囲気ベースの写真が撮れるようになったよなと自分では思います。
ひとつ引き出しが増えたなって、これも撮って出しでその場で追い込むことができるから、感情に基づいて物を作れるようになったんだと思います。

コロナが明けたら、山でそれを試してみたいところです。
毎朝毎夕歩いているのも、泊登山の朝夕で焦ってシャッターチャンスを逃さないようにするためだしね。

もう一つの記事は、もっと縦で撮ろうよを書く予定です。

登山ブログを書いたり、山で写真を撮っています、登山写真で気が付いた技術をひたすらつぶやきます。