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目標製作所



いらっしゃいませ。
目標製作所にようこそ。
この会社は、漠然とした目標を
形にする、そんな会社です。
私はこの会社の社長をしております。
よろしくお願いいたします。
目標を形にするってどういうことだと
いうご質問でしたよね?
うーん、そうですねぇ、
例えば、学校で
勉強しろとか、宿題わすれるな、とか
細々と注意するよりかは、

〇〇君みたいにしっかりやれ!

と、言われた方がよくわかるでしょ?
つまり私どもは、目標となる人を製作する
会社なのです。

どうやって作るかって?ご興味がお有りなんですか?
なら少しだけ、我が社の最新のテクノロジーをお見せします。

さあ、この中にどうぞ。
びっくりしましたか?本物の人間みたいでしょ?みんなロボット。作り物です。このロボットの中にある人工知能に、みんなに達成してもらいたい目標をよみこませるんです。
例えば遅刻をしないとロボットに読み込ませれば、そのロボットは絶対遅刻はしないのです。
もちろん、複数読み込ますことが可能ですし、読みこまされた目標は必ず達成します。

目標を読み込まされたロボットは、現場へと派遣されますが、ここからが我が社の技術の
見せ所なんですよ。もしあなたの上司が、いきなりやってきた奴を模範にしろって言ってきたとして、あなたは素直に言う事聞けますか?聞くわけない?でしょ。そこで私が開発したこの超小型コンピューターとプログラムを使います。
米粒みたいですが、ここから電気信号を脳に発信し、記憶を狂わせることが出来るのです。狂わされた記憶は、いきなりやってきた新参者を、昔からいるかのように思ってしまうのです。取り付けは簡単。絆創膏のようなもので
これを首筋や耳の裏に貼り付ければ良いのです。もちろん、気付かれる心配はないですよ。現にあなた、あなたの耳の裏に、我が社の超小型コンピューターが貼り付けられているじゃないですか。あなたも誰かから、この人を目標にしろ、なあんて言われてるんじゃないですか?



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