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創作の舞台裏


 ボクは猫のネジ。ショートショート作家の浅川さんが、ボクのご主人にゃん。今日は毎日ネットにアップされる、大人気シリーズ「浅川のショートショート」が出来上がるまでの舞台裏を紹介しますにゃ。

浅川さんの作品は、毎日奥様が出すお題に沿って作られるのにゃ。お題はLINEを使って、奥様から浅川さんに送られるのにゃ。そしてそれを浅川さんは、ボク、ネジに転送。そう何を隠そう、浅川のショートショートは、ボクが書いているのにゃん。たまーに浅川さんも書くけどね。

奥様のお題は、毎日いろいろにゃん。先週のお題は『綿棒』だったけど、難し過ぎて何も浮かんで来ない。仕方ないから、

ちょっと難し過ぎるから、変えて欲しいにゃ

とLINEしちゃったにゃ。暫くしたら違うのが送られてきた。ボクの為に浅川さんが、奥様へ頭を下げてる姿がめに浮かんで、ちょっとだけ申し訳ない気持ちになったにゃん。ありがとう、浅川さん。

ボクは音声入力で文章を打ち込む。知らない人が聞くと、ゴロゴロとか、にゃごにゃごとかにしか聞こえない。出来上がったほうもゴロゴロやにゃにゃと書いてあるにゃ。でもここからが浅川さんの凄いところにゃ。
浅川さんはなんと、この猫語で書かれた文章を、日本語に翻訳しちゃうのにゃ。

そして、今日もなんとか、夕方までにサイトにアップすることができたにゃ。後は読者のコメントを待つだけ。緊張のときだにゃ。

お!今日もたくさんコメント来たぞ。

浅川さんは嬉しそうに、コメントを読み上げる。ボクは彼の後ろに座っている奥様のお膝の上に丸まって、奥様と一緒に浅川さんの読むみなさんのコメントを、ゆっくり聞いているのにゃ。

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