2022年を雑にまとめた日記

●2022年のはじめ
演劇を観たりした。
観た作品の影響と、もともと個人的に思うところがあり、自分にとっての故郷をどこに持つのかを考えていた。たとえば物理的に故郷に居ることができなくなったとしたら、人はそれを諦めるのか。自分の中に持ち運び可能な故郷があったらいいのではないか、とこの当時はよく思っていた。
「自分は都会で育ち帰属意識を持たないことを是として教えられてきた(が、そうではないものがありそれも大切だ)」といった旨の文面が、ある演劇のパンフレットで載っていた。
自分にとってこれは衝撃だった。個々人はともかく、帰属しないことがポリシーとしてそれなりに認識され浸透している、そういう世界があることをそれまで意識したことがなかった。もちろんこれはその人の視点からの話なので皆が皆そうではないだろうけど。
身内が病気になったが、きょうだいの助けもあってなんとかなる。
『シン・ヱヴァンゲリヲン』を配信で観た。エヴァンゲリオンは子供の頃よく観ていたので親しみがあるアニメだ。それでも自分の中ではもう終わったシリーズだと思っていたので、新劇場版はそれほど熱心に追おうとは思わなかった。ただ実際に最後まで観てみると、これでようやく終わりになったのだ、終わったものだと思い込もうとしていただけなのかも知れないと思った。
ゲーマーコミュニティ「game game」の同人誌『game game magazine 01』に参加。「生活とゲーム」という本誌のテーマにあわせ、『Ancestors:Humankind Odyssey』について、プレイヤーに操作される太古の人類と、現実の自分の生活を重ねて書いた。

●2022年中頃
3DOのゲーム『王国のグランシェフ』を手に入れる。前から遊んでみたかったゲームで、このゲームは2022年に遊んだゲームのベストだ。料理×RPGという建付けで、料理が支配的な設定を持つファンタジー世界を舞台としている。いま遊ぶとゲームのテンポなどでさすがに厳しい部分もある。しかしフルポリゴンで表現された街やフルボイスのNPC、見た目以上に本格派な料理パートなどが見るべきところは数多い。このゲームはプレイする年齢層を低めに設定しつつも(3DOでどこまでその層がいたのかはわからないが)従来のRPGのなかに料理を取り入れて、プレイヤーに調理法を伝えようと丁寧に作られたことがすぐにわかり、自分はそうした部分に胸を打たれた。
『Shenmue The Animation』を視聴し、毎話感想を書く。
前々から書いていた『FFXIII』シリーズ三部作の感想の仕上げとして『LIGHTNING RETURNS』のことを書く。性急に仕上げてしまった感はあるけれど、このままだと一生できないなと思ったので書ききれてよかった。個人でやってることだからまた書けばいい。

ゲッコーパレードの演劇『ファウスト』に出演する。芸術祭の中での公演ということで、稽古期間に美術館に行ったり、美術に関連する本を読んだり、YouTubeで美術初学者向けの動画を観たりする。自分にとって美術や芸術はよくわからないものだ。美術館に半日くらいいると、途轍もない疲労感に襲われる。特に絵画は物体として見ることができないので、なにか怖ろしいという感じがある。
色々やってみて、まるで実体のない靄のようだった美術への感触は少し薄らいだ。わからないということに変わりはないが、今は以前よりはっきりとした輪郭を感じる。そうした感触は上演に活かせたのではないか、と思う。
はじめて行った山形での滞在公演で、滞在中は楽しい記憶が多い。山形にはまた行きたい。

●2022年後半
『ファウスト』が終演し、そのクラウドファンディングのリターンとして、パンフレットの製作を開始する。自分は俳優として出演した一方で、ゲームのプレイヤーとして『ファウスト』について文章を書いた。

「game game」の同人誌『game game magazine02』に参加。今回は「旅人のゲーム」というテーマで、『ソウルエッジ』を中心に格闘ゲームにおける旅情とソロプレイへの展望を書いた。

2023年もまたゲームをして、いろいろ書いたり、やったりする。

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