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iPadで使っているテキストエディタUlyssesについて

 昨日の鞄の中身記事で少し触れた、iPadで使用しているテキストエディタについてご紹介しようと思います。

Ulysses

 はじめに、現在私が使用しているテキストエディタはUlyssesというアプリです。マークダウン形式のテキストエディタで、見出しやアウトライン、文字数表示などが可能な多機能性が売りです。

・料金

 月額課金制(サブスクライブ)のアプリで、有料ですがそのぶん高機能になっています。料金は月額650円、年額5,400円。年額の方は月当たり450円なので、長期間継続的に使用する場合はまとめて支払った方がお得です。学生向けの割引もあるようです。
 2週間程度の使用期間があるので、そこでじっくりと試すと良いと思います。

・機能

  マークダウン形式のテキストエディタなので、“#”を文頭に付けることで見出しを設定したり、“*”で囲うことで文章中の単語を強調したりできます。

 こうやって書くと小難しく感じるかと思いますが、標準で付いてくるチュートリアルファイルで詳しく説明されていますので、ちょくちょく確認しておけばそのうち慣れると思います。

・Ulyssesを採用した理由

 iOSアプリのテキストエディタは、有名どころで言えばbearとか、Scrivenerとか、あとは EvernoteとかNotionとか色々あるんですが、なんなら純正のメモとか、いくつか吟味した上で今はUlyssesを使っています。

・フォルダの下に子フォルダが作成できる。
・txtファイルをまとめて一気に流し込める。
・複数ファイルにわたった全文検索ができる。
・文字数表示ができる。
・アウトラインが設定できる。
・数十万字程度を流し込んでも動く。

 以上が主な採用理由ですね。
 以下、一つずつ説明していきます。

・・フォルダの下に子フォルダが作成できる。

 これはEvernoteと比較した時に出てきた利点ですね。Evernoteは設計思想的に無数のメモを溜め込んで、検索を駆使して情報を整理する、というものなんですが、それが私にはいまいち使いこなせませんでした。
 私は、作品ごとにフォルダを作って、その下に設定フォルダと各章ごとのフォルダ、その下にテキストファイル、という構造を基本にしています。後述しますが、本文をポメラDM200を使用して書いているのとも関係しています。とはいえ、単純にポメラとファイルの構造を統一している、というだけですが。

 だいたいこんな感じ。

・・txtファイルをまとめて一気に流し込める。

 これはファイル構造同様、私がポメラを使っているからです。ポメラにSDカードを挿して、そこにデータを保管してるんですが、それを大量に輸送するときはカードリーダーを使います。ただ、純粋な.txt拡張子のファイルを流し込めるテキストエディタって案外少ないんですよね。
 たとえば、純正メモアプリは添付されたテキストファイル、という形で入ってしまいます。
 Ulyssesは外部フォルダ接続機能というものがあって、それを使うことでSDカードのファイルをまとめて取り込んでいくことができます。ドロップボックスなどのクラウドファイル系のアプリとの接続も可能です。
 txtファイルを直接まとめて流し込めると、アプリの乗り換えも楽にできるのでいいです。ただ、文字コードが対応していないと文字化けします。

・・複数ファイルにわたった全文検索ができる。

 必須機能の一つです。
 過去に書いた描写の確認とか、なんやかんやで設定を確認する必要があるので、これができないと話になりません。Ulyssesは特定フォルダ内のファイルに限って検索、ということができるのでとても便利。

 自著「ウチの姫様が強すぎる!」の作品フォルダ内だけで“シェラ”という文字を検索した結果。

 単一ファイル内でcmd+Fキーで単語検索をすることも可能。複数ヒットする場合は矢印マークをタップすることでジャンプができる。

・・文字数表示ができる。

 これはあってもなくてもいいけど、あると嬉しい機能。私はweb小説畑で活動してるので、1話3,000字を目安に執筆をしています。書籍版でも特典SSなんかで文字数指定があったりします。なので、文字数が分かるのはまあ便利。
 目標設定機能もあって、そういう管理がしたい人は便利そう。私はそもそも本文はポメラで書いてるのでたまにしか使いません。

 文字数、単語数、ページ数、読了時間の目安など、結構細かく計測してくれてます。

・・アウトラインが設定できる。

 必須機能。
 情報を纏めるために使っています。

 これは自著「最弱の魔王は死の香り」の登場人物設定ファイルのアウトライン。複数の人物を一つのファイルに纏めているので、アウトラインで管理しています。
 アウトラインは見出しをつけていくと自動的に階層が作られます。
 要は、単一ファイル内でもさらに親と子の関係を作っていくような感じ。
 元々は左カラムが良かったのですが、右カラムでも使ってるうちに慣れました。

・・数十万字程度を流し込んでも動く。

 割と重要。
 テキストエディタでも10万字くらいを一つのファイルに入れるとめちゃくちゃ動作が遅くなったり、最悪クラッシュしたりします。特にiPadはPCと比べてメモリが小さかったりするので、結構この辺が顕著にでます。PCはPCでソフト自体が重かったりするんですが。
 ともかく、大量の文書をまとめて管理できて、動作も軽快なのでとても使いやすいです。
 とはいえ、流石に実際に10万字以上入れると多少はラグが発生したりするので、基本的にまとめても章単位(3万字程度)で管理していますが。

その他

 他にも、機能としてはテーマやフォントを細かくカスタマイズできたりもします。私はダークモード系のものにしてますね。
 docxファイルなんかへの出力も一応は可能ですし、タグでのファイル管理も可能です。アイコンもかなりの数の中から自由に設定できます。正直、私も全機能は把握できていません。

まとめ

 以上が、私がiPadのテキストエディタアプリUlyssesを使用している理由です。
 使用歴はまだ3ヶ月程度ですが、今のところは特に問題なく使用できています。これを使って本も出していますし。
 文書の管理と参照、あとは設定やネタのメモが主な用途なので、そこまでガッツリ長文を打っている訳ではないですので、これで必要十分以上だと思います。たぶん、100%使いこなしてはいないですね。
 とにかく、有料なだけあって(それも同じく有料なbearなどと比べて多少高額かつサブスク制)かなり痒いところに手が届くような、高クオリティのアプリだと思います。
 iPadで長文を書くのはそもそも変換精度などの問題があるのであんまりしませんが、スマートキーボードフォリオとの組み合わせは、とりあえず小説を書こうと思えば書ける、くらいにはなるのでおすすめです。持ち運びもしやすいですしね。

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