レジリエンスとは?困難を乗り越えるたびにチームを強くする方法が書かれた「チームレジリエンス」を読了した
アジャイル組織を学ぶ上で、必須とされるチームのあり方を学ぶために「チームレジリエンス」を1日のスキマ時間で読了した。
チーム系の本はたくさん読んでたからなのか。理解しやすかった。
わかってることもたくさんあって意味が理解できるし、そういう経験則もしてたからそうありたいと思ってる。
いくつか響いた言葉とかを読書メモとして残しておく。
アフリカの諺で知られるアル・ゴア元副大統領のノーベル平和賞での演説で話された。
アジャイルの本でも何度も出てきた言葉で、個人的にこの諺は好きになった。
1人でできる限界では遠くへはいけない。それは体力的な問題のようにとらえられることもあるけど、そうではなくみんなでいけばだれかが休みだれかが動く切り替えができるよなっておもってる。
それはチームにおいても言えること。オンコールが必要な現場では1人ではできない。24時間働ける人間はいるかもしれないけど。
大きいことをなすためにも1人ではできることは限られる。時間的な意味でいえば時間をかければ遠くへはいけるかもしれないがそのときには時すでに遅しの場合がある。
チームでは役割にも人にも得意不得意が存在するなかで遠くのビジョンに向かうためにみんなでいく必要があるのだろうと思った。
だからチームプレイは好きなほうかもしれない。単純にコミュニケーションをとるのが好きなだけかもしれないけど。
レジリエンスとは?
レジリエンスとは、回復力、復元力、弾性などを意味する。
元々は戦争や飢餓、幼少期のトラウマ、逆境体験からなる心理学的研究で発展してきた概念。
心理学とかは専門外なので、この言葉自体初めて聞いた言葉だった。キャリア論や組織論で注目されている。
個人が自分の身を守るだけのレジリエンスではストレス軽減にならず、本書の困難や不確実性は低減できないらしい。
チームの力で高めていくことをこの本では伝えてる。
嫌なことがあっても、すぐに回復できる力なんだけど自分はここの回復力はあるほうかなと思ってる。
たしかに仕事で失敗したり嫌なこともたくさん経験して凹んだりはするんだけど、回復は寝ると復活する。いい意味かどうかは別として、自分のリセットは寝ることだなと思ってる。寝て忘れろとは思わないが怒りの収まりは寝ることにしてる。
寝ることでリセットして俯瞰できる。その場の怒りではなにも解決できない。そのことを知っててもプライベートでは仕事と違ってできてない部分はあるかも。むしろそっちが課題かも?しれない。
不確実性とは?
アジャイルや組織論でよく出てくる言葉、不確実性の時代とも言われてるがそもそも不確実性とは、言葉的な意味でいえば確実性が証明されていないこと。
どちらに転ぶわからないなどという意味がある。
社会の情勢や技術の革新、人の価値観がかわったりなどの変化はより早くなったことで将来の見通しが見えづらくなったことが挙げられる。
SNSなど個人が自由に発言したり、知らない人と価値観を共有することが簡単になったからだと思う。
インターネットがない時代は情報の一方通行だったことで将来の見えやすい時代だった。
その時代で働く世代ではなかったものの、自分が小さいときは家庭もってなんかしらの仕事について老後を過ごすのかなと思ってたけど、いまは多種多様な生き方がある。
将来どうなるのか。わからないなかでどういきて、どう行動するのかが求められるのかなと感じた。
では、組織論においての不確実性とは考えると、これから個人の時代の価値観で組織はどうしていくべきかが問われるのかなと感じた。
そのためにチームレジリエンスで解決するための提案をされた書籍として読んでいた。
ウォーターフォール型かアジャイル型か
この2つはよく比較される。
ウォーターフォールは手段に近いのだけども、ウォーターフォールが悪っぽい感じで認識されているのはやはり上から滝のごとくおりてきて、下の人間はそのまま流されるスタイルというイメージが強いからだろう。
本書では、適材適所で方法を選ぶスタイルを提案していた。
技術的課題:ウォーターフォール
適応課題:アジャイル
ウォーターフォールは効率的に作業を進めて役割を遂行されている部分である程度、技術的・フロー的にも見えているケースに使われるほうがフィットするのではないだろうかと自分は思ってる。
アジャイルは、先の未来を仮説検証して繰り返して学習して進めていく方法。先の不確実性の近い時代では変化に対応するために小さく仮説を立てて実行を繰り返す手法が変化の激しい業界・物事ではうまくハマると思う。
ストレス・コーピング
個人のストレスに対処する方法のことをストレス・コーピングと呼ばれる。
人のストレスの対処方法には大きく6つに分類される。
信念:使命感
感情:感情表現
社会的:人と接する
想像:良い思い出やこれから起きる楽しいこと
認知:問題解決を図る
身体的:お酒や運動
認知は問題解決のストレス対処方法になるのだけど、最近、プログラムで解消系をいくつかこなしてたからわかる。問題を解決するのは日常のことだが、うまくいかずに寝かしてストレスになってて朝おきたら解決できた!ってことがある。このとき解消できたときのモヤモヤ感が一気に吹き飛ぶとストレスから解放される感覚になる。(あくまでも個人のストレス解消の感覚値ではあるけども)
他にも身体的なところで言えば、やりきったあとのビールは最高だと思う。お酒を毎日飲んでるわけじゃないけども、やりきったあとのビールでストレスは吹き飛ぶのはお酒を嗜む人には最高のストレス解消法だと思う。やりすぎにはご注意を。。w
ストレスへの対処法は、人それぞれだけどもどれかは対処として持ち合わせておくことが大切だと感じた。
同じ轍を踏まないために困難から学ぶ
学習することは、チームレジリエンスの要
このテーマは、チームの振り返りについて困難からしっかり振り返ることが求められる。
振り返りは半年に一回。なにかのイベント完了後にやったりと様々。
スクラムやアジャイルだと月に振り返ることもたくさんある。
そのときで振り返るわけだけど、なかなか同じ轍を踏まないでいくことが難しい。
あのときの困難をドキュメント化しても陳腐化していくことはある。
アップデートしていくことが大切だが、このアップデートが止まってしまう。。
ここでの学習とは書籍からなるものではない。
自分の経験を振り返り教訓から得る
変化すること
この本では、チームが困難にあたったときに振り返り、それを教訓を得ることを「学び」と呼ぶことにしている。
この本では、振り返りしていても振り返っただけで終わり同じ轍を踏まないための方法が書かれている。
振り返りをしているのに、チームが成長しない理由
チームの振り返りは、3つに分かれる。
責任者断罪型
仲良しサークル型
チームレジリエンス型
仲良しこよしや犯人探し的な型はよくあることだ。
責任者断罪型は、チームとしてかなりまずい状態だと思う。
今ばかりみて、再発防止をどうするかを全く考えられないのでは、前には進めれないのではと思ってる。このケースは経験したことがある。(やりました。ではどう責任とりますか?という感じだ)
仲良しサークルもある。まだチームとして成り立つが、仲良しすぎるのではフィードバックがしづらくチームの成長が著しく低下します。
「チームレジリエンス型」の振り返り
最後に本書で書かれてるチームレジリエンス型についてのポイントが書かれていた。5つのポイントを大事にしたい。
目的を提示
良かった点を振り返る
別のアプローチだったらどうなった考える
前提を疑う
振り返りを習慣化
目的を提示することが大切だ。
おきてしまったことを悔やむ前にこれからの動き方についてきちんと振り返り提示していくことを意識していく。
良かった点を振り返るのも大事。
良かったことをきちんと振り返るとネガティブな事象もチームとしての温度感は高まる。
チームは人だし、振り返りのなかでどうモチベーションをあげていくかも振り返りしていくことの重要なポイントだと感じた。
日本人は褒めるのが苦手。というのは理解できる。自分も得意なほうではない。
「自分不器用なんで」 by 高倉健
なので、この他者やチームのモチベーションをあげるコツを掴みたい。
リーダーが良い点を振り返ってくれないパターンはよくある。
1on1でも、部下やメンバーでも持ち上げてあげると次のアクションにも動きやすい。ただ叱る・ダメ出しだけがリーダーの役目ではない。
ときには必要だけど、いい部分もちゃんと言葉で伝えれるようなリーダーになりたいと感じた。
別のアプローチだったらケースを考えることも大切。
いいケースだったときでも悪かったケースでも、どちらでも別アプローチは大切。
悪かったときに、別アプローチだったらいい方向にもっていけたかどうかは未来は予想はできないが別アプローチだったら違った結果だったかもは常にもっておくとアクションの幅が広がると感じた。
前提を疑うという点も共感できたポイント。
というよりも実際にこの経験をしたことがある。仕組みを変える。
自分のケースでは、運用フローで失敗したことがあって、その経験からそもそものやり方・方針がミスの原因になると感じたことがあった。
そのときに、ではどうすればミスをなくせるのか。そのミスが起きるまでの過程で根本を見つけて解決させるということはやったことがあった。
前提を疑うというポイントは大切だと改めて学べた。
振り返りの習慣化。これが一番やらなければならないのだけども日々の業務やスプリントいった中で時間をとるのが難しいところだと感じている。
全員が価値観やマインドが揃っていれば、習慣化もしやすいだろう。
しかし、いろいろなメンバーでチームは動くことから習慣化するためにはまずは目的だったりを明確にして、月や週で必ず時間を作り次の振り返りまでに何かしらの成果をコミットしていくようなルーティンを作る必要がある。
まとめ
ざっと自分が気になるところをまとめてみた。
本書では避難訓練だったり、チームの一体感をどう高めるのか。チームの基礎力といった部分についえ深く書かれている。
一つ一つの章が、読みやすいのと章ごとに完結できていることから章ごとに気になる所を読んでいく形でも良いかもしれません。
問題や課題があってチームが発足して、その問題や課題を解決するための対話を繰り返すチーム作りの重要性を改めて認識できました。
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