推し曲 ♪桃-SPITZ-
僕が好きな曲を訊かれたら迷わずに答えるのが、スピッツの『桃』という曲です。
↓まぁちょっと曲だけでも聴いていってください。
一言でいうと、恋愛を歌った曲です。
新しい恋が芽生えた瞬間のことを「切れた電球を取り換える」というオシャレな表現で表しているのがもう名曲の予感です。
そして、部屋が明るくなったことによって、それまでモノクロだった彼女の唇が「桃」色に輝くわけですね。
ってことはずっと近くにいた人なわけで、電球を換えるまでは彼女のことが魅力的に映ってはいなかったんでしょう。
そういう意味での「初めて色になる」というフレーズでもあると思います。
ただ、もっとすごいのがサビです。
永遠という戯言に溺れて
ありがちなドラマをなぞっていただけ
幸せなはずなのにどこか暗い雰囲気を感じます。
これは「終わり」が見えているからなんですね。
いつか必ず終わりが来ることを知りながら、今の幸せに身を委ねる…というわけです。切ない。
で、さらにすごいのがここ。
他人が見ればきっと 笑い飛ばすような
よれよれの幸せを追いかけて
なんでこんな詞が書けるのか不思議なくらいです。
僕が文科相なら国語の教科書に載せたいですね。それぐらい名フレーズだと思います。
じゃあこの曲は結局何を言いたいの?というところですが、僕はめちゃくちゃ暗い意味を持つ曲だと解釈しています。
2番に「やっと始まる 窓辺から飛び立つ」というフレーズがあるのですが、僕はここをそのままの意味でとっています。
つまり、
他人が見ればきっと 笑い飛ばすような
よれよれの幸せ
とは、一緒にあの世に行けばずっと愛し続けていられる…という妄想のことなのではないかな、と考えています。
一般的にはそういう考えを「そんなわけねえだろw」と笑い飛ばすものでしょう。
しかし、彼は「永遠」が「戯言」であるとわかっているがゆえに、その運命から逃れる方法=死という選択を真面目にしている、というわけです。
なかなかここまで暗い解釈をしている人がいないのでアレですが、どう考えたとしてもめちゃくちゃ名曲です。
イントロから綺麗ですしね。
ぜひ聴いてみてください。
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