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有限会社丸中中里商店(専務取締役:中里俊詞)

会社名:有限会社丸中中里商店
住所:北海道函館市堀川町11番4号
代表取締役:中里勇
創業年:1937年(創業者:中里藤助)

【会社のあゆみ】スクラップ業を始めたきっかけ

函館市に本社を構える有限会社丸中中里商店は、1937年に個人創業として設立され、創業から83年が経過し、現在は従業員7名で運営されています。最年少社員は38歳。会社全体としては比較的ベテランの方が多いということです。「元々は青森県で創業しましたが、創業者は長男ではなかったので、北海道へ渡り、函館でスクラップ業を始めたと聞いています。」と教えてくれたのは、専務取締役の中里俊詞さん。昔からの会社で、安定した地元の鉄スクラップ屋さんという中里商店。「人の役に立つということをモットーに、会社とかかわってくれたすべての皆さまに、うれしい、楽しい、助かったというようなプラスの感情を抱いてもらいたいと思って日々仕事しています」と話してくれます。

【会社の心得】少人数だからこそできることを。

会社として大切にしている心得の一つにあるのが”会社を通じて人の役に立つ”こと。「お客様によってご希望の商品や対応方法は違いますが、取引が終わった時、どんなお客様にも『笑顔で喜んでいただける』という点をとても大切にしています。うちの会社は人数が少ないですが、その分意思疎通や情報共有がスムーズにできています。どんなお客様でも必ず下見をするためおうかがいし、『高値で売ってほしい』などのお客様のご要望などにもなるべく応えられるよう社内で連携しながら誠実に対応しています。」と、少人数だからこその強みについて話してくれました。例えば、お客様それぞれが求める細かいオーダーや特徴に合わせられるよう、必ず各現場でミーティングを開くなど、まさに”寄り添った仕事”の心得を従業員のひとりひとりが大切にすることで、結果も自然とついてくるといいます。

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【会社組織運営】リピーターの方々への感謝

お客様は、鉄鋼関連や食品加工、自動車関連など多岐にわたります。全体的に製造業が多く、新型コロナウイルスの影響を受けた取引先も多くありました。そんな中、様々な不安がよぎった中里商店を支えてくれたのは既存の取引先だったリピーターの方々でした。「最初は新規営業していたものの、今考えると無鉄砲だったり無駄だったなということが多かったです。そのうちに『ただやみくもに営業すればよいということではない』ということがわかりました。実は私が入社した当初の年間扱い量は650tでしたが、今年は倍近くになりました。コロナ禍で思うように営業に行けない中、このような結果になったということは、今までのお客様が当社に満足していただけて、他の方にも紹介をしていただけたということ。人が人を結びつけてくれたから、と思っています。」と話してくれました。少数精鋭でありながら、”寄り添った仕事”を続けてきた地道な取り組みが、今着実に実を結びつつあります。

【現在の取り組み】"SDGs宣言"しました!

「以前からSDGsに関しては知っていましたが、なかなか行動に移せませんでした。ですが、小さな会社だからSDGsに無関係というのは良くないとも感じていました」と話す中里さん。従業員にも意識してもらうための第一歩として、”SDGsとは”を知ってもらう取り組みから始めているといいます。具体的には、時期や数値目標を設定したうえでPDCAサイクルを回したり、「将来どうなりたい?」と各々に質問をし、その回答として「その夢を実現することとSDGsを実践することは直接繋がるよね」といったように、本人にも直接当事者意識を持ってもらえるような話の工夫をしたりといったかたちで、日頃からのコミュニケーションを心がけているそうです。「従業員一人ひとりが『SDGsに関する意識改革』を行い、彼らが内発的な動機を持つことが大切で、これを始めなければ、何もスタートしないと思っている。」と話してくれました。また、「SDGsによって人にも社会にもリターンがある。SDGsを進めれば社会に必要とされる会社になりますし、そうすれば自然と人にもリターンがある」とも考えているそうです。

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【今後の展望】引き続きチャレンジし続けます。

「会社をひたすら大きくしたいということよりも、今までのように、どんなお客様も大切にしていきたい。小規模であっても一人一人のお客様に寄り添っていきたいと考えています。その中で誰かの役に立つような新しい事業があれば、そこにチャレンジしていきたいとは思っている」と展望を語ってくれました。現在は鉄スクラップビジネスを中心に事業展開しており、ここは間違いなく会社の軸足として引き続き頑張っていくところ。更に業界の展望として、「スクラップの流通過程をもっとクリーンにしていきたい。騒音や粉じん、悪臭などをなくして解消し、住民に迷惑をかけないようにしたい」と語ってくれました。

【鉄リサイクル工業会に一言!】

「コロナ禍が収束したら、ぜひみんなで集まる機会を設けてほしいです!やはり横の連携が大事だということをこの状況で改めて認識しています。これからもよろしくお願いいたします。仲良くしてください(笑)」

【われらがスローガン】

「『誰かのためになってこそ人生の意味がある』という意識が小さい頃からありました。理不尽に苦しい思いをしている方を少しでも救っていければよいと思っています。」と中里さんは優しく語ってくれました。

中里ぴん

【取材後記】鉄リサイクル工業会北海道支部支部長

鉄リサイクル工業会北海道支部会員紹介第3弾は、函館の丸中中里商店さんを取材させて頂きました。
取材して物凄く感じた事は、中里専務の笑顔が素敵過ぎる事です。
目を輝かせながら、とても楽しそうにお話をして頂きましたが、中里専務の放つ最高の笑顔がお客様を引きつける最大の武器となっていると感じました。
顧客満足最優先で、いかに喜んでもらうかを大切にするため、案件全てにおいて打ち合わせするという姿勢が大変素晴らしく、お客様に選ばれるのも納得です。
関わった全ての方に嬉しい、楽しい、助かったと言ってもらえるようなプラスの感情を持ってもらいたいとお話されておりましたが、まさにそのような気持ちにさせる中里専務の熱い思いと素晴らしい笑顔にすっかり引き込まれてしまいました。

初めは積極的に新規の営業を行っていたそうですが、お客様に満足してもらう事を最優先に追求して以降、新規の営業はそれほど行っていないにも関わらず丸中中里商店の親切で丁寧な対応に満足して頂いた顧客からの紹介で新たな顧客を獲得していっているそうです。とても理想的な顧客獲得手段ですね。
社会の流れにもしっかり対応し、SDGs宣言も打ち出し全社で話し合いながら方針を決めたそうです。

宣言の中には社員満足度の追求、循環型社会実現への貢献、企業の社会的責任に関しての方針が明確に記載されております。
社会に必要な会社になる為に取り組む必要があると語って頂きましたが、正に自分たちの会社がどのように社会に貢献し必要とされるのかを追求する事はとても大切な事であると改めて認識しました。
顧客満足・社員満足・社会貢献を掲げ、関わる全ての方を幸せにする丸中中里商店から今後も目が離せません。

中里商店①

業界のイメージをクリーンにしたいと仰って頂きましたが、少し汚れている物を扱っているからこそ我々はいろんなところを綺麗にする事を心がける必要がありますね。それが世間から先進的で綺麗な業界であると思って頂く基本です。
2022年は会員の皆様とたくさん交流を持ち、横の連携を強化し、更に素晴らしい業界にみんなでしていきたいですね。

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