エンジニア畑の自分がリクルートの開発ディレクション部署でアルバイトしてみた
自己紹介
現在、東京大学情報理工学系研究科の修士1年生です。研究では、深層学習モデルを用いた音楽の生成に取り組んでいます。日頃の研究とは別にソフトウェアのエンジニアリングに強い関心があり、学部の頃からインターンとして実際のプロダクト開発に時々関わってきました。
アルバイトに応募・参加した理由
最初のきっかけはWantedly経由でスカウトを頂いたことでした。今まではいわゆる開発系のインターンの経験がいくつかあったのですが、プロダクトの開発ディレクションの業務に直接関わったことはなく、いわば畑違いの分野でした。しかしながら、リクルートは誰もが知っていたり日常的に利用していたりするサービスを多数運営している企業であり、いつもとは異なる立場でそれらの開発に関われる機会というのもまた面白そうだと思い、応募させていただきました。
配属部署・ミッション
配属されたのは、オンライン学習サービスである『スタディサプリ』の小中高生向けの事業を担当する部署でした。実際のTPM(テクニカルプロダクトマネジャー)の一人として、課題を抽出して要件定義したものをGitHub issue として起票する、既存の課題に対するソリューションを実際にリリースまで持っていく、などの形でアウトプットを出すことが最終目標でした。
業務の進め方
アサインされたタスクは大きく分けて2つあり、
①既存の課題について要件定義からソリューション開発のディレクションを経てリリースまで導く
②現在のプロダクトを触ってみて、インパクトがありそうな改善点を抽出して企画検討を行う
というものでした。週2日半程度の勤務の中で2つを並行して進めていました。全体を通して特に印象的だったのは、一つのプロジェクトであっても自分が思っていたよりずっと多くの人々が関わっており、そうした人々と協業しながらプロダクトを形作る、という業務の進め方です。プロダクトマネジャーの役割は、ビジネス側の要望の一つ一つに対して重要度を調査し、改善する価値があるものについてはエンジニアリングの課題に落とし込んでいくことです。このように、ビジネスとエンジニアリングに挟まれた部分に業務が存在していることから、一つ一つの意思決定においてステークホルダーとなる方々(ビジネスサイド、法務、デザイナー、カスタマーサポート、デベロッパー、データエンジニアなど時によって様々)と話し合い、必要なデータを引き出したり、彼らを納得させる論理的な説明を行ったりすることが常に求められている印象を受けました。調整を行っていく中で、考えるべき影響や調べるべきデータについて自分が気づいていない視点から様々な見方ができることに気づき、打とうとしている施策について当事者意識を持ってじっくり掘り下げて考察することに繋がりました。こうした気付きを十分に活かすために、メンターの方と頻繁に(3日に2回程度)壁打ちを行い、自分の考える打ち手が筋のよい方向性になっているかということを特に丁寧にチェックしていました。
成果内容
カスタマーの返金申請漏れを減らすこと(カスタマー体験向上)を目的に、決済種別として、クレジットカードの年払い、またはコンビニの年度末までの支払いで登録されたカスタマの内、期間途中で利用停止した場合に、返金可能である旨の視認性を向上する変更をリリースしました。
一部のプランについて決済内容表示をリニューアルすることを提案しました。
感想
アルバイトを終えてみて最も強く印象に残っているのは、細部にわたるまで「本格的」であったという点です。取り組むべきことについては初日にアウトラインが示されるだけで、ゴールに向かって辿るべきパスを設計することから自分でやらなければなりませんでした。何かしらのアクションを起こすには強力な根拠が求められ、必要に応じて自らBIツールを扱ったりデータチームの方に依頼したりしてデータを集めるなどといったことを実際のプロダクトについて行えるのは抜群の臨場感であったと思います。また、ビジネス寄りの業務でありながら、工数を考慮して施策を検討するなど、エンジニアとしての就業経験が生きる場面もありました。バックグラウンドに関係なく、世の中に出ている本物のサービスに直接関わってそれをより良くしたいという情熱を持った方には非常に有益な内容だと思います。興味の方向がエンジニアリングとビジネスのどちらにあったとしても、これから事業に関わりたいと考えているすべての人におすすめしたいアルバイトです。
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