「何が安心につながるのか」試行錯誤を繰り返して掴んだ自由な暮らしへの第一歩
こんにちは、人財企画・原口です!
この度、Recovery International株式会社は2023年11月1日をもって創立10周年を迎えました。
昨年の株式上場に引き続き、リカバリーの大きな節目となるこの日を迎えられたこと、心より嬉しく思います!
それでは、少し遅くなってしまいましたが本日も11月1日に行ったオールスタッフミーティング(ASM)の様子とともに西宮事務所のエピソードをご紹介していきます。
1.初の試み、「顧客満足度調査」アンケート
リカバリーでは初の試みとなる、「顧客満足度調査」を実施いたしました!
日々お世話になっているケアマネジャー様や医療機関に向けて、リカバリーのサービスについてアンケート形式で回答していただくものです。
今回初めて実施した顧客満足度調査ですが、大河原の話にもあったように温かいお言葉だけでなく、厳しいご意見・ご指摘やご要望もいただきました。
私達としても「結果を見て終わり」ではなく、今後の対応経路や電話応対へのブラッシュアップに役立て、ご回答いただいた皆様へ還元していきたいと思います!
2.「何が利用者様にとって安心につながるのか」試行錯誤を繰り返して掴んだ自由な暮らしへの第一歩
今月は兵庫県・西宮事務所から、利用者様との向き合い方についての事例発表がありました。
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今回は「生活を支援者になるべく頼らず過ごすことで、自由に暮らす」を目標に介入し、先月就職まで決まった利用者さんの事例を紹介したいと思います。
二分脊椎症で車椅子・生活保護で19歳から介入、現在24歳の利用者様です。
介入当初は自主性のなさ、自己表現が難しいことで各方面で様々なトラブルがありました。
介入するなかで困っていたこととして
訪問すると家にいない、遅れる連絡がない
意思決定を促すと泣いてしまい話が難しい
支援者がいる環境に慣れており、ありがとう、ごめんなさい、お願いができない
困ったことがあっても、怒られると思うと隠してしまう
などがありました。
代表的なエピソードとして、
排尿はリハパン失禁で自立ができておらず、夜にお酒を飲み、そのまま車椅子で寝てしまい朝に多量の失禁で看護師が緊急訪問すると右大腿後面に褥瘡を形成しており、1年弱かかって治癒したことがあります。
受け持ってから関わる中で、まず自分がどんな存在でいるかを悩みました。
「利用者様にとって親や姉妹のような存在では支配的な威圧感を与えてしまいかねない。」
そう悩む中で⻑く付き合っていきたいと思い、新人看護師にとっての先輩看護師的な存在になろうと考えました。
先輩とは言っても厳しい指導を中心にした関係づくりとは違い、少し歳の離れた、多少の失敗も「そんなもんだよ」と笑ってくれる、でもダメなことは言ってくれる「面倒見のいい先輩」をイメージでしてもらえればと思います。
褥瘡形成のこともあり、リハパン交換の自立や尿カテーテルの使用などを提案しましたが、最初はなかなかうまく行きませんでした。
色々な背景があり、ある日に訪問すると本人が私に車椅子の背中を向けていることがありました。
話しながら車椅子を押したり引いたりしても変わらず、「今日は話したくないですか?帰りましょうか?」と伝えると帰れとは言わずもじもじしている、でもこっちを見ない。
冗談っぽく「こっち向いてくださいよ。話しましょう。怒りたいわけじゃないよ。」と伝えると、こっちを向いて「ごめんなさい。」と言いながら泣きだし、沢山泣いてもらい、話をすることができました。
そこからリハパン交換の練習や導尿もうまくいき、3ヶ月ほどで自立できました。結果、バルン留置し交換、尿破棄などでも自立し、水分・排尿量をアプリで自己管理できています。排便も自己摘便での管理を練習中です。
ご本人の素直な人柄もあり、訪問して家にいなくてすっぽかされても向き合い続けることができています。
先月には無事に就職も決まり、目標の〈自由に暮らす〉と言う状況に近づけていると感じられた事例です。
3.おわりに
今回の西宮の発表を受け、いきなり大きな一歩は踏み出せない、小さな積み重ねが大きな一歩につながるのだと改めて実感しました。
「もう一人のあたたかい家族」を理念に日々訪問している私達ですが、家族の形も捉え方も利用者様・スタッフの数だけあります。
今回のように、「家族」という枠にとらわれず先輩を目指した西宮スタッフの気づきは利用者様にとっても歩み寄るきっかけになったのではないでしょうか。
人と人のあたたかな繋がりにこちらまで嬉しくなりますね(*^^*)
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