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「躁」ってつまり何なんだろう?③日本の医師の書いた本から

 「躁とは何だろう」と考えるとき、日本の医師の書いた本を読んでみようかなと2冊本を借りました。 

  前者は、かなり切れの良いテンポで語っていくタイプの医師で、なかなか辛口で、激しい言葉もありました。
 記憶に残ったことは以下です。

躁が取り沙汰されることは少ない。躁はうつより頻度が低い。
しかもことに軽躁状態は見過ごされやすい。明るく元気があってよろしい、というわけである。

躁は悲しみや軋轢(あつれき)が原因となっていることもあれば、およそ動機が見当たらないこともある。しかし、躁は意外な奥行きを秘めている。

躁を構成するの3大要素は、全能感・衝動性・自滅指向。
 (※あくまで医師の見解です。)

躁状態の人物は、(略)何か重大なことを隠蔽すべく、必死に躁であろうとしているように見えることもある
 (※あくまで医師の見解です。ただこの見解に似ている著述が外国の本にあり、それを読んでいたので、納得いく感じもありました。)


 後者はたくさんの著書のある医師の本。44年前の出版です。ご存じのように北杜夫のお兄さんです。小さいころ北杜夫の本をたくさん読んだので「文章が似ている」という印象がありました。学術的ですが、話がどんどん脱線する場面もありました。「躁」と「鬱」を「波動のある人生」と書いています。    
 クレッチマーの「循環気質」に反対して下田光造の「執着性格」がある、というのは勉強になりました。

仕事熱心、凝り性、熱中性、徹底性、正直、几帳面、強い正義感、義務責任感、ごまかしやずぼらができない、→躁や鬱が発生する

同書から

「躁って何?なぜ起こってくるの?」という疑問で、日本の医師の本を読むのもいいかもと思いました。ただ学術書の方がまとまりがよく理解しやすいような気がしました。

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