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日本うつ病学会2023④「当事者会とはどのようなものか?治療に役立つのか?」

シンポジウム9「当事者会とはどのようなものか?治療に役立つのか?」
座長:鈴木 映二(東北医科薬科大学医学部精神科学教室)
山口 創生(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域司法精神研究部)

演者:鈴木 映二(東北医科薬科大学医学部精神科学教室)
山口 創生(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部)
蔭山 正子(大阪大学高等共創研究院)
ReOPA ゆま(ReOPA)
山田 悠平(精神障害当事者会ポルケ)


・当事者会は、参加者の病状が様々で対応できないことがある
・「サポートグループ」は行政や民間の責任者がいることがある
 当事者会は「セルフヘルプグループ」と呼ぶのかと思われる
・自然経過で治ったのか、当事者会に来て治ったのかは分からないことが多い

「ReOPA」代表の発表https://reopakokoro.amebaownd.com/
・安心感、体験知識を大事にしている
・全く話さない場なども設けている
・言葉では表せないそれ以上の何か、つながりと安心感から生まれる力、進みたい・行きたいという力を感じる
・「プロ当事者」とも呼ぶべき参加者もいる…社会の価値観からだんだんずれてしまう
・社会からの分断を生まないようにしないといけない
・当事者会の効果は数値化できるのか?当事者会の意義が失われてしまうのではないか

「ポルケ」代表の発表https://porque.tokyo/
・場の持つ力を大事にしている。会合は福祉施設ではやらない
・つながる、伝える、変えていく
・障害への向き合い方は権利だと思う
・当事者会は社会適応の場。主体性を回復すること。
・当事者会を治療と位置づけない

鈴木映二先生の発表
・海外の当事者会について
 イギリス、オーストラリア、スコットランドなど13団体の紹介


【考えたこと】
・当事者会もサークルもそうだけど、社会からだんだん孤立してしまう集まりには気をつけなくてはならないと思う。そこに参加することで、いつの間にか反対方向(社会になじめない方向)に進んでいる可能性はある。私はサークル活動で、それを強く思う。
・当事者会にいくつも出てみて、当事者会よりも治療的カウンセリングを勧めたいと思う人がいることがある。当事者会ではなくて医療の方に行った方がいいという参加者さんはいると思う。
・参加したことがある当事者会で、主催者が「レベル1」とか「レベル2」などという段階を設けて、そこを参加者が進んでいく形にしているのがあった。一見いいように見えて、私は疑問だし、今回列席された方々だったらやらないことではないかと思う。そういうところでたくさんある当事者会のあり方として、参加者をリスペクトできているのか議論されてほしい。

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