法務省が提案へ。共同親権実現で離婚後の親子関係はどう変化する?
離婚が現実味を帯びてくると頭に浮かぶのは親権問題ではないでしょうか?
未成年の子がいる夫婦は原則として親権は共同で持っているものの、
離婚後は民法819条により、父母どちらかが親権者となる「単独親権」が採用されています。
親権は住む場所や就職への許可、子の財産に至るまで多くの意思決定を親権者に委ねられることになるうえ、面会交流の有無に関しても強い決定権を持つ。故に親権問題は拗れることが多く、ドラマや映画などでも重要なシーンとして描かれることもよくある話ですよね。
世界の共同親権事情は?
ただ世界事情は異なっており、法務省が米国や英国など24カ国を調査した結果、22カ国が「共同親権」を採用しており、日本と同様、父母の一方を親権者と定める「単独親権」のみの国はインドとトルコだけ。
つまり離婚するときに悩む「単独親権」は世界的に見ると遅れた考え方であるという認識のようです。(もちろん国によって運用の仕方は違いますが..)
日本にも共同親権導入へ!
そしてこの度、タイトルにもあった通り法務省が法制審部会に8月を目処に「離婚後の共同親権」の導入を提案する方針を固めたとのこと!
日本は近年では年間20万組、3人に1人が離婚しており、離婚後の養育費の不払いや親子交流の断絶が社会問題化しているとのこと。また、離婚後の親権の奪い合いや他方の親の同意を得ずに子と家を出る「子の連れ去り」も頻発しているという...
まさかそんな多くの数が離婚しているなんて!とびっくりされる人も多いはず。離婚したときに絶対的に親権を決めないといけないということがその後の人生を大きく左右する点から見ても「共同親権」という制度に対しての期待感も多いと感じます!
共同親権って実際どうなのか!
共同親権が導入されると、子どもへの教育内容や仕事の許可や子どもの財産の管理、子どもをしつけるためにしかる権利も父母の双方に認められます。
単独親権では親権者になれないとその後一切子どもの教育に口出しできず、子どもをしつける権利もないし、子どもと関わるのも遠慮がちになってしまうのが現実ですが、共同親権導入後はこういった風潮が大きく変わるとのこと。
何より子供目線から見て両親と関わる機会が与えられることはもちろん、養育費の支払いがスムーズになり、より良い教育や家庭環境が得られる可能性も増え、我慢して育つことも少なくなります。
共同親権は子供目線から見てとてもいい制度ですね!
デメリットはあるのか!?
もちろんデメリットや解決しなければいけない問題があることも事実です。
一方が自由に決定できるわけではなく、両方の意見が必要になるので教育方針が異なったり、両親の文化の違いなども折り合いが付け辛く、離婚後も揉めるきっかけにもなります。
また定期的に会う必要性も強いので遠方に引っ越したりすることが難しく、親にとっての自由は制限されることも増えると思います。
子供の人生にとって一番の選択を選んであげたいですね。
最後に
もちろん親権問題には今後も賛否両論あるかと思いますが、少子化が進む日本にとって離婚問題と親権問題にはしっかりと向き合うことが大事だと私たちは考えています。
法務省が今回はこういった提案をすること自体が大きな一歩であり、日本国民全員がこういった問題に関心が向くようになると嬉しいですね!
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