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折々のチェスのレシピ(417)少しだけ高度な知識をあなたに

チェスの勝ち負けはかなり早い段階でおおよそ決まってしまいます。

上はエンドゲーム(終盤)の局面ですが、白はチェックが掛かった時点で連続チェックから逃れることができずドローにしかなりません。かといって白からチェックを掛け続けてもドローにしかなりません。よって、複雑な計算が必要なエンドゲームとなり、一手間違えたほうが負けることになりそうではありますが、手を渡してしまうとドローに持ち込まれてしまう可能性が高い白にはかなり窮屈な指し手しか残されていません。実戦的にはドローになる可能性が高い局面だと見えます。

白がどこでこの局面を招いてしまったか、時間を戻してみます。

こんなに戻すのかよと思われるかもしれませんが、ここまで戻さないと説明がつかないという事情があります。白はg5に出したビショップを追われる形でこの局面になっています。黒は序盤の駒組みとして、ただビショップを追いかけているようにも見えますが、各々のポーンは紐づいており(c4以外)そんなに悪い形ではありません。

むしろ、ここまで(九手)で先手の優位を活かせなかった白の側に問題があると考えるべきで、なぜこの段階で白のクイーンはc3にいるのか?を考えると白が勝ち切れなかった原因の一端が理解できると思います。


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