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自分のエゴの限界を感じた時に起こった認知変容。rebornの伴走と共にさらなる戦いに挑む。

【認知を揺さぶり心が震える、彩り豊かな人生を味わい楽しむ】をテーマにした、rebornの揺さぶるメディア(仮)です。

reborn株式会社は経営者の認知変容を通じて企業変革、組織変革を支えます。
今回はrebornのパートナー企業であるタイムカプセル株式会社、代表取締役の相澤謙一郎さんにインタビューをさせていただきました。
タイムカプセル相澤さんは組織の危機に向き合うことで、相澤さん自身に大きな認知変容が起こったのだそう。rebornが伴走する中、相澤さんはどう認知が変容したのでしょうか。今後のタイムカプセルがどうなっていくのかも含め、お話を伺いました。

インタビュアーはreborn株式会社の早田早弥香。「相澤さんの熱い思いを広めていきたい!」と、ブランディング担当をしています。


「あなたの町のタイムカプセル」地方にいても若者が希望を持てるように。

早田:私がタイムカプセルに出会ったのは、組織崩壊が起こり倒産寸前の危機をむかえているというタイミングでした。
相澤さんはどんな思いでタイムカプセルを創っているのか、会社の紹介も兼ねて教えていただけますか?

相澤さん:タイムカプセルはソフトウエア開発会社です。アプリ、ソフトウエア開発、IoTを含め、現在は70名ほどのエンジニアが働いております。
我が社の大きな特徴でもあるんですが、現在、全国9カ所に開発の拠点を持っていて、それぞれ地元の方に働いてもらっています。

地方では地方独特の画一性があり、そこに違和感を抱く子たちは都市部に出て行くんです。地方に残る子たちは地方の画一性の中でより凝り固まってしまう。そのため、自分自身に希望を持てずにいる子も多い。そういう若者に、私は「やってみようぜ!」と声をかけていきました。
また、地方の魅力の発信にITを使うことで、ITを通じて地方から日本を元気にしていきたい。将来的なビジョンは、47都道府県全てに拠点を置くことです。
「あなたの町のタイムカプセル」という存在になりたいと思っています。

突然始まった組織崩壊 倒産寸前まで追い込まれる危機が起きる。

早田:タイムカプセルの大きな特徴である地方に分散した拠点。そのことにより問題点はあったんでしょうか?

相澤さん:同じ会社に所属していても、拠点の距離が離れているため、同じ釜の飯を食べているような一体感は薄いんですよね。コミュニケーションの難しさは創業当時からありました。

早田:会社という組織の一体感を「同じ釜の飯を食べている」という表現がまた相澤さんらしいですね。rebornと関わりを持つきっかけとなった組織崩壊は、どのように起こったのでしょうか?

相澤さん:案件が取れるようになり社員が急増した時期がありました。組織の人数が増える際には、問題が起きたり対策が必要となる「30人の壁」「50人の壁」と呼ばれる壁があります。でもその壁に気付かないまま、増え続けたんです。
地方の若者に希望を持ってほしいという思いから、さまざまな人材も採用しました。実際、集まった子の中には問題を抱えた子も多く、現場のマネージャー層は仕事だけではなく教育にも追われるようになっていました。

学生時代は体育会系の中で育ってきたので「まずはやってみる!成長していこう!」という私自身の価値観を、社員にも押し付けていたように思います。
そんな最中、幹部のひとりが「自分はマネジメントではなく自身の成長を追い求めたい」と辞めていきました。それをきっかけに、どんどんマネージャー層が辞めていくという事態になり、先ほどお話したような組織崩壊が始まりました。
そこから5週間の間に、役員、部長級の幹部が全員辞めてしまったんです。

早田:人数が増えたことによりコミュニケーションが薄れ、相澤さんの優しさから人はついてきたけれど現場が混乱する。なかなか相澤さんの思いが届きにくい状況でしたよね。

原因は自分はエゴだと受け止めて、あり方を変える。

早田:組織崩壊後、rebornも伴走させてもらいながら、相澤さんの価値観はどのように変化していきましたか?

相澤さん:まず抜本的にあり方を変えなければいけないことに気がつきました。
体育会系で育ってきた私は、「誰でもやればできる」ということを自分で経験してきたんです。努力すれば誰でも目標としているところまでは持っていける。そういう価値観を持っていました。だから人の成長は5年は待とうと決めて取り組んでいました。

早田:タイムカプセルはITの会社ですけど、人づくりの会社だとも感じています。
人づくりに時間をかける相澤さんの価値観は素晴らしいと思います。

相澤さん:でも実際は、「やればできる」と言っても時間差があるし、そもそも「やらない」人もいます。私が教育できたのは30人の部活動の規模でした。でも今の70名の社員規模になっていくと、一人一人に教えることはできません。

今でも人づくりの会社ではありたいですが、だからと言って会社が潰れてしまっては元も子もありません。70人の家族を守っていかなくてはなりません。私の「人を育てたい」という思いは今はエゴでしかない。自分のエゴはいったん横に置いて、考え方を変える覚悟を決めました。

早田:今までは、相澤さん自身の「人を育てたい」という思いから採用していたのに、そこに悔しさはありませんでしたか?

相澤さん:自分の限界を感じてもちろん悔しかったです。そこからは採用基準を大きく変え、自分の言ったことや思いを理解してくれる方を採用をしていくことにしました。

本気の人とだけ、本気の戦いを挑む

早田:他にも何か変えたことはありますか?

相澤さん:資金調達方法を大きく変えたんです。上場を目指すことを決めて銀行からの融資、社債、外部株主にも入っていただきました。自分の中の大きな変化として「タイムカプセルはもう自分の会社ではない」という発想に変わり、ここからは成果にコミットしていこうと

早田:実行する苦しみはあれど、先が見えない人材育成ではなく成果にコミットすることを決めたんですね。

相澤さん:まさかこんな風に自分がなるとは思っていなかったですね。でも覚悟をしました。
2027年に上場を目指しているので、社内でもこの戦いに参加できない人は辞めてもらってかまわないと伝えています。

早田:社内で本音のガチ対話を始めているんですね。
この1年で相澤さんの認知が大きく変わったことで、会社の中も大きく変わりそうですね。

相澤さん:私には「いいものを作る」という前提がある。
けれど、地方だと品質へのこだわりが希薄であり本気を出していないと感じることもある。
それでも「タイムカプセルの地方在住スタッフは本気でやっている」という状態が私の目指す姿です。
今までは自分が常に最前線で戦わなくてはいけなかったけれど、これからは社員が自分の武器を持って戦える集団に変えていこうと思っています。

早田:今は相澤さんのステージが変わり、成果を出すために本気度をあげていくことで組織を成長させていくんですね。今回のような経営者の認知変容のタイミングは、社内で思いが伝わる人もいれば、伝わらない人も出てくる。この流れについてこれない人は辞めてもらう必要性も出てきます。相澤さんの優しさを強さに変えて、メンバーとの本音のガチ対話をしないとそれが後々ひずみになって組織崩壊などの問題につながります。
こういった経営者の思い、背景を理解し社内に伝えていくこと、本音のガチ対話をサポートするのがrebornの得意とするところです。

相澤さん:私は、これからタイムカプセルで尊敬できるクリエイターチームを作り、一人一人が自分に希望と自信をもって活躍してほしい。5年かけて基礎を作り、その先の5年で上場も視野に入れて一気に成長していく。
タイムカプセルは創業10年目を迎えました。これからの10年は本気でやっていく人たちと一緒に挑む戦いをしていきたいと思っています。

早田:私も、相澤さんの熱い思いを伝えていけるように、引き続き伴走させていただきます。今後ともよろしくお願いします。

最後に

誰でもやればできる、自分に希望を持ってほしいという「人を育てたい」という強い思いをもって挑んできた相澤さん。けれど組織崩壊が起こり、自分自身の限界を認知したことで、自分のエゴを横に置き、他者を背負う覚悟をしたのです。
rebornは今後も、成果にコミットするタイムカプセルの拡大に伴走し、全力で向き合います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

reborn株式会社では「愛をもって認知を揺さぶる」をコンセプトに、企業の文化作り、社長のコーチングなどのお手伝いをしています。
ご興味をお持ちいただけましたら、rebornの公式Twitter経由か、rebornのメンバーの知り合い経由で直接コンタクトしてください。

インタビュアー:reborn株式会社 早田早弥香

ライター:福本愛
校正:森まゆみ
アートディレクション:羽渕彰博

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