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【食べログ点数変動レポート】「激動」の2022/3/1変動を考える

こんにちは、Rears(リアーズ)広報部です。

私たち「Rears(リアーズ)」では、「ぐるなび」「食べログ」といったグルメサイトを対象に、常に数百店舗ほどのアクセス数や予約数の推移を追っています。

アクセス数だけでなく、「点数」も観測対象としており、毎月2回の食べログ点数変動時のレポートも行っております。

3/1(火)にも変動が起きていましたので、私たちが把握できた範囲になりますが、変動について共有いたします。

食べログ点数変動の概要

今回の点数変動は、以下のようなものでした。

項目を個別に書き出すと、このようになります。

・変動店舗数:143/343(41.69%)
・上昇/下降店舗数:35/108(24.48%/75.52%)
・平均上昇/平均下降:0.030/-0.022(0.91%/-0.63%)
・最大上昇/最大下降:0.16/-0.04(4.73%/-1.14%)
・最小上昇/最小下降:0.01/-0.01(0.28%/-0.29%)

食べログ点数変動の傾向

私たちは、点数変動の推移を2020/11から追っており、平均値も算出しているのですが、それらと比べると以下のように「激変」と言えるレベルの大きな点数変動だったようです。

・変動店舗数:143/343(41.69%)
平均値「12.08%」の約4倍の発生率。

・上昇/下降店舗数:35/108(24.48%/75.52%)
平均値「16.2/17.0(50.11%/49.89%)」と比べ、下降の割合が1.5倍以上と多い。

・平均上昇/平均下降:0.030/-0.022(0.91%/-0.63%)
平均値「0.026/-0.014(0.80%/-0.44%)」よりも大きく、特に下降幅が約1.5倍

・最大上昇/最大下降:0.16/-0.04(4.73%/-1.14%)
平均値「0.07/-0.04(2.15%/-1.08%)」と比較し、最大上昇幅が約2倍

…といったように、店舗数・変動幅ともにこれまでの平均値と比較し非常に大きな変動となっています。

「まん延防止」の影響で、この1ヶ月以上飲食店利用数もとい、点数の指標であるクチコミ投稿数も減少、といった状況だったはずなので、このタイミングでは大きな変動は起きにくいと踏んでいましたが、意外な結果でした。

今回の変動を深掘りしてみる

改めて、「下降が大量発生」という、珍しい変動でしたので、できる範囲ですが以下のように、直近のクチコミ件数やクチコミ総数諸々、細かく調べてみました。

傾向をまとめたものが以下になります。

食べログにおいて大きな基準となっている「3.5」を跨いだ変動も、上昇で2店舗(1.4%)・下降で17店舗(11.89%)発生していました。

割合としては、3.5跨ぎの下降は「上昇の約10倍」発生していたことになります。

また、変動の平均点は以下の通りでした。
・上昇平均点:3.25→3.28
・下降平均点:3.37→3.34

中央値も概ね同様であることから、「元々低い店舗は高く・高い店舗は低く」といった傾向のある変動だったことが伺えました。

なお、変動の幅としては以下の通りでした。
・全体平均変動:0.03/-0.02
・3.5跨ぎ平均:0.125/-0.035

全体平均に対し、3.5を跨いだ変動では「上昇で約4倍、下降で約1.7倍」もの変動が生じていました。

平均値と大きく乖離があることから、「実態以上に評価の低かった/高かった店舗の修正」といった傾向があるようにも見て取れました。

変動店舗の直近の状況(クチコミ総数/掲載状態)

続けて、変動が発生した店舗について、直近のクチコミ獲得状況・店舗点数と比較しての好評/悪評・有料掲載/無料掲載といった、周辺情報について見ていきたいと思います。

大まかな傾向は以下の通りでした。

・直近の好評/悪評
上昇店舗の方がやや好評の割合が大きいですが大きな差ではなく、有意には見えませんでした。

・前月クチコミ有無
こちらの数値についても、前月クチコミの有無自体は大きな差が見られませんでしたが、「上昇」の「前月クチコミあり」の割合の方がやや優勢でした。

・クチコミ総数
クチコミ総数については、比較的はっきりとした差がありました。

「上昇」店舗群の方が「クチコミ総数が少ない」という傾向であり、平均値はもとより中央値で見ると、その差は顕著でした。(上昇24.5:下降70.5)

この部分より、「クチコミ数の都合で本来よりも点数が低かった店舗」に対して調整が入った、といったようにも思われました。

・有料掲載/無料掲載
上昇・下降ともに凡そ同程度の割合となっていました。「有料(無料)だから変動した」という傾向はなかったように見て取れます。

変動が生じた業態

業態についても見ていきたいと思います。

数が多くて見づらいのですが、業態は以下のような形となっていました。

居酒屋・焼肉業態が非常に多いように見えますが、これらの業態は元々の母数が多いため、「今回の変動で特別に多い業態」というものはなかったように見えました。

【まとめ】それでも「ある程度」は明確になったこと

正直に申しまして、今回の変動傾向については前述の「実態以上に評価の低かった/高かった店舗の修正」といった程度しかわかりませんでした。

しかしながら、点数とクチコミ数を散布図で見てみると、「上昇/下降」及び「変動前後」問わず、「クチコミ数の多い店舗はページ点数が高い」という、一定の傾向は見て取れました。

上昇群のクチコミ総数とページ点数の分布
下降群のクチコミ件数とページ点数の分布

縦軸がクチコミ総数・横軸が点数ですので、いずれのパターンでも「クチコミが多い店舗は点数が高い」という傾向であることがわかります。

せっかくなので、各パターンの「クチコミ総数」と「点数」の相関係数も出してみました。

各パターンの「点数とクチコミ数」の相関係数

相関係数の目安としては、
・0.5~0.7:相関あり
・0.7~0.9:強い相関
と言われています。

やはりクチコミ数と点数には正の相関、「一方が高くなるともう一方も高くなる」という相関があると見て良さそうです。※「元々点数が高いからクチコミが集まる」という側面も0ではないと思いますが。。

変動後の方が、やや相関が弱くなっているのは興味深い点ですが、それでも「強い相関」一歩手前の「0.68」であることから、依然としてクチコミ数は重要と考えた方が良さそうです。

次回変動時もまたレポートしていきますので、フォローいただけると嬉しいです。


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