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一気呵成 #12

はてさて。
トンボ返り✖️2をやりおおせた、翌土曜日。母を引き取ってくれる施設の契約がついにかなう。

当初希望した施設は断られてしまったが、グループ系列の施設が手を挙げてくれたとの事で、営業担当の男性と、施設付きの看護師が訪れた。

契約書を取り交わすと同時に母の面談でも有るのだが。
本人はもうウチに帰る事が無いのを理解しているのか、いないのか。
相変わらず、他人に『スゴイね』言われると嬉しそうに、自分はコレができる、アレが出来ると認知のなさを自慢する。訪問直前までやっていたクロスワードパズルの本を見せては、悦にいっている。

もうそんなこともね、どうでも良い事なのよお母さん。これからは、よその人にたくさん褒めてもらいなさい。

この日、母が施設に入所で迎えが来るのは翌週の土曜と決まった。

明けて月曜。病院に電話してみる。以前行ったので、診察券は持っているものの、再受診するのにどこで予約がとれるものなのか、HP上では見当たらないので、普通に営業している月曜、電話で問合せた。

紹介状無しの再受診だと7000円ほどかかるというが、そんな事に拘泥している場合では無い。どうやら再受診したくば、直接行って受付から始めればいけるらしい。月曜はすでにお昼を過ぎて、午後の診察も有るだろうが、母が居る日に何時に帰れるか不明な外出は自分にとっても心の負担になるので、母のルーティン、デイサービスに行く火曜に、病院に行く事を決めた。

問題の火曜、母は8時半にはデイサービスに行ったが、朝イチで行っても予約患者の合間に診てくれるだろうから、少々ゆっくりでもその方が待たせられる時間も少ないと踏んで、10時30頃に出て行った。健常なら、電車と徒歩で30分だろうが、歩くのがしんどい。タクシーG oを呼んで病院玄関前に着けてもらった。

総合受付でたずね、問診票を一通り記入して待つ事20分。案外早く通ったらしい。当該のブレストセンター受付に移動を言われる。

さて、そこで約丸2年ぶりに大学病院医師との会見となった。
が、心配していたのは、2年前に振った先生にあたるのは、なんとも気まずい…だが案ずるより生むがやすしで正解だったらしく、前回は居丈高な男性医師だったが、今回はサバサバ女医先生に当たる事ができた。

2年前の経緯の話しから、今回の再診までを話すと、ソレではとにかく現状把握に検査しましょうと、その場でCTとレントゲンの指示が出され、その日のうちに撮影。診断結果は午後3時を楽に回っていた。

そこで出た診断は、覚悟はしていたものの、かなりのヘビーだった。

ちょうどウエスト辺りの背中側がシクシクする痛みが強くなっていた。
また身体前側のみぞおちよりやや右にズレた辺りから縦方向にシコリがあり、これが張って苦しい。

とうもソレらの原因が骨に転移しており、特にマズイのが胸骨下辺りの背骨がまるまる1個、癌に侵されていつ崩れてもおかしくない、ガラスの背骨があると言う。骨が溶かされて骨髄への圧迫が痛みの原因と見られるようだった。

一度骨折して、破壊されたらそこから一生、半身不随が決定してしまうので、大変危険な状況にあり、医師としては今すぐ入院を申し渡すところ、という。

はぁ⁉️
そんな超危険言われましても。
今も自分の足で歩いてますし。

今日入院言われても、要介護の母も納得しないだろうし。何よりもう入れる施設も決まって入るのだから、一度は家に帰してくださいと頼み込んだ。

せめてわたしの入院は明後日に。
なんとか出来る事はなるたけ用意して来ますから。 

渋る医師にギリギリの許可を貰ってこの日は帰宅。

帰ると早く仕事の終わった夫がいた。
病院に行く事は言ってあったので、医師の話しは包み隠さず話す。
なんとなく予測はしていたらしく、意外と驚かない。

緊急で入院が必要との事で、なんとか木曜からにしてもらい、今から色々と手をまわすところ、と。

気がつけば17時を回ってる。母の入所関係の連絡つけるなら、今すぐにしないと間に合わない。先日の営業担当に電話。わたしの病気事情は先週会った時にも軽く話してあったので、病院に行って、深刻な事態を告げられたのを知らせる。が、母の入所は早められないと断られた。

ボーっとしそうだったが、今日の夕飯の支度もある。作らないまでも、弁当の買い出しは役目だしね。

今すぐにも緊急入院しろ‼️と言われているクセに、ウチに戻るとどこ吹く風で、いつもの様に自転車を引っ張り出して買い物した。

そうしてウチに戻る頃、施設より連絡が入り、看護師と相談の結果、早める事が出来るという。それもわたしの入院のタイミングで引き取ってくれるという。
ありがたや。

こうなると、こちらの入院時間を少し遅める事が可能か、病院に問い合わせた。返事待ちの結果、こちらも入院時間を遅めてもらえた。

全てが慌ただしく、一気呵成に動きだした。

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