まったり読書家

マイペースに書評を書いていきます。

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最近の記事

【書評】細谷功「「具体⇄抽象」トレーニング」

概要 著者は、東芝でキャリアを始め、その後、コンサルファームを渡り歩き、独立。数多くの著作がある。  著者は、知識や教養があると思われる人でも要点を得ない単調な説明や、SNSにおける結論に至らない論争は、具体と抽象を行き来するという視点が足りないのではないかという問題意識を持っている。   この本は、簡単な演習問題も織り交ぜながら、プロジェクトを進める過程において、具体と抽象をどのように使いこなしていくべきかについて分かりやすく解説している。また、仕事以外の日常的なコミュニ

    • 【雑誌記事】小泉悠 水タバコ屋で気分を上げる、文藝春秋2024年1月号、208頁~217頁

      概要 文藝春秋2024年1月号に「私が大切にしている10のこと」という特集が組まれ、様々な分野の著名人が寄稿している。ロシア政治の専門家である東京大学専任講師の小泉悠氏は、「水タバコ屋で気分を上げる」という短い文章を寄稿。著者が大切にしている10のことは以下のとおり。 ①細部にこだわる「オタク」であり続ける ②毎週、必ずメルマガを書く ③「横の文書を縦にする」だけの仕事はしない ④アウトプットは"大きな話”まで繋げる ⑤脇道を行く ⑥短期間でいいから現地に行く ⑦能力がない

      • 【書評】慎泰俊「正しい判断は、最初の3秒で決まる」

        概要 著者は五常・アンド・カンパニー株式会社の代表取締役。Forbes JAPANが選ぶ「日本の起業家ランキング2024」で1位に選出されている。    この本は、直感や信念とは何か、それらが個人や組織の発想や意思決定にどう影響しているか、直感や信念を鍛えるためにはどうすればいいか、という点について、著者の経験を踏まえて書かれれている。  第1章は、経験の重要性に触れつつも、新しい事業を作る際には、経験が正確な判断を阻害し得ることを説明している。  第2章は、直感や信念が事

      【書評】細谷功「「具体⇄抽象」トレーニング」