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清水青庸
2020年6月15日 21:25
※こちらも書き直しました。復古の春あれから数年。社会人になって勤め始めると、時間がえげつないほど速い。時間を無駄に浪費しているような気がしてきて、勉強して、資格というかたちのあるものを取って、多少でも実りのある人生にしたい。勉強するにあたって、何を一番に受けよう?悩んでいたのが漢字検定と、このそろばん。最初に漢字検定を選んだのは、入社する前の寸暇を使って玉砕した敗北がずっと燻り続け
2020年6月15日 21:13
出会いと洗礼小学校が生活にすっかり馴染んでいた4年生の春、友達と自転車を漕いで向かっていた。目的地に近づくにつれて僕の口数は少なくなって、緊張していた。人間、誰しも「最初」はそんなものだと思う。そんな僕を横目に友達はいつもの様子で軽く扉を開けると、そろばんに向かおうとしている年下の見知った顔が揃っていた。3年生の授業で使うから、と親戚から譲り受けたそろばんを携えて僕は、一歩を踏み出した。