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出来なくても明日は続いていくけど
最近は「葬送のフリーレン」が好きで、よくアニメを見返しています。
上手く言語化できないけど、あの壮大な世界で、分かり合えない価値観が少しずつ、不器用に交わっていくところに、温かさと、寂しさを感じるから、だと思う(暫定笑)
こういう感覚に少しづつ染みてくる世界や物語を作れる人って、本当に尊敬します。
あの世界がすごく心地よくて、思わず、公式スターティングガイドなるものを、買ってしまいました。
こういうやつ。宣伝したいわけじゃないので、良さとかは語りませんがw
ぜひ読んでみてください。
こういう本を買ったとき、個人的に一番楽しみにしてるのは、声優さんとか、製作の方のインタビュー。
きれいなものとか、熱くなるものとか、そういった素敵なものを作る人って何を考えて作品と向き合っているのか、気になってしまうんですよね。
一応声優を目指していた人の性、なのかもしれません。
大事に読みたいので、まだ全部は読んでいないのですが、今日は声優の種﨑さん(フリーレン)、市ノ瀬さん(フェルン)、小林さん(シュタルク)のインタビューを読みました。
なんというか、すごかったです。(笑)
いや、特別すごいことが書かれていたわけじゃないけど、本当は安易に言葉にできないような、人と人との関係性だったり、それぞれの「らしさ」だったりを、いろんな視点から掴んで演じているんだなぁと。
その役は、どんな風に世界を見て、会話する相手を見て、どんな風に言葉を発し、生きているのか。
言葉で言うと本当に簡単なんだけど、つかむのが難しいものをちゃんとお芝居に落とし込んでるんだなって思いました。
でも、すごいなぁって思ったのと同時に、実はもう一つ感想があって。
それは、「あれ、この感覚、前よりわかるかもしれない」って言う感覚。
過去に声優を目指していた時、正直演じる役に対して、どう向き合えばいいかわかんなかったんですよね。
多分今よりいろんな思い込みが強かったんだと思うし、台本に書かれていた言葉に振り回されていた。
もっと言ってしまえば、「こういう役はこう演じるんだよね」ってステレオタイプに振り回されていた。結果が欲しいから、安易な答えにすがってしまっていたような気がします。でも、役の細かい感覚が全く見えないから、何となくそれではダメな気もして。実際結果出なかったし。
そんな自分だったから、第一線で活躍している声優さんや制作の方やインタビューとか見て、「なんでそういう風に役や世界観がつかめるんだろう?」ってずっとうらやましかったし、ずっとわかりたいと渇望していました。
それは、声優という道から離れて、新しい自分の道を探す中で、ずっと「自分とは何だろうか?何したいんだろう?」と苦悩する中でも、どこか心の中にずっとあって。
でも、気づいたら少しだけ、第一線で活躍している声優さんの思考が、感覚が、わかるようになってた、気がしました。
多分、苦しむ中で、いろんな思い込みとか、そういうのをたくさんそぎ落としてきて、自分に固執する自分に向き合い続けて、前より、自分の持つ「感覚」や、触れてきたものに対して正直になれるようになったからかな。
あの時から今日まで、ずっと自分が苦しんで、苦しんで、結果が出なくて、苦しんで、その経験が、ちゃんと自分の血肉になっていることが、嬉しかったです。
もちろん、声優という道からは違えてしまったから、これがその道で生きることはたぶんもうないのだけど。
でも、こういう自分でつかんだ感覚を大事に、これから先、生きていきたいなと、思いました。
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