夏は終わりぬ
23年の9月の下旬であるが、蒸し暑さは相変わらずでそれは全国各地にお住まいの皆様方におかれましても同様に、いつまでも暑い暑いかと。
まもなく涼しさが訪れますと天気予報で目に耳にすれど、はて涼しいとは一体どんな感覚であっただろうか。などと思わずにはいられないほど染み込んだ感覚なのではないだろうか。そんな風に今年の夏も暑かった。
50を手前のひとり者。数年前離婚をし、離れてしまった息子に養育費を送りながら彼の学費を勝手に貯金するということをやり繰りする日々であるものでして、離婚前に一人飛び出し家族を捨て逃げ込んだ実家居候の身でないと生活は成り立たず、結果最近ネット上でも目にする「子ども部屋おじさん」と化してしまっている。恥ずかしい、世間的に恥ずかしい。だが、仕方がない。仕方がないのは人生。家賃を払うくらいなら息子の支えを維持したいのだから。
そんな結婚前の20代までまで過ごしていた子ども部屋のエアコンは壊れている。だが、買い換えることはせず、今年の夏もギリギリまでダラダラ玉の汗を流しながら過ごしたのだった。実家内のエアコンのある部屋を求めウロウロする48の息子に文句も言わない両親に感謝しつつ。
親子の関係性は悪いが・・・。
今月成人を迎えた息子には年に数回会えている。離婚時の取り決めで息子自身が求めた時のみ会うことが出来るとしたが、意外と息子は僕と会ってくれる。
正直言って何か買って欲しいだとか、そういう時なのだと僕は思っているが十分だ。もう18なのだ、父に会いたいなんて早々思わないだろう。
晩秋にはその息子から都内にふたりで遊びに行こうと誘われている。勿論僕は財布であろうw でも秋が、涼しさ纏い二人で出かけることが楽しみで仕方がない。
勝手飛び出し家族を捨てた父親であるが、暑苦しく思われない程度に遠くから息子のことを密かに一生見守っていこうと常々思っている。
勝手なものだな、実に。
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