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2022-09-15 創作ログ #1

初句, 連想短歌 by RIUM

***少しだけ
少しだけ湿気の抜けた教室で見つけた傘になりたくて泣く

***とりあえず
とりあえずビールを頼んでいたぼくの横 薬のようにうたた寝の君

***「記憶」
たちどまる 瞼裏の虹のいろどりのあざやかなほど打水遠のく

***最後まで
最後まで呑み込むガラスの感情論ぼくの胃の中凝って割れて

***「ドラえもん」
キミと会うかわいい色したあの扉 作りたいから大人になったよ

***イメージ詠
照らしだす狭間と間のいとけなきこめかみの茄子のごとくにくせのある吾子

***「癖」
つなぐ手の親指の腹が渇いてる ただそれだけが「私」を繋ぐ

***さよならが
さよならがしたくて恋をした君の皺くちゃの頬 別れの接吻を

***「予想外」
行くたびに定休日とあるレストラン 母と父とが逢瀬重ねる

***今度こそ
今度こそ道をかさねる人だから 真昼の月の跡さえ歩もう

***気づいたら
気づいたら淀みの蔦の偲びよる まろぶほどには先へすすまず

***今日からは
今日からは内海の街で暮らします 風が涙を孕んでいるので

***「幸せ」
地につけた足の一指を絡めあい向く水先の蒼の青さは

***君となら
君となら入れたかつての喫茶店 月桂樹の葉が枯れて落ちてる

***「願い」
走り星 見上げる旋毛がみっつあり 大切なきみの特別になる僕

***どこにでも
「どこにでも」と「どこでも」の間の「に」の中に滲みだしてるあなたへの愛

***イメージ詠
がおーがおー 暴れるきみのやさしさを受けて街がぐずぐずになる未明

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